ロシア戦略爆撃機「Tu-160M」生産再開! “中身は実質的に新型機”経済制裁の影響はどの程度か?
- 乗りものニュース |

戦略爆撃機の能力を強化へ
ロシアの国策航空機製造会社であるユナイテッド・エアクラフト・コーポレーション(UAC)傘下のツポレフは2026年10月23日、Tu-160M戦略爆撃機の生産が再開されたと発表しました。
Tu-160機体番号12番のこの機体は、ソ連崩壊後ウクライナからロシアが購入した後2012年から2016年の間に修復されたといわれている(画像:ロシア国防省)
原型機であるTu-160は、1980年代後半からソビエト連邦で運用が開始された戦略爆撃機で、北大西洋条約機構(NATO)では「ブラックジャック」のコードネームで呼ばれています。
ツポレフのCEOであるユーリー・アブロシモフ氏は、今後生産されるTu-160Mについて「機体の外観は変わっていないものの内部は実質的に新型機といえるものになっています」と説明しています。具体的な近代化の対象は各種システムの約80%に及び、新型アビオニクス(航空電子機器)や航法システム、新しい推進システムなどが導入されています。さらに、エンジンも燃料消費量を削減し、航続距離を延長したNK-32-02に変更されています。
Tu-160は、ソ連崩壊の影響などを受け、1990年代までに試作機を含めて37機が生産されたものの、その後、生産が事実上打ち切られていました。
同機の再生産は以前から検討されており、エンジンやアビオニクスなどを一新した近代化型のTu-160Mは、2022年1月12日に初飛行に成功しています。さらに、2024年6月24日には、Tu-160Mの量産化に向けて生産工場3か所の近代化を完了したとUACが発表していました。
ただ、2022年2月に始まったロシアによるウクライナ侵攻に伴う経済制裁などの影響で、特定の部品や材料の調達が困難になっていることも報じられていました。この問題について、アブロシモフCEOは「一部の部品については、最新技術を活用し、製造に必要な技術的サプライチェーンを事実上、全面的に再構築しました」と述べ、供給網の再構築に取り組んできたことを強調しました。
なお、ロシア空軍は当初、2027年までにTu-160Mを10機受領する予定でした。これはウクライナ侵攻以前の2018年に結ばれた契約に基づく計画であり、受領時期はずれ込む可能性が高いとみられます。
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