「褐色」は濃い赤茶色じゃない? 日本の伝統色の【褐色・掲色】は、今とはまったく違う読み方・色だった!
- マイナビウーマン |

【褐色(かちいろ)】とは、ほぼ黒に近い藍染の色のこと。【掲色】【勝色】と書くこともあります。日本の伝統色である【褐色・掲色・勝色】にどのような由来があって、どのように愛されてきたのか、子どもにそのまま教えてあげられるよう、やさしい言葉で解説します。海外の方に英語で説明できるよう、英語での解説も紹介しています。
【褐色・掲色・勝色】とは?
掲色(褐色・勝色)とは、ほぼ黒く見えるほど、濃く染色した藍染めの色のことです。
色の名前
褐色・掲色・勝色
読み方
かちいろ kati-iro
英語
dark indigo
WEBカラーコード
#181b39
CMYK
C=60/M=45/Y=0/K=85
RGB
R=24/G=27/B=57
※色は環境等により見え方が異なります。各種カラーコードは絶対のものではなく、あくまで参考値です。
【褐色・掲色・勝色】の意味と由来は?
現代の「褐色」は、「かっしょく」と読みますよね。さらにその色も、濃い赤茶色を思い浮かべるのではないでしょうか。しかし、日本の伝統色の【褐色・掲色】は、今とはまったく違う読み方・色なんです。
【褐色】の読み方は「かちいろ」。日本の伝統的な染色技法に「藍染」がありますが、【褐色】は、その藍染の中で最も濃く染めた色のことです。「かち」という色名は、ほぼ黒に近い【藍色】に染めるために、藍と布を臼(うす)に入れて、何度も何度も搗(か)つ(打つ、たたく)ことから来ています。江戸時代には「かちんいろ」とも呼ばれていたそうですよ。
【褐色】は、その音の響きが「勝ち」に通じることから、「勝色」、「活色」などの字を当てて使われることもありました。戦に勝つ縁起のいい色として、武士は鎧(よろい)などの武具によく使ったのだそう。これは遠い昔に限った話ではなく、近代になってからも、日清・日露戦争の時に、「勝色(かちいろ)」として、軍服に【褐色】が用いられました。
【褐色・掲色・勝色】に合う色は?
褐 色
かち いろ
茜 色
あかねいろ
【褐色・掲色・勝色】はほぼ黒に近いとはいえ、藍色系統の色。藍色と同様に古くから日本で愛されてきた【茜色(あかねいろ)】とのなじみもよく、お互いを引き立てあう色合いです。先に挙げた日本の鎧や明治時代の軍服でも、【褐色】に赤が差し色としてよく用いられています。落ち着いた【褐色】は、色味の強い【金色(こんじき)】などの黄系統にも合います。
黒系統は白と合わせると、モノトーンの都会的なイメージですが、やや冷たい印象になりがち。【褐色】のやや青みがかった色合いは、薄く青が入った白系統の【月白(げっぱく)】【白菫色(しろすみれいろ)】と合わせると、無機質になりすぎず、表情が生まれます。明るい青系統の【水色】と合わせるとさわやかな印象になります。
A traditional Japanese color "褐色, 褐色 or 勝色 kachi-iro" is...
In today's Japan, "褐色" is read as "kasshoku" and refers to a dark reddish brown color. However, the traditional Japanese color "褐色 or 掲色" is read differently than it is today, and the color is completely different.
As a traditional Japanese color "褐色 or 掲色" is read as "Kachi" color. One of Japan's traditional dyeing techniques is indigo dyeing, "褐色 kachi" is the darkest color in the indigo dyeing process. The color name "褐色 kachi" comes from the process of beating indigo and cloth in a mortar over and over again to dye it almost black. The beating was called "katsu" in olden times. It was also called "kachin" color in the Edo period(1603-1868).
Since the sound of "kachi" is related to the word "victory" in Japanese, "褐色 kachi" was sometimes used to symbolize victory. It is said that samurai often used this color for armor, etc., as it is a color that brings good luck in winning battles. This is not a story of the distant past, but even in modern times, during the Sino-Japanese wars(1894-1895) and Russo-Japanese wars(1904-1905), "褐色 kachi" was used for military uniforms as victory color.
まとめ
日本で古くから愛されてきた【褐色(かちいろ)】は、「勝色」として、武士の時代から好んで使われていた色でした。
ママ・パパたちが男の子の成長を願って飾る端午の節句の鎧飾りには、【褐色(かちいろ)】が使われているかもしれません。子どもの日に、鎧飾りを眺めながら、【褐色(かちいろ)】についてお話してみるのもすてきですね。
(マイナビ子育て編集部)
参考文献
・『色名がわかる辞典』(講談社)
・『366日 日本の美しい色』(三才ブックス)
・『くらしを彩る 日本の伝統色事典』(マイナビ)
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