どうせ読むならポイント貯めない?

東南アジアの「ロシア兵器大好き国」が方針転換? かつての敵国に“最新戦闘機ちょうだい” 一体なぜ?

13,878 YOU
  • 乗りものニュース
  • |

いまから半世紀ほど前、アメリカと熾烈な戦いを繰り広げたベトナムが、なんとF-16を導入しようとしているといいます。なぜ、かつての敵国から最新の戦闘機を導入できるまでに至ったのでしょうか。

旧ソ連/ロシア系の兵器体系なのになぜ?

 2020年代も半ばを迎えた現在、地政学の座標軸はかつてないほど複雑に交差し始めています。その象徴のひとつに挙げられるのが、かつて血で血を洗うほど激しい戦いを繰り広げた国、ベトナムとアメリカのあいだで囁かれる「戦闘機交渉」の報です。ベトナム空軍がアメリカ製F-16戦闘機の導入を真剣に検討しているというのです。

Large figure1 gallery6ベトナム戦争時代の緑主体の迷彩塗装をまとったアメリカ空軍第149戦闘航空団のF-16C戦闘機(画像:アメリカ空軍第149戦闘航空団)。

 ベトナムとアメリカ。この二国の関係史において「和解」という言葉が語られるようになって久しいですが、それでもアメリカ製の戦闘機が社会主義体制を維持するベトナムという国の軍隊で運用されるかもしれないという可能性は、まさしく「歴史の皮肉」と呼ぶにふさわしいのではないでしょうか。また、その皮肉の裏に何があるのでしょうか。

 そもそも、ベトナム人民軍空軍(VPAF)は長らくソビエト連邦、そしてその後継国であるロシアからの装備供与に大きく依存してきた経緯があります。そのため、装備体系は基本的に旧ソ連/ロシア式で、銃砲弾の口径からジェットエンジンの規格まで、いわゆる旧東側の体系です。主力戦闘機を見てみても、そこに並ぶのはSu-22やSu-30MK2Vといった「スホーイファミリー」です。

 しかし、近年この構図に綻びが生じているようです。最大の要因は稼働率の低下で、とりわけSu-30の部品供給が滞り、機体整備の水準が維持できなくなっていると噂されます。

 原因は明白です。2022年以降のロシアによるウクライナ侵攻と、それに伴う国際的な経済制裁です。ロシアの防衛産業は今や自国向け装備の補充に追われ、対外支援には手が回らない状態にあると推測されます。とりわけベトナムのような「旧友」への優先度は低いと言えます。

 また、ロシアの兵器産業そのものも西側諸国による半導体・電子機器禁輸措置の影響を大きく受けており。結果として、最新の電子装備を備えた機体や部品の製造に支障が出ています。こうしたことを鑑みると、ベトナム空軍が信頼できる供給源をロシア以外に求め始めたのは必然といえるでしょう。

アメリカとベトナムの関係値は過去最大にまで向上

 このような背景のもと浮上したのが、F-16という西側の代表格ともいえる戦闘機の導入です。F-16はすでに4000機以上の生産実績があり「成熟した機体」「比較的低コスト」「整備体制の安定性」という観点で、世界で最も高く評価されています。最新型のF-16Vに至っては、F-22「ラプター」やF-35「ライトニングII」などといった第5世代戦闘機に匹敵するアビオニクスとネットワーク連携能力を備えており、東南アジアの空においても強力な抑止力となり得ます。

Large figure2 gallery7最新鋭のF-16Vブロック70/72「ファイティングファルコン」F-35に匹敵するセンサー類を搭載する第4.5世代戦闘機として知られる(画像:ロッキードマーティン)。

 ベトナムにとってF-16導入の意味は単に機体性能だけでなく、かつて敵として対峙した超大国との戦略的な「和解」を、航空戦力の中枢において体現するという外交的象徴にほかなりません。

 事実、アメリカとベトナムの安全保障協力は近年、急速に進展してきました。2016年にはオバマ政権が対ベトナム武器禁輸を全面解除し、以降は装備の提供が進んでいます。2023年にはバイデン大統領がハノイを訪問し、ベトナムは両国関係を最上位の「包括的戦略パートナーシップ」に格上げしています。

 東南アジアにおける安全保障環境は、過去半世紀で最も危機的な状態です。南シナ海における中国の海洋進出は、ベトナムにとって現実的な脅威であり、ベトナムはその独立を守るために、もはや「旧来の友人」であるロシアにのみを頼ることはできません。

 半世紀前、ベトナムの空にはB-52が飛び、首都ハノイの街は絨毯爆撃を受けていました。それが今、同じ空にアメリカが誇る戦闘機が配備される可能性が現実のものとなりつつあります。

 このような、歴史の記憶と社会情勢の変革の狭間で、冷静かつ戦略的に国家防衛を再構築しようとするベトナムの姿勢は、太平洋戦争後にまるっきり変容した日米関係になぞることができるのかもしれません。

実は損している?

ニュースを読んでポイントが貯まるサービスがあるのを知っていますか?ポイントサイトのECナビでは好きなニュースを読んでポイントを貯めることができるのです。(※ECナビはPeXの姉妹サイトです。)今日読んだニュースが実はお小遣いになるとしたら、ちょっと嬉しいですよね。

ポイントの貯め方はニュースを読む以外にも、アンケート回答や日々のネットショッピングなど多数あるので、好きな貯め方でOK!無料で登録できてすぐに利用できます。貯まったポイントはPeXを通じて現金やAmazonギフトカードなどに交換できます。

運営実績も15年以上!700万人以上の方がポイントを貯めています。毎日好きなニュースを読んでお小遣いを貯めてみませんか?

YOUの気持ち聞かせてよ!

いいね いいね
ムカムカ ムカムカ
悲しい 悲しい
ふ〜ん ふ〜ん
NEWS一覧へ
PeXポイントで賞品を当てよう!

ポイント ポイント獲得の流れ

ポイント獲得の流れ

ポイント ルール・注意事項

ポイント獲得!!