東関東道の全線開通、やはり「延期」に――成田を近くする最終区間 “土”に翻弄される難工事
- 乗りものニュース |

一部区間は11月22日開通 残りは「来年度」
国土交通省関東地方整備局とNEXCO東日本関東支社は2026年9月30日、建設を進めている東関東道水戸線(潮来~鉾田)の進捗状況について発表。「2026年半ば」の開通予定とされていた鉾田IC~行方(なめがた)IC間7.9kmは11月22日に決まりました。
建設中の東関東道 行方IC~潮来IC間。2026年9月(乗りものニュース編集部撮影)
一方で、残りの潮来IC~行方IC間(約23km)は「2026年度末」から「2027年度」に延期となりました。
残り区間の開通が延期された背景には、工事における“土”の問題があります。これらの課題は以前より顕在化しており、2026年3月の事業調整会議から、開通予定に「新たな課題等が工程に及ぼす影響を確認しながら工事を進めていく」という注意書きが付されていましたが、正式に延期を決めた形です。
この区間は、切土工事で発生した土を、盛土に再利用する形で進めています。しかし、地質調査の結果よりも良質な土の層が薄く、一部の土はそのままでは盛土材として使えないことが判明。そのため、掘削した土を一度仮置き場へ運び、強度を高める「土質改良」を追加で実施する必要が生じました。
また、一部の盛土区間では、地盤の沈下が収束するのに想定以上の時間を要していることも明らかにされています。解析上は24日で収束する見込みだった箇所が、実際には171日かかったケースもあったそうです。
切土工事は約8割で完了しているということですが、降雨により切り取った法面の侵食も確認されているとのこと。「土の性状が悪い発生土の土質改良や法面養生を実施しながら慎重に切土工事を実施」しているということです。実際、現地では9月時点でも、切土箇所の進捗には大きくバラつきが見られました。
また、盛土工事も8割が完了し、現在は7か所で施工中。こちらも慎重な施工管理が必要だということです。
このほか、途中の休憩施設として計画されている行方PAについては、用地取得率は約99%に達しているものの、工事はまだです。開通後の供用になると見られます。
これらの課題から、開通が後ろ倒しになっただけでなく、事業費も増加する見込みだといいます。茨城県からは「コスト縮減を図りながら、令和9年度に全線開通するよう事業推進をお願いしたい」との意見が出されたということです。
東関東道が全通すれば、常磐道のバイパス的な役割だけでなく、北関東道と一体で圏央道の外側を囲む環状道路の一部を構成します。茨城県と千葉、成田空港方面が大きく短絡され、広域に大きなインパクトをもたらします。
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