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ド派手な星条旗仕様の戦闘機が飛行! そのうち1機はNASA長官自らが操縦!? 独立記念日に現れた“異色すぎる飛行隊”とは

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  • 乗りものニュース
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なんとNASA長官が自らF-5を操縦し首都上空に

 アメリカ独立記念日の2026年7月4日、首都ワシントンD.C.では、建国250周年を記念する大規模な祝賀イベント「Salute to America」が開催されました。

Large figure1 gallery2「Salute to America」の為にアンドリューズ空軍基地に展開したF-5(画像:アメリカ空軍)

 このイベントでは、アメリカ空軍、海軍、海兵隊、陸軍、沿岸警備隊、さらにNASAまで参加し、戦闘機や爆撃機、輸送機、ヘリコプターによる約30回に及ぶフライオーバーやデモンストレーションフライトが繰り広げられました。そのなかで、とくに注目を集めた人物がいます。NASA長官のジャレッド・アイザックマン氏です。

アイザックマン長官は、自ら操縦桿を握るF-5戦闘機でワシントンD.C.上空の記念飛行に参加しました。NASA長官といえば、宇宙開発を指揮する行政トップというイメージが一般的ですが、同氏はそれだけではありません。実は、航空界では以前から知られた本格派のパイロットでもあります。

 実業家として若くして成功したアイザックマン長官は、同時に航空機の操縦に打ち込み、総飛行時間は8000時間を超えるとされています。戦闘機や曲技飛行機など、数多くの機種を操縦できる資格を持ち、かつては6機編隊の民間アクロバット飛行チーム「ブラックダイヤモンド・ジェットチーム」を立ち上げ、自身もパイロットとして各地のエアショーに参加していました。

 つまり、今回の飛行は「NASA長官が特別に戦闘機へ乗せてもらった」といった形のものではありません。自ら操縦席に座り、実際に軍用ジェットを飛ばした人物がNASAの長官だった訳です。

一方、アメリカ紙『ウォール・ストリート・ジャーナル』によると、今回の飛行についてFAA(連邦航空局)は、1970年代製のF-5について飛行制御系や過去の事故歴などから安全上の懸念があるとして飛行計画を承認しない判断を示したものの、アイザックマン長官側は「NASAの管轄下で実施する政府運航のためFAAの管轄ではない」と主張し、予定どおりフライオーバーは実施されました。

 また、NASAでは長官のF-5以外にも、試験機として運用しているF-15「イーグル」とF/A-18「ホーネット」戦闘機がフライオーバーに参加。機体は独立記念日に会わせて機体全体が星条旗カラーで塗装された特別機となっていました。

MiG-29も所有する異色の宇宙機関トップ

 アイザックマン長官の経歴がさらに異色なのは、単なる航空愛好家にとどまらない点です。

Large figure2 gallery3「Salute to America」の為にアンドリューズ空軍基地に展開したF-5(画像:アメリカ空軍)

 同氏は、アメリカ軍などに仮想敵機訓練、いわゆるアグレッサー訓練サービスを提供する民間航空会社「ドラケン・インターナショナル」の共同創業者としても知られています。

同社は退役した軍用機を運用し、空軍や海軍などに実戦的な航空戦訓練を提供する企業です。自身が業務で飛行することはありませんでしたが、同社が運用するA-4スカイホークで操縦訓練を受け、同機の飛行資格も有しています。

 さらにアイザックマン長官は、自身でも軍用機を所有するコレクターとして知られています。今回飛行したF-5戦闘機も、実はNASAの機体ではなく、アイザックマン氏の個人所有機です。さらに、旧ソ連製のMiG-29戦闘機まで所有しています。アメリカでMiG-29を個人所有する例は極めて珍しく、その存在でも知られています。

 一方で、同氏の活動は航空分野だけに限られません。2021年には民間宇宙飛行ミッションInspiration4の指揮を執り、2024年にはSpaceXのPolaris Dawnで民間人として初めて船外活動、いわゆる宇宙遊泳を実施しました。

 パイロット、実業家、宇宙飛行士、そしてNASA長官。これだけ肩書が並ぶと、もはや名刺が滑走路くらい長くなりそうですが、いずれも航空・宇宙分野と深く結び付いています。
 今回の独立記念日フライオーバーは、アメリカが航空・宇宙技術を国家の象徴として重視していることを示すイベントでした。そのなかでNASA長官自らが戦闘機を操縦して首都上空を飛行したことは、単なる派手な演出ではなく、「空を知る人物が宇宙機関を率いている」というメッセージにも見えます。

 NASA長官と聞くと、研究施設や管制室で宇宙開発を指揮する姿を思い浮かべる人が多いかもしれません。しかし、アイザックマン氏は現役のジェットパイロットであり、民間軍事航空会社の共同創業者であり、さらにはMiG-29まで操る異色のリーダーです。

 建国250周年のワシントン上空を飛んだF-5は、アメリカの航空力を示すだけでなく、NASAのトップに立つ人物の特異な経歴を、改めて強く印象づける存在となりました。

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