補償対象外の項目も…「火災保険」加入時にやりがちな“失敗”とは　テレビ番組で活躍する人気FPが解説

　青森県東方沖を震源とする地震が12月8日午後11時15分に発生し、同県八戸市で最大震度6強を観測しました。また、今回の地震により、今後、北海道から三陸沖にかけての地域で、大規模地震が発生する可能性が平常時より高まったとして、「北海道・三陸沖後発地震注意情報」が初めて発表されました。

　ところで、火災や自然災害による損害に備える上で役立つのが、火災保険や地震保険などの損害保険です。ただ、補償内容が複雑なため、内容を十分に理解しないまま契約してしまった経験がある人は多いのではないでしょうか。予期せぬ事態に十分な補償を受けられるよう、損害保険の概要を知っておく必要があります。損害保険で補償対象になる項目、ならない項目のほか、契約時に見落としがちな点などについて、さまざまなテレビ番組で活躍するファイナンシャルプランナー（FP）の水野崇さんに聞きました。

「保険に加入＝すべて補償される」と誤解する人も

Q.そもそも、損害保険とはどのような金融商品なのでしょうか。

水野さん「損害保険は、日常生活や移動中、住まいなどで生じた予期せぬ事故やトラブルによる金銭的な負担を軽減する商品です。補償の対象は、建物や自動車などの『物』への損害や、事故で他人にけがをさせた場合の『賠償責任』が中心です。故意や過失の大きい行為、経年劣化などは補償の対象外で、偶然の事故であることが前提です。

近年、自然災害や自転車事故、高額賠償などリスクが多様化する中、損害保険は必要な補償を自由に組み立てられる点が特徴であり、予期せぬ損失に備える『重要なリスク管理ツール』として、その役割が高まっています」

Q.損害保険で補償の対象となる項目、ならない項目について、それぞれ教えてください。例えば、地震や台風などによって損害を受けた場合、補償の対象となるのでしょうか。

水野さん「損害保険の補償対象は、契約する保険の種類と補償内容によって異なります。対象になりやすいのは、火災、自然災害（落雷・台風・暴風など）による建物、家財の損害、自動車事故による対人・対物賠償、そして日常生活や自転車事故での賠償責任などです。旅行中の携行品損害をカバーする保険もあります。

重要な点として、補償されない項目もはっきりしています。代表的なのは、地震・津波による損害で、これら通常の火災保険では対象外であり、別途『地震保険』への加入が必須です。また、建物や家電の老朽化、経年劣化による破損、故意や重大な過失による損害なども対象外となります。

このように、損害保険は幅広い事故や災害に備えられますが、何が補償され、何が補償されないかは、契約内容をしっかり確認することが重要です」

Q.損害保険の契約時にやりがちなNG行為について、教えてください。例えば、損害保険の補償内容をよく知らずに契約するケースはよくあるのでしょうか。

水野さん「損害保険は補償内容が複雑なため、内容を十分に理解しないまま契約し、『必要な時に補償が受けられない』トラブルが頻発します。

特に多いのは、『加入＝すべて補償される』という誤解です。実際は、補償を外した項目（例：火災保険での水災）は一切適用されません。保険料の安さだけを優先し、必要な補償を削り過ぎるのも危険です。自然災害や賠償事故は一度に多額の費用が発生することがあり、結果的に高額な自己負担を抱え、保険の目的を果たせなくなります。

また、生活パターンと補償内容のミスマッチも要注意です。例えば、洪水リスクの高い地域で水災補償を外す、自転車の利用が多いのに賠償責任保険がないといったケースです。古い契約を更新せず、現在の建築費高騰に対応できていない『一部保険』状態もよくある事例です。万一の際、建て替え費用に対して保険金が不足し、『比例てん補』で十分な補償を受けられないリスクがあります」

＊　＊　＊

　「備えあれば憂いなし」の言葉の通り、保険の仕組みと補償対象を理解することで初めて、必要なときに必要な補償を受けられるようになります。近年は自然災害のリスクも多くなりました。ぜひこの機会に保険内容とご自身の生活リスクを見直してみてはいかがでしょうか。

オトナンサー編集部

実は損している？

ニュースを読んでポイントが貯まるサービスがあるのを知っていますか？ポイントサイトのECナビでは好きなニュースを読んでポイントを貯めることができるのです。（※ECナビはPeXの姉妹サイトです。）今日読んだニュースが実はお小遣いになるとしたら、ちょっと嬉しいですよね。

ポイントの貯め方はニュースを読む以外にも、アンケート回答や日々のネットショッピングなど多数あるので、好きな貯め方でOK！無料で登録できてすぐに利用できます。貯まったポイントはPeXを通じて現金やAmazonギフトカードなどに交換できます。

運営実績も15年以上！700万人以上の方がポイントを貯めています。毎日好きなニュースを読んでお小遣いを貯めてみませんか？

簡単無料登録はこちら