東京随一の商店街を“もうすぐブチ抜きそう” 未完の「環6.5」最終区間 東上線「大山」大改変のいま
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東武東上線「大山駅」付近を貫き川越街道と中山道を結ぶ補助第26号線の工事が進展。東京有数のアーケード商店街が途切れ、その傍らには巨大なタワーマンションが。あと数年で激変しそうです。
商店街を貫く道路&タワマン 同時整備中
都市計画道路補助第26号線と、東武東上線「大山駅」西側の街づくりを一体的に進める東京都の事業「大山中央地区」の進捗が、目に見える形となってきました。
東武東上線大山駅の北側で交わるハッピーロード大山商店街(画像:PIXTA)
この事業は、東京都板橋区内を走る国道254号川越街道(以下、川越街道)と都道420号(鮫洲大山線)とが交わる交差点と、同じく板橋区内で国道17号中山道(以下、中山道)と都道317号山手通り(以下、山手通り)が分岐する仲宿交差点を直結してあらたな東西軸を作り、かつ小規模住宅が密集する周辺地区の防災力を強化することを目的に行われているものです。
そして地元となる板橋区では、大山駅が区内でも有数の乗降客数を誇りつつも、駅前広場などが未整備で、交通結節点としての機能に乏しいことから、この補助第26号線の整備を見据え、駅前の再開発を進めています。
補助26号線が通る川越街道から東武東上線との間は、「ハッピーロード大山商店街」と重なる形となっており、ほぼ半日にわたりクルマの通行が禁止されており、クルマの通行に供する道としての機能はありません。今回の事業では、この区間に幅員20mで車道および歩道を整備し、東武東上線との交差部ですでに同様の幅員で整備済みの都道420号と接続することとしています。
この都道420号は、山手通り(環状6号)と環七通りの間に計画された、品川区から板橋区仲宿までをつなぐ「環6.5」とも呼べる存在です。補助26号線を含む未整備区間をつなぐ工事が各地で同時進行しており、将来的に広域的なネットワークを形成する道路となります。
同時に板橋区は補助第26号線の周辺地区を「大山町クロスポイント」として再開発し、タワーマンション2棟などの整備を進めています。
では現在、事業の現状はどうなっているのでしょうか。2025年4月、現地を確認しました。
都内有数の「長~いアーケード商店街」途切れる
まず川越街道側の状況です。補助第26号線の取付部となるところには、かつて警視庁「大山町交番」がありましたが、事業の本格的着手に先立つ2018年に川越街道を挟んで反対側へ移転し、空き地となりました。その後、用地買収の進展とともに道路予定地の空き地が増え、現在はかつて交番があった土地を含め、西に約30mほどが緑色のフェンスで囲まれた空地となっています。
ハッピーロード大山商店街を貫く形で確保された大山町クロスポイント。西側は商店街のアーケードがそのまま残る(植村祐介撮影)
そして川越街道から仲宿方面を見ると、大山町クロスポイントの2棟のタワーマンションが、ほぼ完成形で立ち上がっています。
ただ道路予定地には現在も、工事が進行する現場に挟まれるように数棟の住戸が残り、開通までにはしばらく時間がかかることが予想されます。
路地を迂回してこれらの住宅の東側に回り込むと、ほぼ完成形に近い大山町クロスポイントが姿を現します。補助第26号線から見て北側が「D街区」の25階建て、南側が「A街区」の26階建てタワーマンションです。そしてA街区の1階および2階には、4月24日(木)にスーパーマーケットが開業しています。
一方、この補助第26号線の整備により、かつては「都内でいちばん長いアーケード商店街」とも称されたハッピーロード大山商店街のアーケードはいったん途切れ、空が見える状態となっています。
この大山町クロスポイントからさらに東、ハッピーロード大山商店街との交差部から東武東上線までの区間については、見た目で判断する限り、まだ未着手という状況です。
じつはこの先、東武東上線と交差する部分については、東京都、板橋区、東武鉄道による「東武鉄道東上本線(大山駅付近)連続立体交差事業」が2021年より進められています。これにより、現在都道420号と交差する「東上本線第16号踏切」は除却され、高架となった東武東上線の下を補助第26号線がくぐる形となります。
道路の開通は高架化後かな?
高架化工事は、現在地上を走る東上線の上下線をいったんオフセットし、下り線の高架、続いて上り線の高架という順で作っていく工程を予定しています。また大山駅そのものも、現在の歩行者用の跨線橋3本(駅構内2本、一般用1本)を撤去して駅構内に仮設地下道を作ったのち、上下線の運行を続けつつ上空に高架駅を作り、下り線、そして上り線の順で移設するという、複雑な流れが計画されています。
東武鉄道が2024年11月に地元を対象に開催した工事説明会では、2030年度までの工事工程表が用いられており、工事完成は少なくともそれ以降と考えてよさそうです。
そのため、補助第26号線の本格的な開通も、この東武東上線の高架化工事の完了以降となるはずです。
このように、全面開通まではまだ時間がかかることが予想される補助第26号線ですが、開通後はこれまで東西の交通軸がなく、環七通りもしくは山手通りを大きく迂回せざるを得なかったこの地域の交通が、劇的に改善されることとなるでしょう。
仲宿は一体どうなっちゃうんだ?
ただし、懸念点もないわけではありません。補助26号線の終点となる中山道の仲宿交差点は現在、中山道上りから山手通り内回り方向のみアンダーパス、上空には首都高が通るという変則四叉路ですが、ここが川越街道とつながると交通量が増え、さらに複雑化しそうです。
都道420号(左)終点の仲宿交差点。下から山手通りが、斜め右下から上にかけて中山道が交わる複雑かつ大きな交差点(画像:Google)
現在は交通量がほとんどない都道420号の青信号が10秒未満ときわめて短いため、交差する中山道や山手通りの交通に与える影響は軽微です。しかし補助第26号線が全通し、川越街道方面からのクルマのために青信号の時間を長くとると、平面交差となる山手通り外回り、中山道下りの渋滞を引き起こす可能性があります。
また仲宿交差点のすぐ南、中山道と王子新道の分岐する交差点(地下鉄板橋区役所前駅)で、細い王子新道に流れるクルマがいま以上に増加することも確実で、ここもボトルネックになることも考えられます。
補助第26号線の全通時には、このあたりの対策もしっかり行われることを期待したいと思います。
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