まさに“怪鳥”! 「世界最大のプロペラ機」異形&規格外の巨体、その役割とは 実は“宿敵”も使ってる?
- 乗りものニュース |
ロシアが破壊した世界最大のモンスター貨物機An-225「ムリヤ」を手掛ける航空機メーカー、アントノフ社は、実は世界最大のプロペラ機も生み出しています。どういった機体なのでしょうか。
エンジンも変わってる!
重量ベースで「世界最大の飛行機」として知られ、2022年2月、ロシアによる軍事侵攻によって破壊されたAn-225「ムリヤ」。この機は旧ソ連時代の設計局を前進とする航空機メーカーである、アントノフ社が手掛けた機体です。
実はこのアントノフ社、「世界最大のプロペラ機」も生み出しています。
アントノフAn-22「アンテイ」(画像:Antonov Company)。
それがAn-22「アンテイ(アンテーイ)」です。この機は大きさはもちろん、形状も独特なデザインが採用されています。
その全長は約57.8m、全幅は64.4m。JAL(日本航空)やANA(全日空)などで運用されているジェット旅客機「ボーイング787-8」(全長56.7m、全幅60.12m)をも上回るサイズです。胴体はずんぐりむっくりとした形状をしており、1機に2枚のプロペラを重ねた「二重反転プロペラ」を備えた、ターボプロップ・エンジンを4基搭載しています。
合計で66機が製造され、大容量の貨物を搭載可能でありながらも燃費効率がよく、未舗装の滑走路からの発着も可能だったとのことです。最大離陸重量は250tで、これは大型旅客機と知られるボーイング777の一部型式(229t。三菱重工のサイトより)をプロペラ機ながら上回っています。こちらももちろん、「世界最大のプロペラ機」としてのギネス記録を保有しています。
そしてこの機は、先述したAn-225「ムリヤ」、そして量産化された飛行機としては世界最大の重量を持つAn-124「ルスラン」のパーツを最終組立工場まで輸送する役割も担っています。また、少なくとも2021年にウクライナ・ロシアが戦争状態に入るまでは、この機はアントノフ航空、およびロシア軍などでも現役で運用されていたと記録されています。
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