のん主演、美しき復讐劇が開幕! 藤木直人の元棋士役にリアコになりそう【MISS KINGレビュー第1話・第2話】
- マイナビウーマン |

※本コラムは『MISS KING / ミス・キング』第2話までのネタバレを含みます。
■なぜ、飛鳥はここまで自分を捨てた父にとらわれているのか?
『MISS KING / ミス・キング』(ABEMA)は、飛鳥(のん)が汚い洗面所で嘔吐しているシーンから始まります。「これまでのイメージを一変させる役柄」と聞いてはいたものの、ここまで吹っ切っているとは……! 透明感をまとっているのんさんが、ここまで“濁った感情”を体現している。このギャップが、このドラマのひとつの見どころになっていくと思います。
https://www.youtube.com/watch?v=9wG-Pj-AC08&t=8s
さらに、飛鳥の人生を奪った天才棋士の父・結城彰一を、中村獅童さんが演じているというのもいい! どっしりとしたただずまいや、何を考えているのか分からないミステリアスさ……。“父であり、最大の敵”というキャラクターにぴったり重なっているんです! ぜひ、チェックしてほしい!
本作は、天才棋士の父に人生を奪われた主人公が、深い憎しみから開花された才能と、意志の強さで自らの人生を取り戻していくヒューマンドラマ。飛鳥が彰一を憎んでいる理由は、自分の人生を消されたから。飛鳥が小さいころ、対局に勝てなくなった彰一は、家族を捨てたんです。
飛鳥の母・桂子(奥貫薫)は、「もう1回、一緒に頑張ろう。家族で戦おう」と引き留めたのに、「ごめん。もう興味がないんだ。君にも、飛鳥にも」と。
その後、たったひとりで戦ってきたのなら、飛鳥もまだ納得できたと思います。しかし、彰一は香(山口紗弥加)と結婚し、新しい“家族”を作った。インタビューで「原動力は?」と聞かれ、「やっぱり、家族ですかね」と答えている姿を見ちゃったら、「わたしとお母さんを捨てたくせに」と思ってしまうのも無理はないですよね。実際の彰一は、今もなお家庭に見向きもしないクソ夫でありクソ父なのですが。
しかし、なぜここまで自分を捨てた父にとらわれるのか?
もちろん、母が、「お父さんに会いたいな」「だって家族じゃない」と言いながら死んでいったというのも、大きな理由だとは思います。それに加えて、「母の最期に父と会わせてほしい」と香に土下座までしたのに、「彰一は、わたしたちの家族です。あなた方とは、もう関係のない人間ですので。彰一が、そう言っているんです。もう関わりたくないと」と冷たくあしらわれてしまった。これは、香の独断な気がするけれど……。憎しみが増してしまったのも無理はありません。
ただ、いちばんの理由は、“父にかわいがってもらった記憶”にあるんじゃないか? と思います。
家を出ていく前、彰一は普通にいいお父さんでした。将棋を指しながら、「飛鳥の名前は、“飛車”という駒からとったんだ。縦横自由にまっすぐにどこまでも進める。父さんが、いちばん好きな駒だ」と優しく微笑みかけてくれたり、家族3人で楽しくファミレスに行ったり。
その記憶があるからこそ、父を諦めきれないというか。無関心にはなれない理由は、ここにある気がします。
■韓ドラ並みにネガティブ事案が立て続けに起きる……が、藤堂がリアコすぎる
ナイフで彰一を刺し殺そうとした飛鳥に、「やめとけ。意味ねぇよ」と声をかけたのが、将棋界を追放された元棋士・藤堂(藤木直人)です。
藤木直人さんって、爽やかキャラを演じることが多かったと思うんですけど、最近は『グラスハート』(Netflix)のクソ音楽プロデューサーだったり、わりとダークな役柄が続いていますよね。ちょっと悪っぽい感じも、また良い……(という個人的な好みの話は置いておいて)。
わたしが、「藤堂、イイじゃん!」と思ったのは、“復讐”の方法です。「こんなんじゃ、あいつは殺せねえ。今のあいつは、カリスマだ。カリスマが絶頂で死ぬとどうなるか分かるか? 神格化される。神様みたいに崇められて、永遠に生きちまう。だから、刺しても何も変わらない」と言ったあと、「あの男を殺すたったひとつの方法は、あれだ(=将棋)」と……。藤堂は、将棋で彰一を倒すことが、復讐であり彼を殺すことになると思っているんですよね。
この世界にはさまざまな復讐ドラマが存在しますが、わたしは殺して終わり……みたいなラストはあまり好きではないんです。未視聴の方もいるかもしれないのでネタバレは控えますが、『流星の絆』(TBS系)みたいな復讐の仕方が好き。
だから、藤堂の台詞を聞いた瞬間、「この復讐の仕方、好きなやつ〜!」となりました。復讐心をマイナスな方向に働かせるのではなく、プラスの活力にする。そこに、このドラマの“軸”があるような気がしました。
しかし、韓ドラ並みにネガティブ事案が立て続けに起きるのが、『MISS KING / ミス・キング』あるある……ということに、第2話にして気づかされました。母が亡くなり、仕事はクビになりかけ。さらに、お金もないから家賃を払うこともできない。
かなり追い詰められたところで、飛鳥の清掃フロアで財布の盗難事件が発生。しかも、飛鳥のカバンの中から盗まれた財布が出てくるという(泣きたい)。
警察に連行された飛鳥を迎えに来たのが、異母弟の龍也(森愁斗)というのも、よく分からなさすぎます。「顔の広い母に、警察上層部から連絡が来て〜」と言っていたけれど、何それ案件すぎる。
しかし、切羽詰まっていた飛鳥は、「俺なら、あなたをすぐにここから出せますよ」と言ってくれた龍也の口車に乗せられ、“交換条件”として「結城彰一とその家族に無断で接近しないこと」「結城彰一との血縁関係を公にしないこと」「結城彰一とその家族にいかなる損害も与えないこと」と書かれた書類に署名をしてしまいます。実際は、ビルの監視カメラに犯人が映っていたので、龍也の手を借りずとも釈放してもらえたのに……。
「今のあなたがあるのは、あなたの選択の結果よ。哀れでかわいそうな状況を選んだのは、あなたたち親子でしょ」
そう香に言われた飛鳥は、絶望を感じてビルの屋上から飛び降りようとします。そこに現れたのが、藤堂。「きっと来るだろうな」とは思っていたけれど、あまりにもタイミングが良すぎやしませんか?(ドラマです)。
飛鳥を差し置いて飛び降りたのはさすがに意味が分からなかったけど、彼なりの止め方だったのでしょうか。生きていて良かった……。死んでたら、笑えないやつです。
それにしても、「俺も結城彰一を殺したいと思ってる」って、藤堂は彰一に何をされたのか。今のところ、“将棋界を追放された元棋士”という情報しかないので、想像を膨らませるしかないのですが、正当な理由がないのに彰一のせいで追放されたとか?
これが、藤堂がめちゃくちゃ強いから蹴散らすために〜とか、彰一に余裕がなくなってしまったのは藤堂のせいだった〜とかだったら、めちゃくちゃおもしろいですよね。
「何度窮地に追い込まれても、何度倒れても、立て直して盤上に戻る。それが将棋だ」
そうまっすぐに言い放つ藤堂に“リアコ”になりそうになっているのはわたしだけ……? 彰一への復讐のために手を組んだ飛鳥& 藤堂が、これからどんな物語を展開していくのか楽しみです。
ABEMAオリジナルドラマ『MISS KING / ミス・キング』番組概要
毎週月曜夜8時~無料配信(全8回)
トップページ URL:https://abema.tv/video/title/90-2038
第1話:https://abema.tv/video/episode/90-2038_s1_p11
第2話:https://abema.tv/video/episode/90-2038_s1_p22
(菜本かな)
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