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一人で乗るクルマで走ったら罰金! 世界中で採用も日本には無い「車線」とは? 高速道路まるまる規制も!?

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  • 乗りものニュース
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先進国の多くが導入する「HOVレーン」

 アメリカやカナダ、ヨーロッパ、韓国・台湾・インドネシア、オセアニア地域など、世界中の道路で採用されているのに、日本に無い“車線”があります。それが「HOVレーン」です。

Large figure1 gallery11台湾の高速道路で実施されている「HOVレーン」。1人乗りのクルマを減らし、相乗りや公共交通機関の利用を促し、渋滞緩和と排出ガス削減を促すための車道だ(2026年、松田義人撮影)

「HOV」とは「High Occupancy Vehicle」の略称で、直訳すれば「複数乗車車両」レーンとなります。つまり、規定人数以上の複数の人が乗車するクルマのみが優先して走れる、というもので各国の高速道路などで導入されています。

「規定人数以上の複数の人」が乗車しない、1人乗りのクルマなどに対し通行制限をかけることで、結果的に相乗りや公共交通機関の利用を促し、渋滞緩和と排出ガス削減を目指しています。

 先駆けとなったのは1969年のアメリカでした。バージニア州に設置された「バス専用レーン」をきっかけとし、1970年代の第一次オイルショックを契機に「バスだけでなく、4人以上が同乗する相乗り車(カープール)」にも「バス専用レーン」が開放されることとなり、これが後の「HOVレーン」の原型となりました。

 また、1980年代以降も、アメリカにおける大気汚染を防ぐための法律の改正などに伴って、アメリカ全土で「HOVレーン」が普及。このモデルが主に1990年代に世界各国へ派生し、今日に至っています。

 主な実施国と地域はアメリカ、カナダ、スペイン、イギリス、フランス、オーストリア、ノルウェー、スウェーデン、中国、韓国、台湾、インドネシア、オーストラリア、ニュージーランドなど。先進国の多くが導入している「HOVレーン」ですが、日本では実施されていません。

 その理由はいくつか挙げられます。

 まず、「HOVレーン」を導入する国の多くの高速道路は、片側4車線以上の広さがあります。そのうちの1車線を「HOVレーン」としても余裕があるわけですが、日本の高速道路は道幅が狭く、片側2〜3車線が主流です。この狭い道路環境のうち1車線を「HOVレーン」にすると、残された一般車両用の車線がかえって過密状態になることが考えられます。

 日本では「バス優先(または専用)レーン」は各地で定着しているものの、「日本人の気質的に『相乗り文化』は定着しにくい」「『HOVレーン』の不正利用を取り締まるのが難しい」といったネガティブな見方もあるようで、結果的に日本では「HOVレーン」が実施されておらず、一般にはさほど知られていないものとなっているというわけです。

妊婦のお腹の赤ちゃんも「1人分」とカウントする台湾の「HOVレーン」

 ところで、筆者は年に数回、台湾へ渡航し、現地でひとりクルマを運転し移動することが多いです。台湾の高速道路でも「HOVレーン」がある区間が複数あり、合理的で良い取り組みだと思いますが、厳しかったり、優しかったりと台湾らしい独特のルールを前に驚くこともありました。

Large figure2 gallery12アメリカの高速道路の「HOVレーン」の表示(画像:Adobestock)

 台湾の「HOVレーン」は常設された区間以外に、渋滞が激しくなる連休や週末など、高速道路自体に少人数の通行を制限する「高乗載管制(HOV規制)」が実施されることがあります。特に「A地点からB地点への陸路の道が限られている」エリアで実施されることがあり、仮に規定人数未満しか乗車していないクルマが高速道路を通行すると、厳しく取り締まられることとなります。

 一方、台湾の「HOV規制」では原則的に「3人以上が乗車するクルマ」が通行条件になりますが、妊婦が同乗している場合は「お腹の赤ちゃんを1人にカウントする」という優しいルールも存在します。この他にも12歳未満の児童・乳幼児が乗車していたり、身障者手帳保持者が同乗したりする場合は、3人未満でも通行を認められることもあります。

 このように「HOVレーン」を導入する各国の独自ルールも興味深いものです。先に触れた「HOVレーン」導入国を訪れる際は、こういった「日本にはない車線」「独自ルール」に注目してみると、各国の国民性を興味深く感じられるかもしれません。

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