「スーパーカブ」より人気のスズキ二輪!?「安い!・丈夫!・使いやすい!」でメチャ売れのミニバイクをご存じか
- 乗りものニュース |

ミニバイクのスズキ「GN125」は、じつはスズキブランドを掲げながら日本のスズキが直接生産にタッチしていない中国からの並行輸入車です。このバイクは安いだけでなく丈夫で信頼性が高く、運転して楽しい隠れた名車です。
発展途上国のほか、日本でも大人気のスズキ「GN125」
ホンダが誇る「スーパーカブ」は1958年の生産以来、累計生産台数1億1000万台を数える世界で最も売れたバイクです。生産国だけでも世界15か所・16拠点もあり、販売される国と地域は160以上にものぼります。
スズキ「GN125H」のリアビュー。この車両は筆者(山崎 龍:乗り物系ライター)の所有車で、2008年頃に中国で生産されたあと輸入され、最初のオーナーが5000kmほど走った中古車を車両本体9万8000円、乗り出し12万8000円で2011年に購入した。写真は購入間もない頃に撮影(山崎 龍撮影)。
しかし、近年では販売価格の上昇から、世界的に見ると庶民の“アシ”としての役割はスズキ「GN125」などの安価で実用的なミニバイクに取って代わられているようで、東南アジアや南米、アフリカ、中東などの発展途上国ではむしろコチラの方をよく見かけます。そのような「GN125」は日本国内でも密かに人気を集めており、町なかで見かけることが多い車種となっています。
排気量125ccの4ストローク空冷単気筒エンジンを積む「GN125」は、燃料供給方式には今時のバイクでは珍しいキャブレターを使用し、最高出力は12.5ps、変速機は5速マニュアル、駆動方式はチェーンドライブと、性能面で特筆すべきことのないミニバイクです。
決してバイク雑誌の表紙を飾ることなどない地味な実用車ですが、発展途上国のみならずバイクに対して目の肥えた日本のユーザーにも愛され続けています。その理由はどこにあるのでしょうか。
その大きな理由はズバリ価格です。「GN125」がにわかに脚光を浴び始めたのは2000年代中頃からで、その頃の店頭乗り出し価格は15~18万円と極めて安価でした。その後、円安や原材料高の影響で値上げされましたが、それでも2~3年前までは乗り出し価格20~25万円ほどで新車が販売されていました。
2025年現在では、生産終了に伴い新車の入手は難しくなっていますが、それでも低走行の中古車が乗り出し価格25~30万円で販売されています。
デフレ時代に脚光を浴びた「GN125」。価格の安さは中国からの並行輸入にあり
なぜ、このような低価格で販売できたかと言えば、このバイクが海外生産された並行輸入車だったからです。
警察用バイクとして用いられる「スーパーカブ110」。世界で最も売れたバイクである(柘植優介撮影)。
じつは「GN125」の国内販売は1982~1999年までで、それ以降はスズキからライセンス生産権を得た中国の大長江集団(ハオジュン)によって製造された車両が並行輸入され、日本で販売されていました。同社はスズキとのライセンス契約を結んだ際にブランド使用権を認められており、ゆえに中国製の「GN125」はスズキブランドを掲げながら本家スズキは直接生産にタッチしていません。
中国製と日本製の「GN125」を見分けるのは簡単で、国内のスズキ工場製のサイドカバーには「GN125」あるいは「GN125F」と書かれたバッジが装着されているのに対し、中国製のサイドカバーには標準型が「GN125H」、改良型が「GN125-2F」や「GN125-3F」などと書かれたバッジが備わります。この違いがあるからこそ、ひと目で判別できます。
中国からの並行輸入車ということもあり、スズキの正規ディーラーでは中国製の「GN125」は整備や修理などのサービスを断るケースが多いようです。とはいえ、一部に独自改良が施されているものの基本設計は日本製のモデルを踏襲しており、中国製と日本製では8~9割ほどのパーツに互換性があるほか(モデルによって割合は異なる)、構造も比較的単純であることなどから、街のバイク屋であれば整備や点検を受け入れてくれるところも多いです。
そのような「GN125」には他にも様々な魅力があります。まず優れた燃費性能です。キャブレターを使用した旧態然としたエンジンながら燃費は良く、速いペースで走っても40km/Lを割ることはまずありません。また、構造が単純で整備性も良いので、素人によるDIYメンテナンスも容易です。そのため、初心者が整備を覚えるのにも適しています。
構造が単純で故障知らず、維持費も安くてアシに便利な楽しいバイク
加えて、中国製なのでメンテナンスに必要な消耗部品がかなり安く手に入るのもメリットと言えるでしょう。パーツは国内企業の通販サイトで簡単に購入できますし、中国国内のオンラインモール経由で個人輸入すればさらに安く手に入ります。
スズキとライセンス契約を結んだ中国の大長江集団(ハオジュン)が製造したスズキ「GN125H」。スズキのバッジはブランド使用権を正式に日本のスズキから得て装着されている(山崎 龍撮影)。
そして、何よりも「GN125」は丈夫で長持ち。筆者(山崎 龍:乗り物系ライター)も中国製の「GN125H」を1台持っていますが、15年近く所有してもまったくの故障知らず。しばらく乗らずに放置していたこともあるのですが、バッテリーを充電して、キャブを簡単に清掃しただけで問題なくエンジンが掛かりました。
基本的に信頼性が高いバイクなので、オイル交換やチェーンメンテなどの定期整備さえ疎かにしなければ、長期に渡って乗り続けることができると思います。このあたりが発展途上国でも愛され続ける理由なのでしょう。
また「GN125」は操作性もクセがなく良好で、車体が小さいので取り回しもラクです。エンジンは振動こそやや大きいものの、動力性能は125ccとしては必要にして充分。交通の流れをリードして走ることも難しくはありません。足つき性も良好なので初心者や小柄な女性でも乗りやすいバイクと言えます。
中国製ということで多くの人が気になる品質や信頼性ですが、スズキの技術指導が入っていることもあり、国産バイクと比べてもメッキの質がやや劣る以外は大きな問題はありません。
大長江集団もライセンス権が切れたため、中国製の「GN125」についても生産を終了しています。ABSやCBSの装備はもちろん、インジェクション化すらされていない設計の古いミニバイクですが、その分オートバイが本来持つ根源的な魅力が詰まった1台と形容できるでしょう。
良質な中古車は急速に数を減らしているので、欲しい人は早めに購入することをオススメします。
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