ゴジラシリーズで最も「やられメカ」な戦闘機は? 怪獣の恐怖を高める存在から2020年代には大きな変化も!
- 乗りものニュース |

ゴジラ相手に1番戦った戦闘機とは?
2026年11月3日より、ゴジラ最新作となる『ゴジラ-0.0』の公開が始まりました。ゴジラ作品といえば、必ず登場するのが、人間側の戦闘機です。いわゆる「やられメカ」的なポジションですが、これまで架空兵器を除くと、どのような機体が歴代シリーズに登場してきたのでしょうか。
ゴジラシリーズ出演数最多の戦闘機F-86「セイバー」。画像はアメリカ軍のもの(画像:アメリカ空軍)
実は、初代作品である1954年公開の『ゴジラ』には、公開前に制作されたポスターにも戦闘機が描かれています。ゴジラが戦闘機を1機、手で破壊しており、左右の端にはそれぞれ1機、計2機の戦闘機が飛行しています。
ゴジラと戦闘機の対決をイメージさせるデザインで、タイトルの「ゴ」の部分を飛んでいる1機は、戦時中を思わせるレシプロエンジンの単発戦闘機です。旧日本軍の機体をイメージしたものと思われます。残る2機は、後退翼と丸いノーズが特徴的で、F-86D「セイバードッグ」ではないかといわれています。
ゴジラ50周年を記念して復刻されたミニプラモデル・コレクション「東宝キャラ編」のF-86Dセイバーのプラモデルでは、初代『ゴジラ』でゴジラが手にしているのが同機であると説明されています。日の丸が描かれていますが、F-86Dが航空自衛隊に導入されたのは1958年。『ゴジラ』が公開された1954年には、まだ航空自衛隊には配備されていませんでした。
そして、ゴジラ映画本編に最も多く登場する機体も、昭和期のゴジラシリーズに登場しています。それがF-86F「セイバー」です。
第1作『ゴジラ』では、同機が劇中でも飛行し、ゴジラに対してロケット弾で攻撃を行います。しかし、ゴジラは無傷。航空機程度の火力ではまったく対抗できない巨大生物であることを印象付けるシーンとなりました。この演出は、巨大怪獣やヒーローを扱う巨大特撮作品では、定番の表現方法となっています。
なお、F-86F「セイバー」は、第13作『ゴジラ対メガロ』まで、複数の作品に登場しています。ゴジラの「やられメカ」といえば同機、という印象を残しました。
ちなみに、1960年代から1980年代まで航空自衛隊が運用し、F-86Fと同じく昭和期の特撮作品を代表するほど数多くの作品に登場した戦闘機、F-104「スターファイター」は、意外なことにゴジラシリーズには登場していません。
1990年代の顔といえばF-15戦闘機
制作元の東宝の方針転換などもあり、約10年の休止期間を経て1984年に公開された『ゴジラ』でも、ポスターに戦闘機が登場しています。
F-15戦闘機(画像:航空自衛隊)
その姿は、単発エンジンで大きな主翼を持ち、日の丸を背負った機体です。かなりF-2に似ていますが、F-2の初飛行は1995年です。
当時はまだ計画段階で、機体の姿もありませんでしたから、おそらくF-16を意識して描かれたものと思われます。1982年には、航空自衛隊のF-1の後継機を決めるため、FS-X(次期支援戦闘機)の計画が立ち上がっていました。F-16もその候補として挙がっており、そうした世相を反映した可能性もあります。
ただし、本編で確認できるのは、戦後初の国産戦闘機F-1を改良したF-1CCVと呼ばれる機体です。
この機体は、F-1をベースに、1983年8月に防衛庁技術研究本部と三菱重工が開発した実験機T-2CCVの要素を取り入れたような架空機体となっており、ゴジラシリーズに登場する対ゴジラ兵器のひとつとして、その名を残しています。
そして、現在も航空自衛隊の主力戦闘機として運用されているF-15が、ゴジラ映画に初登場したのは、1989年公開の『ゴジラVSビオランテ』でした。
ただし、このときはゴジラやビオランテと戦うことはなく、抗核エネルギーバクテリアを打ち込まれたゴジラの体温を、人工落雷によって上昇させるために薬品を散布するという役割で登場しました。
その後のゴジラシリーズでは登場回数を順調に伸ばし、1984~1995年の「VSシリーズ」はもちろん、1999~2004年の「ミレニアムシリーズ」でもたびたび姿を現しています。F-86Fに次ぐ登場回数を誇る戦闘機となりました。
2016年公開の『シン・ゴジラ』では、F-15ではなくF-2が登場しています。この作品では、実在する自衛隊の兵器のみを使用した対ゴジラ作戦が描かれています。地上にいるゴジラを攻撃するには、対空戦闘能力の高いF-15よりも、対地・対艦攻撃を想定したF-2の方が適していることは明白であり、庵野秀明監督のこだわりが垣間見える演出となっています。
実は画期的だった「震電」の活躍?
そして、2023年11月公開の『ゴジラ-1.0』では、旧日本海軍の試作機だった震電が「やられメカ」ではなく、主人公機として大きな脚光を浴びます。
ゴジラと戦闘を繰り広げた震電(画像:サンディエゴ航空宇宙博物館)
同作の終盤、対ゴジラ作戦「海神(ワダツミ)作戦」において、震電は切り札として登場。主人公の敷島浩一が搭乗し、搭載された機関砲でゴジラを挑発して、相模湾までおびき出すことに成功します。
その後、敷島は震電ごとゴジラの口内へ突入。機体に仕掛けた爆薬を爆発させ、ゴジラの頭部を粉砕することで、ゴジラの自己崩壊を引き起こす決定打を与えることになります。これまで「やられメカ」だった戦闘機の立ち位置が、大きく変わった瞬間でもありました。
それ以前に、実在する戦闘機がゴジラに決定的な打撃を与えた例は、架空兵器を除けば、ハリウッド版『GODZILLA』(1998年)で、いわゆる「マグロ喰ってるヤツ」として有名なゴジラに対し、F/A-18C「ホーネット」がミサイルを放ったシーンくらいしかありません。そのため、かなり画期的ともいえます。
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