子どもたちの【未来力】が眩しすぎた。「初めてだって楽しめる!」プログラミングコンテストは驚きと感動の嵐。
- マイナビウーマン |

株式会社NTTドコモによる、全国の3歳から中学生までを対象にしたプログラミングコンテスト「第2回 ドコモ未来ラボ」。その最終審査会・表彰式が、2025年3月22日、お台場で開催されました。いったいどんな子どもたちが、どんな作品を発表するのでしょう? そして、グランプリにはどんな作品が? 編集部が取材してきました。
「ドコモ未来ラボ」は、子どもの夢や未来の応援を目的とした「ドコモ未来プロジェクト」の一環として、2023年10月にスタートしたプログラミングコンテスト。
「初めてだって楽しめる!」をコンセプトに、3歳という低年齢から応募できる点に加え、初めてプログラミングに挑戦する子どもへのサポート体制があるという点もユニークです。
第2回の開催となる今回は、2,056作品もの応募が寄せられた中から
・固定概念にとらわれない 発想力
・プログラミングを通した表現力
・未来への期待が感じられる未来力
の3点の基準をもとに審査を行い、 選ばれた16名が最終審査会に参加。
ひとりずつステージに立ち、自身の作品のアピールポイントや発想に至った経緯、プログラミングへの想いなどを、力強くプレゼンテーションしました。
子どもたちが描く未来の眩しさに温かい拍手が止まらない……!
お台場で開催された最終審査会は、未就学児童の部からスタート。
まだ小学校入学前の子どもたちが、自らステージに上がり、作品を発表していきます。
未就学児童の部より、下里 響生(しもざと ひびき)さんの「おかたづけキャッチャー」。マシンが進み、アームが上下して、落ちているものをおかたづけしてくれる。使用言語は:レゴ® エデュケーションSPIKE™。(未就学児童の部・未来賞受賞)
ロボットの実機を動かして見せる発表者もいれば、パソコンの画面をスクリーンに投影してプログラムを動かして見せる発表者も。
未就学児童の部より、中井 恵那(なかい えな)さんの「ふしぎななべ」。材料を2つ選んでなべに入れると、いろいろな料理ができあがる。使用言語はScratch(発想力賞)
デモがうまくいかなかったり、声が途切れてしまったりするたびに、見ている大人たちのほうにも大きな緊張が走りますが、どの発表者も、最後まで自分の声で作品をアピールし、自分の足でステージを下りていきます。
大人顔向けの「未来を実現する力」に、審査員や見学者からは温かい拍手があがっていました。
確かな成長を感じる年齢帯別のプレゼンテーション
小学校1~3年生の部、小学校4~6年生の部と、最終審査会が進んでいくにつれ、発表者の年齢が上がり、子どもたちの成長もはっきりと伝わってきます。
まず、作品のテーマがぐんと社会性を帯びてくる。戦争、災害、サイバーセキュリティ、温暖化など、社会問題に関心をもち、解決策を考えた作品が多数発表されました。
小学校1~3年生の部より、池田 裕樹(いけだ ひろき)さんの「花火で花をいっぱい咲かせよう」。祈りのこもった作品づくりのきっかけは、ニュースで戦争がおこっているのを知って、悲しい気持ちになったことだそう。使用言語はViscuit(最優秀賞)
小学校4~6年生の部より、根岸 暖(ねぎし だん)さんの「旅するフローティングハウス」。海の上で自給自足できるフローティングハウスとワールドをRobloxで表現(最優秀賞)
さらに、中学生の部になると、自分の「好き」や興味関心を突き詰めた個性的な作品がぐっと増えてきます。
中学生の部より、渡邊 幸成(わたなべ こうせい)さんの「戦って勝ち取ったカルピス®は世界一うまい」。カルピスをかけて足踏みで対決する二人用対戦型カルピスマシーン。使用言語はマイクロビット。プレゼンではカルピスと「楽しい」ことへのこだわりも披露(表現力賞)
中学生の部より、若狭 裕人(わかさ ひろと)さんの「アルファベット列で作曲するアプリ」。アルファベット列を音列に変換して、音として出力してくれる。難しい音楽の知識がなくても作曲を楽しめる。使用言語は、HTML・JavaScript・CSS(最優秀賞)
プログラミング能力はもちろん、プレゼンテーション能力もぐっと高度に。
審査員の先生方も「ちょっと、そこ、どうなってたの?もういっかい見せてくれる?」などと質問に熱が入り、最終審査会場は大きな盛り上がりを見せました。
休憩時間にプログラミング体験。段ボール工作が命令どおりに動きだす!
最終審査会は長時間に及ぶため、会場の隣室には、休憩エリアが設けられていました。
自分が対象の部以外の発表時間は、おやつを食べたり、小上がりで寝そべったり、ディズニープラスのアニメを見たりと、とくに低年齢の参加者には非常にありがたい休憩エリア。
さらに、段ボール工作をプログラミングで動かせるキット「embot+(エムボットプラス)」を体験できるコーナーも設置されていて、プレゼンが終わった発表者や、見学に来ていた子どもたちが、「やってみたい」と集まってくる一幕も。
「embot」は、NTTドコモの新規事業創出プログラムから生まれた、アプリを使って直感的にプログラミングできるプロダクト。タブレット上で命令(コマンド)を並べ、実行すると、段ボールでできたくまの人形が手をあげたり、ランプがついたりと動きます。
とくにプログラミング経験はなく、今日は見学に来ていた4歳のまりあさん(仮名)は、くまが動いた瞬間、「わ、動いた」と、驚きの表情。不思議そうにコマンドを何度も繰り返していました。
どういう仕組みか気になるのでしょう。すぐにくまの頭を引っこ抜いて中を覗きこむ子もいます。
親御さんは「あ~っ! 壊さないで!」と心配されていましたが、「大丈夫、むしろ早く壊してほしいんですよ。このくまは、あくまで導入のためのものなので」と、開発者の額田一利さん。
「空き箱や発泡スチロールなんかを使って自分だけの工作ロボットを作って動かし始めると、さらに一段おもしろくなってくる。動物だけじゃなく、飛行機を作ったり、動くアクセサリーを作ったり、その子ならではの個性がどんどん出てくるんです。男女のユーザーが半々くらいで、性別にかかわらず遊んでもらえるのも『embot+』の特徴。作ったり壊したり、自由に遊んで楽しんでほしいんです」と、笑顔で子どもたちを見守っていました。
ついにグランプリ発表! 選ばれた作品と選考のポイントは?
すべてのプレゼンテーションが終わり、審査員協議を経て、表彰式がスタートします。
年齢別の4部門から、それぞれ最優秀賞、発想力賞、表現力賞、未来力賞が選ばれ、トロフィー、賞品が授与された後に、グランプリ作品が発表されました。
応募総数2,056作品の中からグランプリに決定したのは、未就学児童の部からのエントリー、高鷹 迅(こうたか じん)さんの「みらいのまほうどうぶつえん」。
未就学児童の部、最優秀賞。そしてグランプリ受賞。高鷹さんの「みらいのまほうどうぶつえん」
「みらいのまほうどうぶつえん」は、Stretch3を使用した、楽しいプログラミング作品。
高鷹さんが動物の名前を呼ぶと、画面にはその動物のイラストが表れ、高鷹さんが踊って見せると、その動きに合わせて動物も踊ります。
ユーモアたっぷりのプレゼンテーションで審査員を笑わせつつ、「声とうごきでそうさできるので、小さな子でも、どうぶつになりきって楽しむことができます」と、力強くアピールしていた高鷹さん。
グランプリ受賞を受けて、「もううれしすぎて、でっかくなって、地球をのみこむくらいです!」とスケールの大きいコメントをしてくれました。
プログラミング技能だけでいえば、もっと優れた作品もあったと言えそうですが、そこは「初めてだって楽しめる!」をコンセプトにした「ドコモ未来ラボ」。
審査基準は「発想力」「表現力」「未来力」の3つ、とくに「未来力」を少し強めに評価した結果となったという最終審査員による講評がありました。
もっとも、惜しくもグランプリを逃したほかの15作品も、じゅうぶんに素晴らしい発明ばかりで、最終選考は非常に難航したとのこと。
株式会社NTTドコモ ブランドコミュニケーション部長の寛司 久人さん。
最後に、株式会社NTTドコモ ブランドコミュニケーション部長の寛司 久人(ひろし ひさと)さんより
「今日、コンテストに参加している同じ部門の 4人は仲間。一緒にプログラミングをやっている仲間がこんなにいるということも含めて、財産になればうれしい。ドコモとして、このような未来を担う子どもたちを支えていく事業をこれからもやっていきたい」
とコメントがあり、閉会となりました。
コンピュータのはかせに、子どもの「好き」を応援する方法を聞いてみた!
閉会後、最終審査員のひとりで、プログラミング言語 ビスケット開発者であり、コンピュータのはかせ、原田 康徳先生にお話を伺うことができました。
原田先生は、小学生のときに粘土で怪獣を作り、中学で電子工作、高専でコンピューターに出会い、コンピュータの粘土っぽさに魅せられて、ついには「コンピュータのはかせ」となった方。
わが子の「好き」を応援したい、そのためにどんなことをしてやれるだろうと悩む我々親世代へ、ヒントをいただいてきました!
コンピュータのはかせ、原田 康徳先生
ーープログラミングにどう興味を持たせればいいか、またコンピュータやプログラミングが好きな子をどう応援したらいいか、わからずに戸惑うパパやママは多いです。粘土で怪獣を作っていたかつての原田少年に対し、ご両親や周囲の大人たちがどんな風に接していたのか、教えていただけますか?
原田先生:うーん、それがね。そもそも私がどうして粘土で怪獣を作ったかというと、当時、怪獣のゴム人形が流行っていて。私もほしかったんだけど、買ってもらえなかったの。で、粘土だったら買ってくれて、というか粘土ばっかり買ってくれて。じゃあ、粘土で怪獣を作ればいいじゃん、買ってもらえなくてもって、そういうところから始めたの。
ーー買ってもらえなかったから! なにかしてくれたというより、してくれなかったことが鍵だったんですね。
原田先生:そう。怪獣のゴム人形を買ってもらえてたら、私の未来は全然変わっていたかもしれない。でも、買ってもらえなかったので、分割したりくっつけたり、色を混ぜたり、怪獣を作りながらいろんなことを粘土を通して学んで。ほら、ちょっとこれ見て、これも粘土で作ったんだけど。(と、ご自身のネクタイピンを指さす)
原田先生の手作り、粘土でできたネクタイピン。「100円ショップの粘土だけどね、2~3日置いておけば固まるんだよ」と楽しそうに教えてくださいました。
ーー手作りなんですか? 先生が作られた? 今でも粘土は大好きでいらっしゃるんですね。
原田先生:そう。で、中学で電子工作にはまって、高専でコンピュータに興味をもつんだけど、専門に進んでみたら、コンピュータって思ってたのと違ったわけですよ。すごく面倒くさくて。もっとシンプルに、カラフルな粘土で遊ぶみたいに感覚的にプログラミングできないか、というところから考えたのが、私のビスケットというプログラム言語。だから、プログラミングって難しい、面倒くさいものではなくて、本来は人間が思うことを伝えるためのシンプルなものなんです。これからAIの時代がやってくると、プログラミングすら必要なくなる。
ーー先生は最終講評でも、これからAIの時代に大切になるのは、 コンピュータが得意かどうかではなく、「こういうことがやりたい」とか「こういう問題を解決したい」とか、そういう思いがあることだとおっしゃってましたね。「今日発表された皆さんには、その思いがあった」と。
原田先生:そうなんです。「こうしたい」という思いを持ち続けることが大事。そうしたら、未来は素晴らしいものになる。未来をこうしたいという思いをたくさん聞かせてもらって、今日はすごく楽しかったですね!
まとめ
「こうだったらいいのに」と、子どもが夢や希望を語りだす瞬間って、よくありますよね。
親が全部叶えてやる必要はないけれど、どんなに突拍子もない夢でも、親には理解できない希望でも、「そうだね、どうやったらできるか考えてみようか」と、肯定する姿勢を見せることには意味がありそうです。
もしかしたら、「初めてだって楽しめる!」プログラミングコンテストが、子どもの思いを子ども自身の力で実現するための素材や環境になってくれるのかもしれない。
そんなハッピーな期待を抱かせてくれる、「第2回 ドコモ未来ラボ」最終審査会・表彰式でした。
「ドコモ未来ラボ」公式ホームページ:https://docomo-mirai.tda.docomo.ne.jp/lab/
(取材・文:マイナビ子育て編集部)
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