人気声優・水樹奈々の結婚を機に考える――そもそも「声優ブーム」はいつから始まったのか?
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1960年代後半から始まった声優ブーム
歌手で声優の水樹奈々が2020年7月7日(火)、音楽関係に従事する男性と結婚したと自身のブログで発表しました。
愛媛県出身、1980(昭和55)年生まれの水樹は「ハートキャッチプリキュア!」の花咲つぼみ・キュアブロッサム役などで、声優ファン以外の層にも広く知られた存在です。

さて、声優は東京では多く見かけたり耳にしたりする職業ですが、地方ではまず見かけません。養成学校は全国各地にあるものの、仕事の場は大都市圏に限られているのが現状です。
専門誌『声優グランプリ』が毎年付録として発行している『声優名鑑』2020年版には、声優が男女合わせて1500人が掲載されています。最初の2001(平成13)年版は370人だったそうですから、ものすごい勢いで増えていることがわかります。
声優はこれまでも幾度ものブームを経て、職業として確立されてきました。
最初の声優ブームは1960年代後半、洋画や海外ドラマの吹き替え声優が人気を得たことだとされています。当時、アラン・ドロンの吹き替えをしていた野沢那智は若い女性から大人気になりました。
アニメ界ではいつからブームになったのか
アニメの世界で声優に焦点が当たるようになったのは、1970年代後半になってからです。
『宇宙戦艦ヤマト』や『機動戦士ガンダム』がブームになったことで、キャラクターを演じる声優にも注目が集まるようになりました。『機動戦士ガンダム』でアムロ・レイを演じた古谷徹や、『北斗の拳』のケンシロウ役の神谷明などが有名どころとして知られています。
これら2度の声優ブームも大規模でしたが、より爆発的な声優ブームがやってきたのは1990年代半ばになってから。

ブームをけん引した林原めぐみや椎名へきるを代表格に、それまでは「裏方」のイメージが強かった声優が、タレントやアイドルとして扱われるようになりました。前述の『声優グランプリ』が創刊されたのも、ブームのさなかの1994(平成6)年のことです。
深夜ラジオのコンテストに1万5000人もの応募
ブームの最中の1996年に、今でも声優がパーソナリティーを務めるラジオ番組を多く放送しているニッポン放送(千代田区有楽町)が、人気番組『オールナイトニッポン』で声優コンテストを主催しています。
このコンテストは、応募者が規定の台本を吹き込んだカセットテープと履歴書を送るというもの。応募期間中には1万本あまりが集まったといいますから、この頃にはすでに職業として声優を目指す人が増えていたことがわかります。
ちなみに『読売新聞』1996年6月27日付夕刊によれば、応募用の台本はこんなものだったそうです。
※ ※ ※
〈女性用台本〉
主人公の星野夢子(18)は新米探偵。麻薬事件の容疑者を1人で張り込んでいる、という設定。
夢子 問題は、この田村っていう男がこの後どういう動きをするかってことよね。本牧第三ふ頭に行くとなると、あらかた事件のウラが見えてくるわね。
な~んだ、結構、簡単じゃない。これってもしかしたら、もう事件解決ってヤツ? フフフ…夢子ったら天才! 100点満点、イヤイヤ120て~ん!
(中略)
あっ、田村が出てきたわ! どこに行くのかしら? あら、あっちから車がきたわ。あの車にのるつもりね。よし、私も追跡しなくちゃ。車、車、って私、車無い!
(中略)
おっと、ラッキー。こんな所に自転車が……。よし、これに乗って……。あら、やだこの自転車パンクしてるじゃない。倒れちゃう、倒れちゃう。キャー!
※ ※ ※
審査員は、このようなカセットテープを1万本も聞いていたのです。手分けしても相当な苦労だったでしょう。その後の報道によれば、最終的な応募数は1万5734人だったと言います。

同年8月に決勝大会が行われ、栃木県と京都府の高校生が優勝。報道を見ると声優志望であったようですが、その後を調べて見ると……やはり芸の道は厳しいものだと感じざるを得ませんでした。
音楽業界で存在感が増した声優
この巨大なブームは声優というジャンルを確立し、現在にいたっています。
どうもこの辺りは人によって認識の違いがあるようで、1990年代(第3次ブーム)は一度沈静化して、2005(平成17)年くらい(第4次ブーム)から再び盛り上がると書いている資料と、これらブームは「地続き」と記している資料と両方あります。
ともあれ、勢いづいたまま2005年くらいから、また人気が爆発したということでしょう。
爆発のきっかけは、音楽業界で存在感が増したことです。1997(平成9)年、椎名へきるが声優として初めて武道館コンサートを行い注目を集めましたが、CDが売れない時代となった音楽業界では欠かせない存在になりました。

中でも、本日結婚を発表した水樹奈々や田村ゆかりはアーティストとして確実に存在感を高めていきます。2009年に水樹が『第60回NHK紅白歌合戦』に出場を果たしたことは、ブームの頂点のひとつと言えるでしょう。
専門性の高い資料によれば、第4次声優ブームは2011年で終わったとも書いてありますが、前述のように「名鑑に掲載される = プロの声優数がうなぎのぼり」ということを考慮に入れると、ブームは定着し、ずっと続いていると言えるのかもしれません。
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