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「どんな理由があっても戦争は絶対にしてはいけない」やなせたかしさんが伝えたかった正義と平和のこと

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  • マイナビウーマン
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子どもたちに大人気の「アンパンマン」の生みの親・やなせたかしさん。やなせさんと妻・暢さんをヒロイン夫婦のモデルとして描くNHK連続テレビ小説『あんぱん』もはじまり、今あらためて、その生き方に注目が集まっています。2025年になってもなお根絶できてない「戦争」について、やなせさんの想いとは。

\やなせたかしさんの半生と、「アンパンマン」のもとになった考え方/

正義とは何で、正義の味方とはどのような人なのか。
戦争を生き抜き、「アンパンマン」をはじめ数々の絵本や作詞で名作を残したやなせたかしさんは、90歳のときに、正義についてあらためて考えた一冊を遺しています。

「今、ぼくたちが生きている社会は、世界の戦争や環境問題、不安な政治、殺人事件、怒りの気持ちになることが毎日起こっています。 
でもぼくは多くの人を喜ばせたい。」

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やなせさんが正義について、一つはっきりいえること。また、世の中の人々に願うこととは? 書籍『新装版 わたしが正義について語るなら』(ポプラ社)から一部抜粋してお届けします。

身近な人の幸せを願う

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※画像はイメージです

正義について、それから正義に関わるいろんなことをお話ししてきました。
 
正義と悪の戦いなんて言わないで、本当はみんな戦わずに仲良くすればいいんだけど、世の中はなかなかそうもいかないのですね。
 
誰にだって良心と悪心があります。いつもは良心が悪心を抑制しているんですね、そのバランスが崩れて悪の方が強くなると悪い奴になる。みんな名誉欲があるし、異性への欲望があります。そのままだと動物と同じようにその辺に女性がいると抱きついたりするかもしれません。でもある部分で抑えているわけです。抑制しないとめちゃくちゃになって迷惑がかかるというので抑制している。そうして世界は維持されています。
 
人間は全体としては宇宙の中にいる、もがいたってどうしようもない存在です。宇宙時間からみれば、地球はある年齢がくると爆発する。太陽だっていつか燃え尽きてしまう。
 
天の何かに従って、とか言うけれど地球なんて宇宙の中の本当に一部分です。人間なんてその中にわいている一つのばい菌みたいなくらい小さなもので、一人一人はその中で動いているにすぎない。ジタバタしても本当はしょうがないんだけど、ぼくらは生きているんで、なるべく楽に楽しく生きたい。そのために平和を守りたい。法律や国境をつくってお互いにガードしながらやっていくしかないんです。
 
一つはっきり言えるのは、戦争は良くないということ。
 
国民を統一していくには、戦争をするのが便利という時もあります。仮想敵をつくっていく方が、正義として国民の心を一つにまとめることができるわけです。政府は自分も悪いやつなんだけど、相手が悪いというのは一つの政策なんでね。
 
戦争は国家の意思でやるものです。その中に国民がまきこまれているわけですね。国家と殺人は全然違う。例えば日本とロシアが戦争をしたって、個人は何も相手を憎んでいるわけでもなんでもない。それが国家ということになると戦いになって国民は犠牲になるわけです。

ぼくは『さよならジャンボ』という絵本を作っています。実はこのお話は狂言の「うつぼざる」から思いついたのです。猿を象に替えて、それに戦争の悲惨なことと平和の大切さを伝えたかったのです。
 
ぼくはどんな理由があっても戦争は絶対にしてはいけないと思っています。しかし絵本はそんな考えは表に出さないで、むしろ面白くおかしく作りました。
 
家来の名前はトン、チン、カン、というのです。王様は花の王冠をかぶっています。ラストシーンはハッピーエンドになっています。
 
戦争は絶対にいけないけれど、ぼくはそれを声高に言うつもりはありません。絵本では、みんな楽しんで面白がって読んでほしいと思う。

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※画像はイメージです

戦争ではなく、もっと身近な殺人だってあります。悲しい事件がたくさん起こっている。やたら簡単に人を殺すでしょう。誰でもいいから人を殺したかったなんて、ぼくには全然理解できません。なんでそんなにまで心が荒れてしまったのか、それは全然分からない。
 
しかし、現在そういうのが起きるというのは、一つには、マスメディアに責任があると思います。
 
アメリカで学校内で銃を乱射する事件がありました。あの時、銃を持った本人は得意な顔をしていました。本人がヒーローみたいな気持ちでいるんだね。ストーリーの中に入り込んじゃっているように見えました。
 
世の中が自由になると、ポルノが氾濫したり悲しい事件がたくさん起こる。だからといって言論の弾圧とか表現の自由を圧殺してはいけない。良識の範囲で自発的に抑制するのが一番なんですけどね。
 
学校で管理を厳しくすると生徒は嫌になる、うんとゆるやかにしちゃうと今度はいい方向に行くかというと行かない。これは人間の悲しさです。だからほどほどがいいんだよね。
 
自分の身を守るにはどうしたらいいか分からない。良識に訴えるしかない。金が儲かればいいということだけが強くなってはいけないんですね。
 
自分は自分の範囲でやるしかない。そういう人間が少し増えていけばいいんです。世の中には悪もある。悪の部分が少し少なくなればいい。

誰だってそう多くのことはできません。日本全体のために良いことをしようと考えてもそんなに簡単にはできない。
 
人を助ける場合でも十人くらいは助けられるけれど、それ以上は難しい。でも一人が十人くらい助ければ、自分の周囲だけでもというふうにすれば、そういう人が増えればいいのだと思います。

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この続きは、是非書籍でご覧ください。

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『新装版 わたしが正義について語るなら』ポプラ社

※本記事は、『新装版 わたしが正義について語るなら』著:やなせたかし/ポプラ社 より抜粋・再編集して作成しました。

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