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6歳以上のチャイルドシート未使用時の死亡重症率は2倍以上。しかし「6歳を超えても常に使用」はわずか2割……その理由は?

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  • マイナビウーマン
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ドイツのペアレンティングブランド(育児⽤品ブランド)"CYBEX"のトレーディングを担うCTPはこのほど、小児科医の山中龍宏氏(NPO法人 Safe Kids Japan 顧問)の監修のもと、3歳〜12歳の子どもを持つ親1,000名を対象に、チャイルドシートの使用実態に関する調査を実施しました。

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子どもを持つ親は、チャイルドシート使用判断の基準の見直しが必須に

2024年9月、JAF(一般社団法人 日本自動車連盟)はチャイルドシートの使用目安を「身長140cm未満」から「身長150cm未満」へ変更することを発表しました*。

「6歳まで」という年齢を基準とする現行法では、子どもの安全が十分に守りきれない実態が明らかになっていることを受けたものです。子どもを持つ親にはいま、チャイルドシート使用判断の基準の見直しが求められています。
*車のシートベルトは、身長150cm以上の搭乗者を想定して設計されているため

日本では現在も法制度上の使用義務は「6歳未満」に限定されており、チャイルドシート卒業の判断については、この「年齢を根拠としている」家庭が大半です。

結果として、子どもの体格と安全性に関する正しい理解が不十分なまま、チャイルドシートを早期に外してしまうケースが少なくありません。残念ながら、チャイルドシートやジュニアシートを使用していないことが原因で、命を落とす事故も発生しています。

こうした背景を踏まえ今回、同調査を実施。「子どもの安全を守るためであればチャイルドシートは150cmまで必要」という新たな推奨目安に対して、親がどの程度その事実を認識しているのかを明らかにするとともに、親がチャイルドシートを外す際に抱える潜在的な理由や動機についても定量的に把握し、今後の啓発や制度改善の議論の参考となる知見を得ることを目的としています。

約半数がチャイルドシートを「常に使用している」

Sub1

「チャイルドシートまたはジュニアシート*はどのくらいの頻度で使用しているか」を聞くと、「常に使用している」と答えたのは全体の49.9%で約半数に。

「過去に使用していたが、今は使用していない」と答えたのは全体の28.2%で、総じてチャイルドシートを恒常的に使用している人の割合が多い結果となりました
*以降の質問では「チャイルドシート」と表記

子どもが6歳を超えてからのチャイルドシート使用率は2割

Sub7

「子どもが何歳になるまで、どのくらいの頻度で使用していたか?」と聞くと、法制度上の使用義務である「6歳未満まで」でも「全く使用していなかった」と回答した人が全体の19.15%でした。

法制度上で使用義務のない「6歳を超えて」では使用率が急減し「常に使用していた」は全体の20.92%にとどまる一方、「全く使用していなかった」は全体の44.33%に急増。チャイルドシートは「6歳」という年齢を基準として卒業させる人が多い実態が明らかとなりました。

「6歳まで」という法的義務の有無が、チャイルドシートの使用判断の基準となっている傾向が明確に現れています。

チャイルドシートの使用義務、約1割が「あることを知らなかった」

Sub8

「チャイルドシートに使用義務があることを知っているか?」と聞くと、「6歳未満まで義務がある」と正確に理解していたのは全体の65.2%にとどまりました。

全体の10.6%は「使用義務があることを知らなかった」と回答しており、法的な基準が十分に浸透していない現状も浮き彫りになりました。

「身長150cm未満はチャイルドシート使用推奨」は浸透していない結果に

Sub9

JAFが推奨する「チャイルドシートは身長150cm未満まで使用」という基準を認知していない人は、全体の38.2%(13.6%+24.6%)でした。

また「知っていたが卒業させた(させる予定)」と回答した割合も24.7%おり、知識があっても実行につながっていない層も一定数存在しています。

身長を基準としたチャイルドシート使用に対する意識はまだ広く浸透しきっていないことが明らかになりました。

“安全”以外の理由でチャイルドシートを卒業する親が多い

Sub10

現在チャイルドシートを使用している人を対象に、「将来チャイルドシートを卒業させる場合、どんな理由で卒業を検討しそうか」と聞いたところ、「子どもが身長150cmになるまでチャイルドシートを使用する予定である」と回答したのは全体の13.93%にとどまっています。

そのほか「チャイルドシートをしなくても安全面において心配がないと確信を持てたから」を1番と回答したのは全体の35.93%となりました。

全体の半数以上が「子どもが嫌がったから」「子どもの体格に合わなくなったから」など安全面とは違う理由で卒業させることを検討していることがわかります。

Sub11

また、チャイルドシートを卒業させた人に「どんな理由で卒業を検討したか」と尋ねると、「チャイルドシートをしなくても安全面において心配がないと確信を持てたから」を1番と回答したのは全体の31.21%でした。また「子どもの体格に合わなくなったから」が最も高い回答率(66.31%)を得られました。

チャイルドシートを卒業させた理由は「子どもが嫌がった」「子どもの体格に合わなくなった」など、「安全」以外の要因が多数を占める結果となり、安全面とは異なる理由で卒業させていたことが明らかとなりました。

法律以上に、「リスクに関する正確な情報」が意識・行動に強く影響

Sub2

現在チャイルドシートを使用している人のうち、「6歳以上でもチャイルドシート未使用における死亡重症率が2倍以上に上がる」というデータを踏まえた上で、「子どもの安全のためなら6歳以上でもチャイルドシートを使用させたい」と回答したのは81.06%(44.01%+37.05%)に。

法律よりも「リスクに関する正確な情報」が意識・行動に強く影響することが判明しました。

Sub3

また同様の質問を、過去にチャイルドシートを使用していた人に対して行なったところ、「使用させたかった」という回答は47.17%にとどまりました。

現在使用している層の回答と比べて肯定的回答が大きく減少しており、「チャイルドシートを使用しているとき知っていたかどうか」が意識に強く影響していたと考えられます。

親が最も知りたい情報は「事故事例」

「どんな情報や体験があれば、子どもが150cmになるまでチャイルドシートを使用してみようと思えるか」については、全体の4割以上が「事故事例」と回答しました。

Sub4

現在チャイルドシートを使用している人では、「実際の事故事例」を1番と回答したのが全体の約半数(48.75%)で、他回答よりも圧倒的に回答率が多い結果となりました。具体的なリスクを知ることで、チャイルドシートの使用促進につながると予想されます。

Sub5

過去にチャイルドシートを使用していた人でも、「実際の事故事例」を1番と回答したのが42.55%で、他回答よりも圧倒的に回答率が多い結果に。

「子どもが嫌がらず座ってくれるチャイルドシートがあれば」を1番と回答したのが13.48%で、現在チャイルドシートを使用している層と比較した際に約2倍多い結果となりました。

8割以上の親は「安全のためであればチャイルドシートは使用したい」

Sub6

「子どもの安全のためであれば年齢に関係なく150cm未満であればチャイルドシートを使い続けたほうが良いと思うか」との質問では、「強くそう思う」「どちらかといえばそう思う」という肯定的回答が81.3%(33.3%+48.0%)にのぼり、身長基準での使用に高い共感が得られました。年齢よりも「安全性や効果」に基づいて判断したいという親の意識が見て取れます。

同調査を通じて、チャイルドシートの使用目安が「身長150cm未満」であるという基準を認識しているのは全体の6割程度しかいないことが明らかになりました。

一方で、「子どもの安全のためであれば6歳以上でもチャイルドシートは使用すべき」と考える親は80%以上にのぼっており、安全志向の意識は高いという結果が得られました。

中でも「7歳以上でも、普通のシートベルトでは安全とは言えないと思うから」「安全性が1番だと思うから」「シートベルトも着用できるようになったので、子どもが窮屈ではないかと親の勝手な思い込みで、危険にさらしてはいけないと強く思った。何かあってからでは取り返しがつかないと改めて感じた」という子どもの安全を第一に考えたいという声も多くありました。

しかしながら、チャイルドシートを卒業させた理由として「安全面において心配がないと確信を持てたから」と回答したのは全体の約30%にとどまっています。

多くの家庭では「子どもの安全を重視したい」という思いはあるものの、チャイルドシートを卒業させる理由は「安全面」ではなく「法制度」や「親の自己判断」であることが現状として浮き彫りとなりました。

調査結果の考察

今回の調査では、現状チャイルドシート卒業の判断が「制度」や「親自身の感覚」に依存しており、本質的な安全基準に基づくものではないという現実を示しています。今後は、チャイルドシートの使用は「年齢」ではなく「身長(体格)」に基づいた判断の浸透がより一層必要になると考えられます。

チャイルドシート未使用時の危険性・使用による安全性が社会に広く浸透すれば、チャイルドシートの使用率はさらに高まり、子どもたちの命を守る機会も確実に増えていくと考えられます。

そのためには親の意識を変えることだけでなく、交通業界や育児・保育業界などを含めた関係者全体で、使用基準や製品の正しい選び方を広める普及活動も不可欠です。

長年子どもの事故防止に取り組む、小児科医/NPO法人 Safe Kids Japan 顧問 山中龍宏氏は、以下のように述べています。

これまで、法律で定められている6歳未満のチャイルドシート使用率は毎年報告されていましたが、6歳以上の使用率のデータはありませんでした。今回の調査で、チャイルドシートの卒業判断が「6歳になったから」「体格に合わなくなったから」という理由が多いことが明らかになりました。自動車に身体を固定するシートベルトとチャイルドシートは、安全のために不可欠な装具ですが、使用方法には違いがあります。150㎝以下の子どもがシートベルトをしていて車が衝突すると、シートベルトが腹部に強く食い込み、実際に死亡例も発生しています。シートベルトの使用に移行するのは「身長が150㎝になってから」です。身長を基準とした判断を心がけていただき、お子さんの大切な命を守る選択をしていただきたいと思います。

今回の調査をきっかけに、家庭・社会の両面から「子どもの安全を守る意識としての、身長(体格)によるチャイルドシートの使用基準」が一歩ずつ広がっていくことが期待されます。

注)なお、警察庁と日本自動車連盟(JAF)が共同で実施している「チャイルドシート使用状況調査 2024」は、直接聞き取りによる確認を主な調査方法としています。本調査結果は、アンケートに基づき実施していますが、類似したデータ傾向を示しておりデータとしての信ぴょう性が高いものと判断します。(例:6歳未満のチャイルドシートの使用率 78%(JAF)、71%(本調査))

調査概要

【調査人数】1,000人
【調査期間】2025年6月19日〜7月1日
【調査対象】3〜12歳の子を持つ、車所有の親
【調査主体】Freeasy
【調査時期】2025年6月
【アンケートタイトル】お子様に関する意識調査

CTP JAPAN
https://www.cybex-online.com/en/jp

(マイナビ子育て編集部)

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