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「走らないレストラン列車」もアリ? 走れば満席「関東私鉄唯一の列車」の将来像 担当幹部が明かす

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  • 乗りものニュース
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「車窓を楽しみながら食事を楽しめる列車」として人気を集めているレストラン列車がイベント会場で、止まった状態でカフェ営業をしました。実は、将来の可能性を探る試金石という位置づけもありました。

走れば「ほぼ全卓が埋まる」人気列車

 車窓を楽しみながら食事を味わえるレストラン列車が全国で広がってきましたが、関東私鉄では唯一なのが西武鉄道の「西武 旅するレストラン『52席の至福』」です。2016年4月の営業運転開始後、土休日を中心に東京都心部の西武新宿駅または池袋駅と西武秩父駅(埼玉県秩父市)の間を走っています。

Large figure1 gallery16西武鉄道の「52席の至福」。武蔵丘車両研修場で(大塚圭一郎撮影)

 ところが、2025年6月7日に武蔵丘車両研修場(埼玉県日高市)で開催された「西武・電車フェスタ2025 in 武蔵丘車両検修場」では「52席の至福」を留め置き、予約客がスイーツと飲み物を味わえる「出張カフェ」を午後に2回開催しました。当日は旧小田急電鉄8000形を改造して5月31日に国分寺線で営業運転を始めた8000系と初めて並び、鉄道ファンらが歓喜しました。

「旅するレストラン」という看板を下ろし、なぜ留め置いた車内で営業したのでしょうか。筆者(大塚圭一郎:共同通信社経済部次長)がインタビューをした担当幹部の堤 広利スマイル&スマイル室長は、将来の新たな事業展開の可能性を探る狙いがあることを明らかにしました。

「52席の至福」は1988年に登場した電車4000系を改造した4両編成です。秩父の四季をイメージしたデザインは著名建築家の隈 研吾氏が手がけました。

 うち2号車と4号車に乗客が食事を楽しめるように大きなテーブルを設け、それぞれのテーブルに2つまたは4つの座席を設置。これらの52席で至福の体験ができるというのが列車名の由来になっています。3号車は食事を用意するキッチン車両、1号車はイベントなどに対応する多目的車両となっています。

 運行時には「テーブルがほぼ全て埋まる“満卓”になっています」と堤室長は明かしました。乗車後のアンケートでも「他の人にどれだけ薦めたいかの推奨度で、かなり高評価をいただいています」といい、こだわりの料理の提供に加えて「スタッフがかなりきめ細かくサービスしている」のが要因だと説明しました。

走らないカフェも「面白いと思っています」

 武蔵丘車両研修場で「52席の至福」の出張カフェを実施したのは2021年に次いで2度目です。珍しい機会とあって反響は大きく、家族連れや友人同士などの参加でほぼ全てのテーブルが埋まりました。

Large figure2 gallery17西武鉄道の「52席の至福」の出張カフェで提供されたメニュー(大塚圭一郎撮影)

 提供された皿には、沿線の特産品である狭山抹茶を使ったロールケーキや、ブルーベリーを載せたスコーン、イチゴシャーベットなどデザートが計5種。3号車のカウンターでスタッフらによって盛り付けられました。飲み物のレパートリーは、狭山茶や紅茶、ぶどうジュースなどを用意。西武鉄道の1日フリー乗車券やオリジナルグッズ、「西武・電車フェスタ2025」に一般より早く入場できる特典も付いて料金は1人6000円でした。

 妻(30代)、長男(5歳)、長女(2歳)とともに参加した東京都中野区在住の男性(40代)は「できれば運行時に乗ってみたかったのですが、まだ子どもが小さいので長時間だと少し難しく、今回は良い機会だと思って参加しました」と説明し、「提供されたスイーツがおいしいです」と話しました。長男も「ケーキがおいしい」と満足そうでした。

 西武鉄道の堤室長は出張カフェを通じて「普段の運行時と違ったお客様に知ってもらい、運行する時にも乗ってもらいたい」と説明します。参加者の反応は「かなり楽しんでもらったようです」と手応えを示しました。

 さらに「事業調査の目的もあった」とし、通常の「52席の至福」で提供しているコース料理よりも手軽なアフタヌーンティーのプランを定番化できないかと検討していることも明かしました。

 あくまでアイデア段階だとしながらも「普段の運行時は西武秩父と結んでいますが、西武秩父までは行かずに、動いている電車でカフェとして運行できる可能性もあるのではないかと探っています」と説明しました。

 一例として、アフタヌーンティーを楽しめるよう平日午後などに所沢経由で西武新宿と池袋を結んだり、西武新宿から所沢を通って池袋線に一部乗り入れたりする間にスイーツを提供できれば「面白いと思っています」と指摘。「1日当たり2回または3回運行できるのであれば、可能性がかなり広がってきます」と期待を込めました。

出張カフェが好評だったことで、もしも十分なニーズを見込めると判断し、運行する条件が整えば、カフェ営業を本格化できるかもしれません。

将来は本当に「走らない」かも

 一方、留め置き営業にもニーズがあると判断されれば、将来の別の選択肢も道が開かれるかもしれません。

Large figure3 gallery18西武鉄道の「52席の至福」の運転席。種車である4000系は数を減らしつつある(大塚圭一郎撮影)

西武鉄道は2030年度までに全ての車両を省エネルギー化したVVVFインバーター制御にする計画で、VVVFインバーターではない「52席の至福」は、車両の老朽化もあって退役する可能性があります。

 その場合は、レストラン列車をVVVFインバーター搭載の別の車両に置き換え、現行の「52席の至福」は観光地に止め置いて営業するというシナリオも考えられます。

 将来の運用形態は「現時点では未定」(堤室長)ながらも、その前途は車内で提供するメニューのように「おいしい」チョイスが広がっているようです。

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