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算数オリンピック銅メダルなら「中学受験は余裕」天才を育てるカリスマ塾長に聞いた

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  • マイナビウーマン
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算数が得意な子やその親には、どんな特徴があるのでしょうか。算数オリンピックを目指し、多くの受賞者を輩出するりんご塾代表で『天才!! ヒマつぶしドリル』シリーズ(Gakken)の著者・田邉亨先生のインタビュー前編です。

算数オリンピックで入賞できれば中学受験は余裕!?

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――算数オリンピックを目指す塾は珍しいですね。

田邉先生(以下、田邉) まず、算数オリンピックについて説明しますね。算数オリンピックは小学1~3年生対象の「キッズBEE大会」から始まります。次が5年生以下対象の部門で、おもに4~5年生が出場する「ジュニア算数オリンピック」、6年生以下対象の「算数オリンピック」です。そのほか、中学生向けの部門もあります。

これは日本でも唯一の算数の全国大会です。九州のラ・サールや久留米大附設、神戸の灘、東京の開成に行くような子も、全員一斉に同じ試験を受けて競い合います。

――とてもハイレベルな大会ですね。

田邉 そうですね。私が塾を始めてから金メダルを獲得した生徒が出るまで5年かかりました。そもそも算数オリンピックは出題される問題が難しく、誰でも受けられるものではありません。

「キッズBEE大会」は毎回およそ1500~2000人が挑戦し、およそ300人が予選を通過します(倍率約5~6倍)。この時点で銅メダルが確定します。予選通過者のうち、平均以上の150人ほどが銀メダルをもらえます。その上のトップ1割に入ると金メダルです。

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――算数オリンピックで入賞するレベルの子は、中学受験でもトップ校に入る子が多いのでしょうか?

田邉 私の経験上、予選を通過した銅メダルの段階で、各地域の私立中のうちトップ3校に余裕で入れてしまいます。銀メダルを取るのは、全国各地の有名私立中学に合格するような子たち。関西でいうと灘や洛南に入れるレベルでしょう。そして金メダルを取れるのは、各地の有名私立中学にトップで合格するような子たちです。

――算数オリンピックに出場できる時点である程度の学力があり、さらにメダルが取れると有名私立中学に合格できる力があることが証明されるのですね。塾の生徒や保護者の反響はどうですか?

田邉 子どもが予選に合格すると、保護者はすごく喜ばれます。逆に予選に落ちるとがっかりされますね。けれど、子どもは「くやしいから次もがんばりたい!」と言ってくれます。それに算数オリンピックで高い順位を目指して努力すると、入試は楽になります。受験はおおよそ7割の点を取ったら合格できるので、算数オリンピックで一握りの金メダルに入るよりずっと楽なことです。

算数オリンピックは、その学年の知識が100%あっても勝てません。もっと上の学年の知識がないと戦うことができないんですよ。飛び級してもいいような子たち、塾や学校のテストでは100点が当たり前の子たちが集まって競う大会です。だから、仮に算数オリンピックで入賞できなくても入試は楽に受かります。

「子どもらしい子」は伸びる

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――算数オリンピックに入賞する子には、どのような特徴がありますか?

田邉 素直で、好奇心がある子です。いわゆる「子どもらしい子」とでも言えばいいでしょうか。こうして挙げると「普通だな」と思われそうですが。

――もっと特別な特徴があるものだと思っていました。

田邉 子どもはもともと素直なものです。でも親が「あれをしなさい、これをしなさい」とプレッシャーをかけてしまうと、素直さが失われていく。親の表情をうかがうようになります。好奇心がある子も、ずっと習い事や勉強をさせていると、好奇心が失われて、子ども自身にも余裕がなくなってしまう。「素直で好奇心がある」というのは、親の圧力でつぶされていないということです。

「子どもらしい」というのは、素直さや好奇心とあわせて、子どもに「自分で考えさせて」という気持ちがあること。なぞなぞを出したときに「答えをすぐ教えて」という子はいませんよね。難しい問題でも「ちょっと考えさせて」と言います。自分で考えて、答えて、それで間違えたり、当たったりするのがおもしろいんですね。遊び心も何もない状態になっている子は、算数オリンピックでは上位にいけません。

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――田邉先生が「これはよくないな」と思う子どもへの接し方はありますか?

田邉 周囲が子どもを”大人”にしようと思って育てると、その子のよさが失われてしまうと感じますね。大人に育てようとするというのは、しつけとか、マナーとか、常識とか、都合のいい言葉で子どもを型にはめておとなしくさせようとすることです。常識や社会性は、家庭の外で学べばいい。だから、家庭で厳しく言いすぎるのはどうかな、と思います。家庭ではその子のありのままでいい。その子のまま、その子のしたいことを伸ばしてほしいです。レゴが好きなら、ずっとレゴをやっていてもいいと思います。

――算数オリンピックで入賞した子の保護者は、日頃どのように子どもに接しているのでしょうか。

田邉 子どもに趣味があって、ある時期に〇〇に没頭しました、という人が多いですね。例えば恐竜が好きな子だったら、図鑑を買うし、恐竜博物館へ連れていくし、テレビで恐竜の番組をやっていたらすぐ録画をするとか。子どもが好きなものを一緒に追究して、とことんさせてあげているようにみえます。これはとても大切なことだと思います。集中する体験、非常に深い知識を得る体験の積み重ねは、大人になってもとても頼りになります。

子どもは、子どものまま勉強してほしい

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――子どもの好奇心や遊び心をつぶさず、集中する体験、深い知識を得る体験を通して育てることが、結果として算数をはじめとする学力を伸ばすことにつながるのですね。

田邉 結局は、楽しむことが重要です。勉強をいかに楽しめるか。子どもが楽しいな、生き生きしているな、という状態で育てることが、子どもを育てるということじゃないでしょうか。

私自身、昔から塾で実現したいと思っていたのは「子どもは、子どものまま勉強してほしい」ということです。よく「大人(お母さん・お父さん)は仕事に行く。子どもは勉強が仕事だから、勉強しなさい」と言いますよね。個人的にこの言い方が嫌いで……。大人になるために“仕事として”勉強していると教えたくないんです。「おもしろくもないことを、無理やり暗記して、テストして。どうして毎日学校に行かないといけないんですか」と思ってほしくない。「これを知ることができて楽しい」という、楽しみのために勉強してほしいんです。

――『天才!! ヒマつぶしドリル』シリーズはそうした田邉先生の思いから作られたのですね。

田邉 そもそも子どもには知的好奇心があって、世の中の知識を得ることは必要だし、楽しいと思っている。その気持ちのまま「今日もおもしろいこと、新しいこと知った。楽しい!また明日も知りたい!」という状態を保つ。問題集を解きなさいと言われたら子どもは嫌がるけれど、クイズやパズルだったら喜んでやりますよね。そこで学校の勉強をクイズやパズルに落とし込んだ『天才!! ヒマつぶしドリル』を作りました。

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『天才!! ヒマつぶしドリル』シリーズ(Gakken 特設サイトより引用)

――『天才!! ヒマつぶしドリル』はシリーズ累計35万部超え(2024年11月時点)と大きな反響がありました。

田邉 その反響を見て、親も子どもに楽しんで勉強してほしいのだと実感しました。世の中の親も自分と同じように思っているとわかってよかったです。

――楽しく勉強できるに越したことはないですね。りんご塾でも、いわゆる問題集を解く以外のこともしているのでしょうか。

田邉 りんご塾では普通の勉強の前後に、パズルを解く時間と積み木で形を作る時間を設けています。すると、保護者が迎えにきても「まだ帰りたくない!もっとやりたい!」というお子さんもいます。「先生にご迷惑よ」といわれて引きずられて帰ることも(笑)。塾なのに「帰りたくない」「次も来たい」と思って帰ってもらうので、継続率も高いですね。

――本当に楽しく勉強してくれるのが一番です。それを実現されているのはすごいことですね。

後編では、算数が苦手な小学生の対応や、幼児のころからできることをうかがいます。

(取材・文:佐藤華奈子/編集:マイナビ子育て編集部)

国語や算数などを楽しく学べる人気ドリル『天才!! ヒマつぶしドリル』シリーズ。子どもはもちろん、大人でも夢中になってしまうこと間違いなしのドリルです。親子でぜひ、楽しんでみてくださいね。

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