東急線のターミナル駅なぜ貧弱? 多くの駅が「1面2線」 アキレス腱を解消した“起死回生の手法”とは
- 乗りものニュース |

関東私鉄の中で特にターミナルが「狭い」東急電鉄
私鉄の顔と言えるのがターミナル駅です。ターミナル(terminal)とは英語で終端を意味し、路線の起終点にあたる駅を指しますが、東武スカイツリーラインの北千住駅や京成電鉄の日暮里駅など、途中駅ながら主要拠点となる駅もターミナル駅と呼ばれることがあります。
東急田園都市線を走る5000系電車(大藤碩哉撮影)
関西私鉄のターミナル駅は圧巻です。10面9線の阪急梅田駅、9面8線の南海難波駅、6面5線の近鉄大阪阿部野橋駅など、ホームにずらりと列車が並ぶ様子を目の当たりにして驚かない首都圏出身者はいないでしょう。
これに対して関東は、上下二段の小田急新宿駅があわせて7面5線、西武池袋駅4面4線なのを除けば、ほとんどが2面4線ないし2面3線しかありません。関西私鉄より開業が遅い路線が多いことも、用地取得の困難さにつながりました。
その中で特にターミナルが「貧弱」なのが、東京メトロを除けば全国最多の利用者数を誇る東急電鉄です。東横線のターミナル・渋谷駅こそ2面4線ですが、田園都市線渋谷駅、目黒線目黒駅、池上線五反田駅、大井町線大井町駅は1面2線、東横線が直通するみなとみらい線の終点である元町・中華街駅も同様です。
最もターミナル駅らしいのは、5面4線の頭端式ホームから東急多摩川線と池上線が発着する蒲田駅かもしれません。もっとも東急多摩川線は、蒲田~京急蒲田地下駅間の延伸線「新空港線」の建設に着手しており、2040年代にホームが地下化されます。
関東と関西で大きく異なるのが地下鉄との相互直通運転です。関西では事実上の地下鉄延伸区間である、北大阪急行線、近鉄けいはんな線を除けば阪急京都線・千里線のみ。これに対して関東では大手私鉄8社全てが地下鉄に直通運転をしています。
人々が行きかうターミナル駅は鉄道のみならず経営の拠点です。古くは阪急電鉄(阪神急行電鉄)が1925(大正14)年に梅田駅に阪急直営マーケットを開業。関東では東急電鉄(東京横浜電鉄)が1931(昭和6)年に渋谷マーケットを開業し、両者はやがて阪急百貨店、東横百貨店(1966年に東急百貨店へ改称)へと発展していきます。
東京横浜電鉄の五島慶太は1934(昭和9)年、東横百貨店建設の意義について「交通機関の発達に伴って、東京西南部の人口増加は著しいものがある。しかし、その発展地域が広がるにつれて、ショッピング・センターが遠ざかるため、郊外居住者は不便になる。小規模の売店・食堂のみでは顧客に対して十分なサービスを提供することができない」と述べています。
複数の私鉄が乗り入れる池袋、新宿、渋谷は今やJR東日本の乗降者数トップ5に入る巨大駅ですが、昭和初期までは郊外の乗換駅にすぎませんでした。それが私鉄の開業で乗り換え客が増加すると、途中下車して食事や買い物をする需要が増加し、また私鉄各社が駅前を積極的に開発したことで、現在の地位を確立するまでになったのです。
しかしターミナル駅への集中は鉄道機能から見た場合、望ましいものではありません。特に首都圏の鉄道利用者は桁違いに多く、前述のように規模の小さいターミナル駅は混雑が問題化していました。これを解決すべく、1956(昭和31)年に地下鉄との相互直通運転を基本とする方針が決定し、以降数十年をかけて次々に開通していきました。
私鉄にとってこれは苦渋の決断でした。乗り換えの必要がなくなれば、ターミナル駅で降りて、周辺施設に寄る機会は減少します。特に東横線は途中駅の中目黒で日比谷線と接続したため、通勤客は渋谷に立ち寄る機会すらなくなってしまいます。
「通過型ターミナル」への作り替え&「目的地化」で弱点を克服
それでも東急は地下鉄直通に特に熱心な会社でした。そもそも前身の東京横浜電鉄は地下鉄免許を保有していた会社で、計画がとん挫した後も、何度も都心乗り入れの免許申請を行っています。戦後も積極的に働きかけ、1964(昭和39)年という早い段階で相互直通運転を実現しました。
また銀座線との直通構想から発展した新玉川線(田園都市線)は、1979(昭和54)に半蔵門線と直通を開始。地下鉄との一体的な運行を前提に、渋谷駅は1面2線という通常駅と見紛う規模のターミナルとなりました。実際、田園都市線の定期利用者の半数はそのまま半蔵門線に乗り入れています。
2000年代に入り、地下鉄直通は加速します。2000(平成12)年に目黒線と南北線・三田線が、2013(平成25)年に東横線と副都心線の直通を開始。いずれもほとんどの列車が地下鉄に乗り入れる通過型のターミナルです。一方、本数が限られていた日比谷線との直通は副都心線直通と引き換えに廃止しました。
東急にとって渋谷は、「かまぼこ屋根」がシンボルの東横線渋谷駅を中心に、東急百貨店本店、東横店、東急プラザ、東急文化会館が並ぶ、商業・文化の中心地でした。東横線の地下化、東急百貨店などの高層ビルへの建て替えで渋谷の個性がなくなったとの批判もあります。
これについては様々な意見がありますが、確かなのは、東急は直通利便性の高い通過型ターミナルへと作り替えるのと同時に、乗り換えのついでにぶらりと寄れる場所から、目的地としての複合施設を中心とした拠点へ訪れる場所へと、位置づけを変えたことです。つまり渋谷を素通りする人が増えたとしても、沿線外からの流入を求めたのです。
東急の事例にみるように、ターミナル駅のあり方に正解はありません。まちの成り立ち、路線の特性、事業戦略によっていくつもの選択肢があり、時代ごとの人の流れの変化に応じて姿を変えていくのです。
実は損している?
ニュースを読んでポイントが貯まるサービスがあるのを知っていますか?ポイントサイトのECナビでは好きなニュースを読んでポイントを貯めることができるのです。(※ECナビはPeXの姉妹サイトです。)今日読んだニュースが実はお小遣いになるとしたら、ちょっと嬉しいですよね。
ポイントの貯め方はニュースを読む以外にも、アンケート回答や日々のネットショッピングなど多数あるので、好きな貯め方でOK!無料で登録できてすぐに利用できます。貯まったポイントはPeXを通じて現金やAmazonギフトカードなどに交換できます。
運営実績も15年以上!700万人以上の方がポイントを貯めています。毎日好きなニュースを読んでお小遣いを貯めてみませんか?
簡単無料登録はこちらYOUの気持ち聞かせてよ!
| いいね | ![]() |
|
|---|---|---|
| ムカムカ | ![]() |
|
| 悲しい | ![]() |
|
| ふ〜ん | ![]() |







