湘南モノレール なぜ「ジェットコースター」と呼ばれるか? 実際に乗り身をもって知る
- 乗りものニュース |

大船駅から江の島の入口まで、鎌倉市の西側を走る湘南モノレール。会社も「ジェットコースター」と呼んでいます。14分間の乗車で、アップダウンのほかトンネルやカーブも体験でき、富士山のビュースポットもあります。
軌道が頭上にある懸垂式モノレール
「まるでジェットコースターみたい」
こう言われる鉄道があります。それは神奈川県鎌倉市の大船駅と同県藤沢市の湘南江の島駅を結ぶ全長6.6kmの湘南モノレールです。どのくらい「ジェットコースター」なのか、実際に体験すべく大船駅に赴きました。
改札を入ると、ふだん見慣れている「ふつうの鉄道駅」とは様相が異なるモノレールの世界が広がっています。足元に線路がない代わりに、頭よりも高い位置に頑丈な軌道があります。湘南モノレールはこの軌道にぶら下がる「懸垂式」のモノレールです。また、懸垂式のなかでも箱型軌道の中に走行装置を架設する「サフェージュ式」を採用しているため、軌道が他の懸垂式モノレールよりもがっちりしたものになっています。
2016年より運行を開始したピンクリボン号(2019年12月4日、蜂谷あす美撮影)。
3両編成の列車が入線してきたものの、ぼんやりしているうちに発車ベルが鳴り始め、やがて発車。見送ることになってしまいました。しかしご安心を。日中であれば1時間あたり片道8本の運行があるため、次の列車はすぐやってきます。
乗車後「おやっ」と思ったのは、車内で車両間の行き来ができないこと。ホームで待つ時から、あらかじめ乗りたい車両の前に並んでおく必要があります。また、湘南モノレールにはいくつか無人駅があります。きっぷで乗車した人が無人駅で降りる場合、車掌がきっぷを回収していました。首都圏では珍しい光景です。ICカード利用の場合は、ホームにある簡易IC改札機にタッチします。
家の2、3階ほどの高さからさらに上へ
いよいよお待ちかねのジェットコースター体験です。列車は大船駅を発車後、すぐさま加速。期待が高まります。右手にJR大船駅、遠くに大船観音を眺めながら空中浮遊の始まりに喜んでいると、右へ左へとカーブを続け、眼下の道路に沿って走ります。周囲の家屋の2階、または3階部分ほどの高さです。
富士見町駅を発車後は、しばらく直線が続きますが、その先のカーブですかさず上昇。家々の屋根をはるか見下ろす位置にまで上り詰めていました。
続いて到着したのは、富士山がくっきり見える湘南町屋駅。サラリーマン風の人たちが続々と降りていき、なかには「あっ、お疲れ様です!」と見知った顔に挨拶している人も。彼らは駅西側にある三菱電機鎌倉製作所の方々なのでしょう。
前面展望をしていると、勾配がよくわかる(2019年12月4日、蜂谷あす美撮影)。
湘南モノレールが全線開業したのは1971(昭和46)年のこと。背景には当時、大船と江の島を結ぶ京急所有の自動車専用有料道路「京浜急行線」(現在は市道)が伸びており、その上の空間を利用できたこと、三菱電機の事業所への通勤需要が見込めたことなどがあります。
いよいよジェットコースターが本領を発揮します。高度を上げるだけ上げたモノレールは、湘南町屋駅を発車すると一気に下りへと転じます。最前部から外を見ていると、まるでグググと地面に突っ込んでいくような印象で、冷や汗をかく場面です。
次の湘南深沢駅を発車すると再び上り勾配になり、まるで登山列車に乗っているような気分になります。しかし天空へいざなわれる雰囲気も長くは続きません。標高およそ50mで再びの下り、そして湘南モノレールの最高速度75km/hで全長450mの鎌倉山隧道に突入していくのです。先ほどまで上り勾配だったこと、さらに真っ暗なトンネルであることから、75km/hよりも速度があるように感じられ、ゾクゾクした気持ちになりました。
外国人にもジェットコースターと紹介
トンネルを抜けた先の西鎌倉駅からは少しずつ地面に近づいていきます。片瀬山駅では、眼下にあったはずの道路が列車の隣に並びました。山場はもう越えたのだろうか……思う間もなく道路は遠ざかり、モノレールだけが再び標高を上げていきます。進行方向左手に、きらきら輝く湘南の海が見えました。
目白山下駅を過ぎると再びトンネルです。250mの片瀬隧道を猛スピードで走り抜け、いよいよモノレールは終点の湘南江の島駅に到着。大船駅からわずか14分、あっという間でした。
青を基調としたホームが特徴的な湘南江の島駅。最大の魅力は、改札を出るとわかります。私を含むほとんどの利用者が無意識のうちに右手に吸い寄せられていくのです。理由は、富士山をばっちり眺められるビュースポット、ルーフテラスの存在。まさかジェットコースターを体験したあとに、こんな光景に出会えるとは予想していませんでした。
湘南江の島駅の駅舎(2019年12月4日、蜂谷あす美撮影)。
ところで、ここまで「ジェットコースター」と散々書いてしまいましたが、湘南モノレールの人はどう思っているのでしょうか。同社広報課長の花香晋生さんに尋ねてみたところ、差し出されたのは会社パンフレット。そしてそこには次の1文が。
「モノレールなのに、まるでジェットコースターみたい。」
「ジェットコースター」の表現は会社公認だったのです。花香さんは「海外の人には『Like a roller coaster』『湘南ジェットコースター』とお伝えしています」と、にこやかに教えてくれました。現在は国内外問わずに利用客が増加傾向にあるそうです。
乗って楽しい湘南モノレール。ほとんどの区間で頭上を走るため、トレインビューに際しては遮るものがありません。カーブも多く、色々なところから写真を撮れます。
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