秋葉原は今や「日本の象徴」に――オタクはいつからイケてる存在になったのか
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今ではイケてる「オタク」
オタク文化が大衆化し、さまざまなところでアニメやマンガとのコラボレーションが当たり前となった現在、東京で最も栄えている街と言えば、やはり秋葉原ではないでしょうか。

秋葉原を支えているのは言うまでもなく、オタク文化です。
現在はもはや「オタク = カッコイイ」というイメージがあり、オタクという言葉はとてもポジティブな意味で使われています。そのような風潮が始まったのは、一体いつ頃からなのでしょうか。
1983年に生まれた「オタク」
オタクという言葉の概念や起源を巡っては、現在でもさまざまな論争が続いており、よくわかりません。
ただ、マンガ・アニメファンの間にこの言葉が広く知られるようになったのは、セルフ出版(現・白夜書房)のマンガ誌『漫画ブリッコ』1983年6月号に掲載された、コラムニスト・中森明夫の「『おたく』の研究」からです。

ここで中森はコミックマーケットに集う男女を、
「運動が全くだめで、休み時間なんかも教室の中に閉じ込もって、日陰でウジウジと将棋なんかに打ち興じている奴ら」
などネガティブな言葉を羅列して表現。
「我々は彼らを『おたく』と命名し、以後そう呼び伝えることにしたのだ」
としています。
メディアでオタクが初めて言及されたのは、これで確かなようです。しかし当時は、マニアックな雑誌の出来事に過ぎませんでした。
期待を込められた「オタク」
オタクの存在が世の中に知られたのは、1989(平成元)年に東京・埼玉連続幼女誘拐殺人事件の容疑者が逮捕されたときの報道で、犯人が同人誌即売会・コミックマーケット(コミケ)に参加していたことが取り上げられてからでした。
オタク(当時は平仮名で「おたく」という表記もありました)は、文字通りネガティブな形で世間に知れ渡ることに。
しかしネガティブに捉えられる時期は意外にも続かず、年が明けて1990年になると、むしろオタクを称賛する記事がメディアでは目立つようになります。

一例をあげると『週刊プレイボーイ』1990年1月23日号に掲載された「キミもオタッキー症候群に感染している!?」という記事では、
「渋カジ野郎みたいな『消費おたく』はただのゴミ、というわけだ。諸君はそうならないよう『おたく』の道を究め、二十一世紀日本の宝になってほしい」
と、世間ではくだらないもののように考えられている、アニメやマンガ、アイドルに情熱を注ぐオタクに対して期待を込めています。
なお文中の「渋カジ」とは渋谷カジュアルの略で、1980年代中盤から1990年代前半にはやったストリートファッションのことです。
1990年に急増した「オタク」
オタクは極めてネガティブな形で注目されましたが、その文化に興味を持つ人は急増。1990年8月、幕張メッセ(千葉市)で開催されたコミックマーケットには23万人が来場したのです。
前年となる1989年、中央区晴海の東京国際見本市会場(1996年閉場)で開催された際は10万人だったので、2倍以上に増えた計算になります。

皮肉にも、オタクのイメージを地の底までたたき落とした事件を経て、「こんな面白いものがあるんだ」と気づいた人が多かったというわけです。
もちろん、オタクに対するネガティブな印象を持っている人がいなくなったわけではありませんでした。
ネガティブなイメージが消えた「オタク」
いよいよ、「オタク = カッコイイ」という風潮に変わってくるのは1996(平成8)年頃からです。
この年、評論家・岡田斗司夫が東京大学(文京区本郷)で「オタク文化論」ゼミを開講し、ニュースになりました。この頃から、「オタク = なにかに熱中している人」というイメージが浸透し、ネガティブなイメージは消えていきます。

そして若者たちの間で、ひとつのテーマに没頭している人を「音楽オタク」とか「コスメオタク」とか呼ぶようになったわけです。
むしろ「あなたは○○オタク」と呼ばれるのは、一種の褒め言葉と見られるようになっていきました。
エヴァが変えた「オタク」
この背景には、1995年からテレビ放映された『新世紀エヴァンゲリオン』が、アニメ誌以外のあらゆるメディアから取り上げられる社会現象となったことがあります。

この現象がもたらしたボーダーレス化によって、「アニメは見ない」「○○は興味ない」といった文化に対する態度は、古くかっこ悪いものとなりました。ジャンルを問わず、なにかに情熱を注いでいることは、すべてカッコイイと見られるようになったわけです。
そうして21世紀、海外でもオタクは「クール」だというイメージが浸透し、秋葉原の街はその象徴となりました。
新型コロナウイルスの影響で、東京の街は「外国人観光客はもう来ないかもしれない」と不安になっていますが、少なくとも秋葉原だけはそうならないでしょう。
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