「日本一高いトンネル」路線バスで抜けられます! 東武が提案「秘境バスルート第二弾」
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福島~新潟にまたがる尾瀬を公共交通だけで横断するルートを打ち出した東武鉄道が、またまた秘境横断ルートを発信。今度は栃木~群馬。新宿発着にて半日で行って帰ってこれます。
旅の始まりは新宿発の東武特急
東武鉄道のスカイツリーライン営業支社が2021年9月2日(木)、公式ツイッターにて、壮大な「電車と路線バス乗り継ぎルート」を発信しました。新宿発着で、日光から群馬に抜け、そこから半日で新宿へ戻るというものです。
金精道路を行く関越交通のバス。奥は湯ノ湖と男体山(画像:東武鉄道)。
東武グループは歴史的に日光や尾瀬地域の観光に力を入れており、2020年には尾瀬観光の新機軸として、浅草発の夜行列車「尾瀬夜行23:55」で会津高原尾瀬口へ向かい、そこから公共交通だけを乗り継いで新潟県の上越新幹線 浦佐駅に抜けるというルートを商品化(東武トップツアーズのオプショナルツアー)しました。いわゆる「酷道」「険道」を走る山中の秘境ルートでしたが、今回はその「第二弾」と位置付けています。
提案のルートは次の通りです。
(1)東武特急「日光」:JR新宿~東武日光
(2)東武バス日光:東武日光駅~湯元温泉(栃木県日光市)
(3)関越交通:湯元温泉~金精峠~鎌田(群馬県片品村)
(4)関越交通高速バス「尾瀬号」:鎌田~バスタ新宿
奥日光から群馬県へと抜ける大回りで、新宿から新宿へ戻るという壮大な“一筆書き”乗車です。「酷道の趣のところは少ないですが、まさに、日光尾瀬縦断バスです」という東武の担当者に話を聞きました。
奥日光「湯元温泉」までは特急とバス1本
「一筆書き」の旅の始まりは新宿駅です。
(1)東武特急「日光」:JR新宿~東武日光
JR新宿駅7時31分発の東武線直通特急「日光1号」にて、東武日光駅を目指します。JR線内の池袋、浦和、大宮でも乗車が可能。東武日光駅には9時27分に到着します。
このJRと東武の相互直通運転も、2021年で15周年。「新宿発の東武日光行き」も、すっかり定着した感があります。
(2)東武バス日光:東武日光駅~湯元温泉
湯元温泉バスターミナル。左の関越交通のバスとここで接続(画像:東武鉄道)。
東武日光駅からはバスで奥日光のさらに奥、湯元温泉を目指します。所要時間はおよそ1時間半です。
新宿発の特急から乗り継げるのは9時45分発が最も早い便ですが、その4本あと後、東武日光11時40分発の便まで余裕があります。早めに「いろは坂」を上って奥日光エリアへ向かってもってもよいですし、ふもとに位置する世界遺産「日光の社寺」(日光東照宮、輪王寺、二荒山神社)をめぐってもよいでしょう。
いろは坂を上った先の奥日光は、小学校の林間学校などで訪れた人もいるかもしれませんが、観光施設も多い中禅寺湖が見えた時点で、すでに標高1200mを越えています。バスはさらに森の奥へ。
「戦場ヶ原を抜けると、湯ノ湖が左手に見えてきます。“ゆで卵の香り”がしてきたら、もうすぐ湯元温泉です」。東武の担当者がこう教えてくれました。
「日本一高いトンネル」を行く路線バス
旅のハイライトとなるのが、県境を越える「金精道路」を行く路線バスです。
(3)関越交通:湯元温泉~金精峠~鎌田
この路線は、2021年については5月下旬から10月末まで、1日4往復(1往復は日光白根山ロープウェイ始発着)運行しています。なお、金精道路は冬季は閉鎖されます。
「湯元からしばらく走ると、さっきまでいた湯元温泉街や湯ノ湖を見下ろし、遠く男体山が見渡せるほどの高さまでつづら折りの坂を登り続けます」(東武の担当者)。10分ほどで到着する「金精トンネル駐車場」バス停は、金精トンネルの目の前にあり、ここから登山する人もいるそう。
金精峠を貫く金精トンネルは標高が1843mで、日本一標高の高い道路トンネルとして知られます。長さ755mのトンネルを抜け群馬県片品村に入ると、あとは下り坂。やがてシラカバやナラの木の合間に、エメラルドグリーンの菅沼が目に入ってくるといい、「車窓右手に座るのがオススメ」だとか。
「丸沼高原」の看板を通過したのち、バスは曲がって森のなかへ。大型バス1台がやっと通れるほどの道を行くと、またもや左手にエメラルドグリーンの湖面が現れるそう。これが「丸沼」で、湖畔に立つ1933(昭和8)年開業の温泉旅館「環湖荘」に乗り入れます。
国道に戻ってしばらく進むと、今度は日光白根山ロープウェイへ向かいます。時間があるときは是非立ち寄りたいところですが、今回は通過(後述)。14時17分に到着する終点の鎌田は、尾瀬の入口である片品村の中心地です。近くの「道の駅 尾瀬かたしな」では、足湯もある展望テラスから尾瀬国立公園を一望できます。
鎌田バス停。バスタ新宿行きのほか、沼田駅行きのバスも発着している(画像:東武鉄道)。
(4)関越交通高速バス「尾瀬号」:鎌田~バスタ新宿
「尾瀬号」は5月から10月の夏季シーズンに、尾瀬の群馬県側の入口、大清水登山口とバスタ新宿を結んでいる予約制の高速バスです。今回紹介した乗り継ぎでは、大清水から新宿へ戻る午後の3便のうち、鎌田発14時45分、15時45分の便に乗ることができ、バスタ新宿着はそれぞれ18時45分、19時30分です。
鎌田からは、沼田方面の路線バスでJR上越線の沼田駅や上越新幹線の上毛高原駅へ向かい、そこから東京へ戻ることもできますが、新宿発・新宿着の一筆書きを実行するには高速バスが一番でしょう。
ちなみに、2020年までは東武日光~鎌田~鳩待峠間を直通する連絡バス「日光尾瀬かたしなエクスプレス」もありましたが、2021年は運行されていません。
「夜行」を使えばさらに周遊可能!
ちなみに今回のルート、早朝にバスタ新宿を発車する「尾瀬号」で群馬県側から日光へ抜け、そこから東武特急「けごん」の最終便で東京へ戻ることも可能。ただし浅草着です。
一方、10月の週末6日間に運行される浅草発の臨時夜行列車「日光紅葉夜行」を使えば、湯元温泉から鎌田へのバスも午前中の便に乗ることができ、日光白根山ロープウェイなどの途中下車も容易に。高速バス「尾瀬号」もバスタ新宿発の夜行便があるため、これらを使えば途中下車する場所の選択肢も広がりそうです。なお東武バス日光と関越交通は、東武日光から鎌田を経て尾瀬鳩待峠までの乗車が可能な、4日間有効の「日光・尾瀬ディスカウントパス」も大人3300円で用意しています(通常運賃だと東武日光~鎌田間で3700円)。
今回紹介した金精峠越えの路線バスは、昭和40年代から東武バスが運行していたものの、1990年代に廃止となり、長らく途絶えていました。東武グループの関越交通がこれを復活させたのが2016(平成28)年のこと。背景には、旅行形態が個人旅行に主体へと変化し、公共交通機関を使ったスタイルの旅行が増加していたことがあるといいます。
バスタ新宿に到着した「尾瀬号」(画像:東武鉄道)。
東京から尾瀬方面へ、あるいは日光・群馬から尾瀬・奥日光方面へ向かう目的のバスどうしをつないだ縦断ルートを紹介した東武の担当者は、次のように話します。
「運転の心配がなく、あまり足を伸ばされない奥日光、白根山、片品などゆっくり縦断して、味わって欲しい。特に、菅沼・丸沼の湖面は素晴らしいです。また、県境をまたぐ路線など、『路線バスを乗りつくしたい』というバス愛好家へもおすすめです」
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