冬に「電気毛布」使うと“快眠”できる? 注意しないと低温やけどのリスクも…睡眠のプロに聞く「正しい使い方」
- オトナンサー |

ブランケットのようにかけたり、布団に敷くこともできたりするなど、さまざまな使い方ができる「電気毛布」。一方で、正しい使い方を把握していないと、低温やけどのようなリスクに発展する可能性があるようです。就寝前に安全に電気毛布を使うための注意点や製品の選び方について、上級睡眠健康指導士の山本智子さんに聞きました。
電気代の節約につながる可能性
Q.そもそも、冬の就寝前に市販の電気毛布を使っても問題はないのでしょうか。電気毛布を使うメリットはありますか。
山本さん「使い方を間違わなければ特に問題はありません。電気毛布のメリットとしては、就寝する前に電源をつけておくことで布団に入るときのヒヤッとする感覚を抑えられたり、温かくしたい場所にだけ局所的に素早く温められたりするという使い方ができる点ですね。
あとは、部屋全体を温める暖房器具を長時間使うよりも、電気代の節約にもつながると思います」
Q.電気毛布を使う際の注意点について、教えてください。敷き布団の上に敷く際は、シーツなどをかぶせた方がよいのでしょうか。また、就寝中も電気毛布を付けっ放しにしても問題はないのでしょうか。
山本さん「電気毛布は、直接肌に触れた状態で長時間使用すると、低温やけどを引き起こすリスクがあります。そのため、直接触れないようにすることと、衛生面という点からも、電気毛布を敷いたその上にシーツをかぶせて使っていただくことをお勧めします。
次に就寝中の使い方についてですが、やはり低温やけどのリスクがあることから、電源を付けっ放しにするのは控えましょう。考えられるデメリットは他にもあります。電気毛布からの熱が就寝中も伝わり続けてしまうと、脱水や肌の乾燥につながるといった影響が考えられます。また、体が常に熱源に触れ続けていると、必要以上に温められ過ぎてしまい、眠りが浅くなってしまうことにもつながってしまいます。
人間は深部体温の低下とともに眠りにつきますが、この働きが電気毛布の熱によって妨げられてしまうと、寝付きが悪くなったり、眠りが浅くなったり、夜中目覚めたりするだけでなく、汗をたくさんかき過ぎて蒸れしてしまう原因にもなります。ですから、就寝時には電源を落とすか、タイマー機能のある製品を使っていただくとよいと思います」
Q.電気毛布を上手に選ぶ上での基準はありますか。洗濯できるタイプの製品を選ぶのが望ましいのでしょうか。
山本さん「そうですね、シーツを上からかぶせて使用していただいたとしても、やはり清潔さを維持するためには、家庭で洗濯できるものを選んでいただくと安心ですね。あとは布製品ということで、ダニ対策のためにも、アレルギーが心配な人は特に洗いやすいものがよいでしょう。洗濯や保管方法に関しては、取扱説明書に必ず書いてあると思いますので、指示されている内容を守っていただければ基本的には問題ありません。
電気毛布といっても、サイズや素材、機能などいろいろな製品が販売されていますから、使いやすさや、好みに合わせて選んでいただくと良いと思います」
* * *
冬に役立つ電気毛布は、便利である一方で使い方を間違えないようにすることが重要です。特に敷き布団と一緒に使う際は低温やけどに注意しましょう。
オトナンサー編集部
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