バクラクビジネスカードとUPSIDERは何が違う?両者の特徴を徹底比較
法人カードとして注目を集めているバクラクビジネスカードとUPSIDER。
どちらも経費精算の効率化や高額決済に対応できるカードとして、多くの企業から支持されています。
しかし、両者の違いや自社に合ったカードの選び方で悩んでいる方も多いのでは?
結論、バクラクビジネスカードは経費精算の効率化に特化し、UPSIDERは高額決済に強みがあります。
経理業務の効率化を最優先するならバクラクビジネスカード、高額決済や無料での追加カード発行を重視するならUPSIDERがおすすめです。
本記事では、バクラクビジネスカードとUPSIDERの違いを9項目で徹底比較。
両カードの特徴と共におすすめな企業を解説します。
また、法人カードの2種類持ちを検討している企業の方に向けて、バクラクビジネスカードとUPSIDERの両方を持つメリット、デメリットについても解説しています。
企業が抱える課題によって、選ぶべき法人カードは全く別のものになってきます。
ぜひ法人カード選びの参考にしてみてください。
- バクラクビジネスカードとUPSIDERの基本情報を比較
- バクラクビジネスカードとは?特徴と強み
- UPSIDERカードとは?特徴と強み
- バクラクビジネスカードとUPSIDERを9項目で徹底比較
- バクラクビジネスカードの評判・導入事例
- UPSIDERカードの評判・導入事例
- バクラクビジネスカードとUPSIDER、どちらがおすすめ?
- バクラクビジネスカードとUPSIDERに関するよくある5つの質問
- まとめ:バクラクビジネスカードとUPSIDERの違いを理解して最適な選択を
バクラクビジネスカードとUPSIDERの基本情報を比較
まずは、バクラクビジネスカードとUPSIDERの基本情報を比較表で確認しましょう。
一見すると共通する項目が多く見受けられますが、利用限度額や各カードの強みなど、細かい部分が異なります。
両カードの特徴を一覧で把握することで、自社に合ったカードを選ぶ際の参考になります。
両カードとも年会費永年無料でVisa加盟店で利用可能です。
バクラクビジネスカードは経費精算の自動化に強みを持ち、AI-OCR技術により経理担当者の作業時間を大幅削減できます。
一方、UPSIDERは最大10億円の利用限度額と追加カードの無料発行が特徴で、月々の決済額が大きい企業に適しています。
バクラクビジネスカードとは?特徴と強み
バクラクビジネスカードは、LayerX社が提供する「バクラク」シリーズの一環として、経費精算の効率化に特化した法人カードです。
年会費永年無料で、Visa加盟店で利用可能なため、国内外の幅広い決済に対応しています。
最大の特徴は、高い精度を誇る自社開発のAI-OCR技術です。
領収書を最大100枚まとめて自動で読み取り・入力できるため、経理担当者の手入力作業を大幅に削減できます。
また、最大1.5%のポイント還元率も大きな魅力の一つです。貯めたポイントは翌月の引き落としの際に自動でキャッシュバックされます。
例えば、Web広告にかかった費用のお支払いをバクラクビジネスカードにすれば、それだけでCPAを1.5%下げることができます。
バクラクビジネスカードの基本スペック
バクラクビジネスカードは、LayerX社が提供する経理DXツール「バクラク」シリーズの一環として開発されています。
そのため、経費精算の自動化に最適化されているのです。
バクラクビジネスカードの主な機能(経費精算・AI仕訳)
バクラクビジネスカードの最大の強みは、AI-OCR技術による経費精算の自動化です。
従来の手作業による経費精算を大幅に効率化し、ヒューマンエラーを削減できます。
【AI-OCR技術の主な機能】
- 高い精度で領収書を自動読み取り、最大100枚まとめて処理可能
- カード利用時にスマホへプッシュ通知、その場で領収書を撮影・添付して利用報告完了
- freee会計、マネーフォワードクラウド会計へワンクリックで仕訳データと証憑を連携
- 立替経費精算とカード利用明細を一括で申請できる機能(2025年1月リリース)
これらの機能により、経費精算時間を5分の1に削減した企業事例や、手入力時間を1/2に削減した事例が報告されています。
経理担当者の負担軽減と月次決算の早期化を実現できる点が、バクラクビジネスカードの大きな魅力です。
UPSIDERカードとは?特徴と強み
UPSIDERカードは、最大10億円の高額利用枠と追加カードが無料で発行できる点が特徴の法人カードです。
2023年に月額基本料を完全無料化したことで、コストを抑えつつ高還元を享受できるようになりました。
与信審査が柔軟なため、スタートアップや創業間もない企業でも高額決済枠の設定が可能な点が大きな特徴です。
UPSIDERカードの基本スペック
UPSIDERカードは、年会費・月額基本料が完全無料でありながら、高い利用限度額を実現している点が大きな魅力です。
UPSIDERカードの主な機能(高い利用限度額・無料の追加カード)
UPSIDERカードの最大の特徴は、最大利用限度額が非常に高い点です。
利用限度額が最大10億円とされており、月々の決済額が多い企業に非常におすすめです。
またリアルカードとバーチャルカード、両方のカードの無料追加発行に対応しており、リアルカードを多くの従業員に持たせたい場合は、発行の際にかかるコストを大きく抑えることができます。
バクラクビジネスカードとUPSIDERを9項目で徹底比較
ここからは、バクラクビジネスカードとUPSIDERを9つの重要項目で詳細に比較していきます。
各項目の違いを理解することで、自社に最適なカードを選ぶ判断材料となります。
①年会費・初期費用の比較
両カードとも年会費永年無料で、初期費用を抑えつつ導入できる点が共通しています。
コスト面では両カードに大きな差はなく、どちらも初期費用と運用コストを最小限に抑えられる点が魅力です。
追加カードの発行費用についてのみ、バクラクビジネスカードはリアルカードを発行する際に、1枚あたり1,540円の発行手数料がかかりますが、近年ではリアルカードを必要とする場面も少なくなってきたため、大きな差分はないといえるでしょう。
②利用限度額の比較
利用限度額については、UPSIDERが最大10億円と明確に高額決済に対応しています。
一方で、バクラクは企業の与信状況に応じて柔軟に設定される仕組みです。
バクラクビジネスカード:企業の与信状況に応じて柔軟に設定。具体的な上限は審査によって決定されます。
UPSIDERカード:最大10億円の高額利用枠。大規模な設備投資や広告費の支払いに対応可能です。
大規模な設備投資や高額な広告費の支払いが必要な企業には、UPSIDERの最大10億円という明確な上限が安心材料となります。
③ポイント還元率・特典の比較
ポイント還元率については、両カードで大きな違いはありません。
両カードとも1.0%~1.5%と一般的な法人カードに比べ高いポイント還元率を誇ります。
また、お支払いで貯まったポイントは請求総額から自動で差し引かれるため、せっかく貯まったポイントが無駄になるなんてこともありません。
④追加カード発行の比較
両カードとも原則枚数上限なしで追加カードの発行が可能です。
またバーチャルカードであれば発行手数料が無料、しかも即日発行に対応しているため、欲しいと思ったその日のうちに追加カードを用意することが可能です。
ただし、実店舗でリアルカードを利用したい場合は、発行申請から手元に届くまで数営業日かかるため注意が必要です。
また、バクラクビジネスカードの追加カードは、リアルカードの場合は発行手数料が1枚あたり1,540円(税込)かかるため、リアルカードを多く発行する場合は注意しましょう。
詳細な利用条件はユーザーによって異なることがあるため、大人数での利用を想定する場合は、事前に追加カード発行の詳細を確認しておくといいでしょう。
⑤経費精算機能の比較
経費精算機能については、バクラクが圧倒的に優位です。
AI-OCR技術による自動化機能が、経理業務の効率化を強力にサポートします。
【バクラクビジネスカードの経費精算機能】
- 高い精度のAI-OCR技術で領収書を自動読み取り
- カード利用情報がほぼ即時で反映され、その場で経費申請が完了
- freee会計、マネーフォワードクラウド会計へワンクリックで連携
- 経費精算時間を5分の1に削減した実績(ダイニチ工業・リコージャパン)
UPSIDERカードも基本的な経費精算機能は搭載されています。
しかし、バクラクビジネスカードほど高い精度を誇るAI-OCR技術は非搭載です。
経理業務の効率化を最優先する企業には、バクラクの方が適していると言えます。
⑥会計ソフト連携の比較
両カードともfreee、マネーフォワード、弥生会計などの主要会計ソフトと連携可能です。
既存の会計システムを変更せずに導入できるため、スムーズに移行できます。
どちらも主要な会計ソフトと連携可能ですが、使用している会計ソフトが連携可能か、心配な場合は問い合わせてみましょう。
⑦付帯保険の比較
付帯保険については、バクラクビジネスカードの方が充足しているといえます。
バクラクビジネスカードは、カードの盗難や不正利用時の補償など、最高2,000万円の会員保障制度が付帯しています。
またバクラクビジネスカードのリアルカードには、最高3,000万円の海外旅行傷害保険もついているため、海外で万が一の事態に陥った時でも安心です。
UPSIDERには付帯保険がないため、「付帯保険が充実したビジネスカードが欲しい」という方には、バクラクビジネスカードはうってつけの1枚です。
⑧セキュリティの比較
バクラクビジネスカードには柔軟な利用制限機能が充実。
決済先や利用上限金額、利用期間カード単位で制限することができます。
各カードの利用目的に応じて、不正利用がないように制限を設けることができるため、不正利用リスクを重視する企業に適しています。
一方でUPSIDERカードは手厚いセキュリティ機能を搭載。
利用制限を施した一時的に利用可能なバーチャルカードを発行可能なので、従業員に直接カード番号を共有せずに使用することができます。
⑨発行スピード・審査の比較
発行スピードについて、バーチャルカードであれば、バクラクビジネスカードとUPSIDERともに最短即日で利用が可能です。
ただしリアルカードについては、どちらのビジネスカードも発行から最短で、数日間かかるので注意が必要です。
審査については、両カードとも従来の法人カードより柔軟で、スタートアップや創業間もない企業でも利用可能です。
特にUPSIDERは与信審査が柔軟なことで知られています。
バクラクビジネスカードの評判・導入事例
実際にバクラクビジネスカードを導入した企業の声や評判を見ていきましょう。
多くの企業が経費精算時間の大幅削減と経理業務の効率化を実感しています。
バクラクビジネスカードを導入した企業の声
バクラクビジネスカードを導入した企業からは、経理業務の効率化に関する高評価が多く寄せられています。
【導入企業の具体的な成果】
- ダイニチ工業・リコージャパン:経費精算の工数が5分の1に削減
- 松本運輸倉庫:グループ全体で手入力時間を1/2に削減し、属人化を解消 -株式会社PIGNUS:請求書処理システムと利用明細の即日反映で月次決算の早期化を実現。
参照:導入事例一覧|【バクラク】バックオフィス業務を圧倒的にラクに
カード利用情報がほぼ即時で反映されるため、月末月初の負担とミスが大幅に減ったという評価も多く見られます。
経理業務に課題を感じている企業の方は、ぜひバクラクビジネスカードをチェックしてみましょう。
UPSIDERカードの評判・導入事例
次は実際にUPSIDERカードを導入した企業の声や評判を見ていきましょう。
多くの企業が高いポイント還元率や事業運営の効率化に高評価を寄せています。
UPSIDERカードを導入した企業の声
UPSIDERカードを導入した企業からは、高額決済の柔軟性が高評価を得ています。
【導入企業の評価ポイント】
- 株式会社タイミー:カード制限機能でガバナンス強化を実現
- 株式会社ココナラ:経理処理の迅速化を達成
- 株式会社アクト:freeeやSlack連携により効率化を実現
またUPSIDERを利用することで、カードの上限利用額を大幅に引き上げることができたという評判も散見されます。企業によっては、今まで使用してきたカードの23倍もの上限額にすることができたとの声もあります。
特にスタートアップや広告費が大きい企業から支持されています。
バクラクビジネスカードとUPSIDER、どちらがおすすめ?
バクラクビジネスカードとUPSIDER、どちらを選ぶべきかは、企業が抱える課題によって異なります。
ここまでの比較を踏まえて、企業のタイプ別に最適なカードを提案します。
自社の優先事項に応じて、最適なカードを選択してください。
バクラクビジネスカードがおすすめな企業
バクラクビジネスカードは、経理業務の効率化を最優先する企業に最適です。
現状、経理業務に課題を感じている企業はぜひ公式サイトから詳細を確認してみましょう。
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経費精算の手間を大幅に削減したい企業
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AI-OCR技術で領収書の手入力作業を自動化したい企業
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月次決算を早期化し、経理担当者の負担を軽減したい企業
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freee会計やマネーフォワードクラウド会計との連携を重視する企業
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年会費永年無料でコストを抑えつつ、業務効率化を実現したい中小企業
また、1.0%~1.5%の高いポイント還元率も魅力的です。月間5,000万円を広告費で利用した、1.5%還元で年間900万円相当の還元を受けられます。
そのため、高額な広告費が発生する企業には大きなメリットを得ることができるのです。
経費精算時間を5分の1に削減した実績や、月次決算を3営業日短縮した事例があるため、経理業務の効率化を最優先する企業には強くおすすめできます。
UPSIDERがおすすめな企業
UPSIDERカードは、高額決済を重視する企業や、追加カードを多く発行したい事業者に最適です。
「今利用しているクレジットカードだと上限がすぐにきてしまう…」こういった悩みを持つ経営者の方は、ぜひチェックしてみてください。
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広告費や設備投資など、高額決済が必要な企業
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急成長中のスタートアップで、柔軟な与信審査を求める企業
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最短当日発行で、急ぎで法人カードを導入したい企業
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月間5,000万円以上の広告費で、1.5%の高還元率を活用したい企業
両方を併用するメリット
用途に応じて使い分けることで、両カードの強みを最大限活用できます。
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日常的な経費精算や小口決済はバクラクで自動化し、経理担当者の負担を軽減
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高額な広告費や設備投資はUPSIDERで決済が可能
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用途別に使い分けることで、それぞれのカードの弱点を補完できる
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2枚持ちでもどちらも年会費無料なので、追加コストなしで導入可能
2枚をうまく使いこなすと、とても大きなメリットになりますね。
ただし、法人カードを2種類併用するということは、その分カードの管理が煩雑になることを意味します。
「面倒な管理を単純化したい」といった悩みを持つ方は、自社が抱えている課題に応じたカードを選ぶようにしましょう。
バクラクビジネスカードとUPSIDERに関するよくある5つの質問
最後に、バクラクビジネスカードとUPSIDERに関してよくある質問を5つまとめました。
Q.バクラクビジネスカードとUPSIDERの最大の違いは?
A.バクラクは経費精算の効率化に特化しAI-OCR技術による自動化が強み。
UPSIDERは高額決済(最大10億円)と追加カード(リアルカード)の無料発行に強みがあります。
経理業務の効率化を最優先するならバクラク、高額決済を重視するならUPSIDERが適しています。
Q.個人事業主でも利用できますか?
A.バクラクビジネスカードとUPSIDERの両カードとも、法人専用のため個人事業主は利用できません。
個人事業主の場合は、他の個人事業主向け法人カードの検討も推奨されます。
Q.ポイント還元率はどちらが高い?
A.どちらも最大ポイント還元率は変わらず、最大1.5%のポイント還元率となります。
UPSIDERは月間利用額が大きいほど還元率が上がり、Google広告・Yahoo広告で月5,000万円以上使用すると1.5%になります。
どちらの法人カードも翌月の引き落としからポイント分が引かれるキャッシュバック方式のため、法人カードで支払っている経費から最大1.5%分削減することができます。
Q.審査は厳しいですか?
A.バクラクビジネスカードとUPSIDER、どちらも厳密な審査基準に沿って審査が行われるため、審査が甘いということは決してありません。
とはいえ両カードとも従来の法人カードより審査が柔軟で、スタートアップや創業間もない企業でも利用可能です。
特にUPSIDERは与信審査が柔軟なことで知られています。
審査基準の詳細は各社の公式サイトでご確認ください。
Q.両方同時に申し込むことはできますか?
A.はい、可能です。
どちらも年会費無料なので、用途に応じて使い分ける「2枚持ち戦略」を採用する企業も増えています。
日常経費はバクラク、高額決済はUPSIDERと使い分けることで、両方の強みを活かせます。
まとめ:バクラクビジネスカードとUPSIDERの違いを理解して最適な選択を
本記事では、バクラクビジネスカードとUPSIDERの違いを8項目で徹底比較し、どちらが最適か判断基準を提示しました。
両カードの基本的な違いは次のとおりです。
タイプ別推奨企業は次のとおりです。
- バクラクビジネスカードがおすすめ:経理業務の効率化を優先する企業、中小企業、月次決算を早期化したい企業
- UPSIDERがおすすめ:高額決済が必要な企業、急成長中のスタートアップ、広告費が大きい企業
- 2枚持ちがおすすめ:日常経費と高額決済を使い分けて、経費削減と業務効率化を両立したい企業
最終的な選択は企業の優先事項に応じて決定すべきです。
「経理業務の効率化」を最優先するならバクラクビジネスカード、「高額決済」を重視するならUPSIDER。
両方のメリットを享受したいなら2枚持ちがおすすめです。
どちらも年会費無料なので、まずは試してみることも検討してみてください。
自社の課題に応じた法人カードを選びましょう。
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