「子どもを産まないと後悔するよ」は本当? “産んだ女性”と“産まない女性”が語った、それぞれの葛藤
- マイナビウーマン |

『マイナビウーマン』で累計330万PVの大人気連載を書籍にした、コラムニスト・月岡ツキさんによる『今世は母になりません 子どもを持たない私たちの本音と幸せ』(太田出版)。
本書では妊活、流産、不妊治療、キャリアの不安など、子どもを持たない、あるいは持つことに迷いを抱えてきた女性たちへのインタビューを重ね、それぞれが抱える複雑な感情をひも解いています。
刊行を記念して行われたのが、『今世は母になりません』刊行記念 月岡ツキ×よしの トークイベント「となりの芝生はソーブルー」Podcast公開収録【番外編】。会場は満席となっており、女性のみならず、男性の参加者も多くみられたのが印象的でした。
ステージに登場したのは、月岡さんと、Podcast「となりの芝生はソーブルー」でともにパーソナリティを務めるよしのさん。子どもを持たない月岡さんと、4歳の子どもを育てるよしのさん。一見すると異なる立場にいる二人ですが、話していくうちに見えてきたのは、産む、産まないだけでは分けられない、それぞれの迷いや葛藤でした。

■「子どもを持たない」理由はそれぞれ
月岡さんは結婚していて、子どもはいません。以前出版した著書では、自身がなぜ子どもを持つことに躊躇してしまうのかをつづっていましたが、一冊を書き終えたことで「自分の中では割とすっきりした」と話す一方、そこから新たに「他の人はどうしているんだろう」という疑問が生まれたと言います。
「他の人がどう考えて、どう折り合いをつけているのかがすごく気になったんです。だから今度はいろいろな“子どもを持たない女性”にインタビューしてみようと思って、この本の企画を作りました」
企画から約3年。さまざまな年齢、職業、バックグラウンドを持つ女性たちに話を聞いてきた月岡さん。
「“子どもがいない”と一口に言っても、いろいろな人がいる。それを示せたらいいなと思ったんです。でも、一人ひとりの中でも理由はひとつじゃない。いくつもあったり、複合的だったりして、『私はこれこれこういう理由で持ちません』とまとめるのは不可能だったんですよね」
完成した書籍を読んだよしのさんは、その“まとまらなさ”こそ、本書の魅力だと語ります。
「読みやすいのに、きれいにまとめすぎていないのがすごくいい。まとまらない感じを、ちゃんと言葉にしている。『こういう側面もあるし、でもこういう気持ちもある』という、一人の中にいろいろな感情があることが、そのまま書かれている」
■産むことへの躊躇のなさ。思ってたのと違ったことは“全て”
一方、現在4歳の男の子を育てているよしのさんは「子どもが欲しいということ自体にあまり疑問を持っていなくて。幸い授かって、という感じでした」と産むことへ躊躇はなかったと言います。
「まず良かったことを話すと、子どもに会えたこと。かわいいし、楽しさもあるし、もちろんそこは良かった。でも、“思っていたのと違ったこと”で言うと、もう“全て”っていう感じです」
Podcastでも育児の大変さをたびたび語っているよしのさんですが、実際は配信から伝わる以上に苦しいこともあると明かしました。
「みんな『育児はめっちゃきつい』って言ってくれていたはずなのに、ここまできついなんて聞いてないよ、という感じ。もちろん楽しい瞬間もある。それでも、夕飯を食べてくれない、食事中に何度もスプーンを落とされる……。日々繰り返される出来事によって、楽しかった気持ちが覆い隠されてしまうことがある。子どもって、楽しくてかわいいだけじゃない。子どもを産んだ私も、本の中の女性たちに共感することが多かったです」
子どもを持つことに迷い続けた月岡さんと、大きく迷わずに子どもを持ったよしのさん。しかし、よしのさんは産んだ“後”に、本書に登場する女性たちと似た葛藤に出会ったのでした。
■「産んであげられない」という罪悪感は、誰のもの?

イベント後半では、リスナーから寄せられたお便りをもとにトークが展開されました。
「子どもを産まないことへの罪悪感がある」「子どもを希望しないのに、結婚したいのはなぜなのか」などの悩みが寄せられ、社会の中で染み付いてしまった価値観を改めて問い直す時間になりました。
■“子ども”は「とりあえず挑戦しよう」ができない選択肢
一方で、月岡さんは自身の著書に寄せられた「やらない理由をずっと並べている人という印象を受けた」という趣旨のレビューについても触れました。
「例えば転職しないとか、ちょっとレベルの高い志望校に挑戦しないとかだったら、“やらない理由ばかり並べてないで、やってみたらいいじゃん”は通用すると思う。でも、この話に関してはそれを言うのは違うと思うんです」

子どもを持たないことは、“やらない理由”を探し続けた末の消極的な選択とは限りません。
それを踏まえ、月岡さんは「やらない理由を並べているというより、こっちの人生を積極的に選んでいる」と伝えます。産むことも、産まないことも、自分の人生をどう生きたいかを考えた先にある選択肢のひとつ。「やってみなければ分からない」が通用しないからこそ、迷い続けること自体にも意味があるように思います。
そして、子どもを持たないという選択をした人に多い「子どもを産まなかったことを、何十年後かに後悔するのではないか」という不安についても、月岡さんは「『今世は母になりません』のなかで、今ケーキを食べたくない人に、『後で食べたくなるかもしれないから、今食べなよ』と言ったら変じゃないですか、という話をしてくれた方がいて。確かにそうだなと思ったんです」と明かします。
予測不能な未来の後悔に不安になって、今の気持ちを否定する必要はきっとない。悩み、考えることは大切だとしても、後悔が一切ない人生など“子どもを持つ、持たない”以外でも存在しないのではないでしょうか。
「『あの土地に住めばよかった』とか、『あの会社に行かなければよかった』とか、いろいろあるじゃないですか。“後悔の可能性を引き受けること”が、生きていくことなのかなと思います」
■「折り合いなんて、ついていない」からこそ、話してみる
産んでも、産まなくても、人生のすべてに納得できるわけではない。そして月岡さん自身も、以前より「子どもを持たない自分」を受け入れられるようになったことで、少しずつ他者の人生もそのまま受け止められるようになったと話します。
「どんな生き方でもいいんだと、自分に対して許せるようになった。それによって、人間はどのように生まれて、育っていってもいいんだなと、少し思えるようになったんです」

また、二人が最後に語ったのが、「子どもが好きか嫌いか」と、「一人の大人として子どもを尊重すること」は別の話だということ。女性だから、子どもが好きであるべき。母親なら子どもに対してネガティブな感情を抱かないはず。そんな“母性”への思い込みは、子どもを持たない女性だけでなく、実際に子育てをしている女性をも苦しめることがあります。
「子どもを持たない」というテーマから始まったこの日のトーク。しかし二人の話を聞いていると、それは決して子どもを持たない人だけの問題ではないことに気づかされます。
産む人も、産まない人も、迷っている人もいる。そして、一度選択したからといって、すべての迷いが消えるわけでもありません。月岡さんは「人としゃべっている中で、なんとなく自分の気持ちが整理されていくこともあると思う」と語り、自分の中だけで答えを出そうとするのではなく、誰かと話してみる大切さを伝えます。
子どもを持たない月岡さんと、子どもを育てるよしのさん。異なる立場にいる二人が本音を持ち寄り語り合う、「となりの芝生はソーブルー」らしい空気の中で、“自分がどう生きたいのか”を改めて考える時間となった今回のイベント。最後は温かな拍手に包まれながら、幕を閉じました。
(取材・文:瑞姫)
実は損している?
ニュースを読んでポイントが貯まるサービスがあるのを知っていますか?ポイントサイトのECナビでは好きなニュースを読んでポイントを貯めることができるのです。(※ECナビはPeXの姉妹サイトです。)今日読んだニュースが実はお小遣いになるとしたら、ちょっと嬉しいですよね。
ポイントの貯め方はニュースを読む以外にも、アンケート回答や日々のネットショッピングなど多数あるので、好きな貯め方でOK!無料で登録できてすぐに利用できます。貯まったポイントはPeXを通じて現金やAmazonギフトカードなどに交換できます。
運営実績も15年以上!700万人以上の方がポイントを貯めています。毎日好きなニュースを読んでお小遣いを貯めてみませんか?
簡単無料登録はこちらYOUの気持ち聞かせてよ!
| いいね | ![]() |
|
|---|---|---|
| ムカムカ | ![]() |
|
| 悲しい | ![]() |
|
| ふ〜ん | ![]() |







