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感染恐れる大家、遺体の長期間放置…コロナが変えた「孤独死」の現場

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コロナで孤独死の現場は…
コロナで孤独死の現場は…

 新型コロナウイルスが猛威を振るう中、孤独死の現場が大きく様変わりしています。

 人と一定の距離を保つ「ソーシャルディスタンス」が声高に叫ばれていることで、地域の見守りが困難になり、たとえ室内で亡くなったとしても、遺体が長期間発見されないという事態が起きているのです。また、亡くなった人が新型コロナウイルスに感染していた疑いがある事例も発生するなど、これまで以上に感染リスクに気を使う必要性も出てきています。

 特殊清掃の現場から見える、コロナ禍の孤独死の実態について取材しました。

関係者の物件同行が減少

 一般社団法人日本遺品整理協会顧問の上東丙唆祥(じょうとう・ひさよし)氏は、コロナ禍で孤独死現場の様変わりを実感している業者の一人です。

 管理会社や大家などの関係者とは、孤独死のあった物件の見積もりなどで鍵を受け渡すときに会うのですが、新型コロナウイルスの流行後、感染を恐れるのか、彼らが物件に同行する機会は減ったといいます。

「3月から4月にかけては、物件で亡くなった人が新型コロナウイルスに感染していた疑いのあるケース、いわゆる『グレーゾーン物件』も手掛けることもありました。ご遺族に本人の死因を聞いてもあやふやで、二転三転するというケースもあり、注意を払いながら作業することが多かったです。

ただ、最近は検視などでPCR検査が行われる機会が増えたのか、長年お付き合いのある信頼できる大家や不動産業者さんは『検査済みでコロナではないので安心して作業して』と自信を持って教えてくれるようになった人が増えてきた気がします」

 新型コロナウイルスは物に付着するため、接触感染でもうつるといわれます。例えば、感染者がくしゃみや咳(せき)を押さえた手で触れた物を別の人が触り、その人が手で口や鼻を触ると粘膜から感染します。

 通常、時間がたてばたつほど、ウイルスの感染力は弱まっていきます。そのため、上東氏は新型コロナウイルスの流行後は感染予防として、どの物件もなるべく7日以上は空けてから入るようにしているといいます。

扱いが増えた「グレーゾーン物件」

 原状回復工事を10年以上にわたって手掛ける武蔵シンクタンク代表の塩田卓也氏は、孤独死の現場にとどまらず、ウイルスの陽性者が出た企業の消毒作業などを行うなど、第一線で新型コロナウイルスと向き合ってきた一人です。

 塩田氏は、新型コロナウイルスの影響についてこう語ります。

「今年は例年と比べて、長期間にわたって遺体が発見されないという事例が多く発生していますね。最近は1カ月や2カ月間、遺体が放置された物件を清掃することがざらになってきました」

 新型コロナウイルスの感染拡大に伴う外出自粛の流れにより、人と人とのつながりや見守りなどが手薄になっていることが原因だと塩田氏は考えています。

 塩田氏によると、遺体の発見までの期間が長引くことで、部屋への影響も懸念されるといいます。長期間遺体が放置されることで、階下へ体液が垂れたり、柱が腐食したりするため、建物内を骨組みの状態にまで戻さなくてはならないリフォーム案件も増えているからです。

 また、新型コロナウイルスに感染した疑いのある人が住んでいた「グレーゾーン物件」を手掛けることも多くなりました。新型コロナウイルスの陽性者が亡くなった部屋であったとしても、管理会社や大家が感染事実を隠して清掃を依頼してくることもあるといいます。

「中には、清掃が終わった後に『実はコロナだったんだよね』とご遺族に告げられたケースもありました。私たちへの二次感染も予防したいので、全ての物件において、亡くなった人が新型コロナウイルスの感染者であることを前提として消毒作業などを行うようにしています。

特に、亡くなった人が感染者だった場合、ドアノブや家具などの接触感染には特に注意を払うようになりました。家具を運び出す際も、梱包(こんぽう)材でぐるぐる巻きにするなどして、周囲にウイルスをまき散らさないように配慮しています」

 塩田氏が心配しているのは、特に高齢者です。地域の担い手である民生委員は基本的に無償のボランティアで、なおかつ高齢化が懸念されています。コロナ禍において、地域の見守りがぜい弱化することで、高齢者の孤独死が深刻化する可能性もあるのです。

「新型コロナウイルスで自粛が長引くと、隣の人が心配であっても動けません。民生委員さんも『新型コロナウイルスで高齢者などの見守りができないのが悩みの種だ』と困っているようです。終息後、孤独死は増えると思いますね。自粛で孤立しているという状態が、孤独死を生み出しやすい環境にあると思います」

 これまで、高齢者の孤独死は民生委員の見守りや介護保険などもあり、現役世代に比べて比較的発見が早いものでした。しかし、今後は見守りが手薄になり、本来ならば助かるはずの命を助けられないということも考えられます。人海戦術だけでなく、ITなどによる新たな見守りの方法などを模索する時期に来ているのかもしれません。

ノンフィクションライター 菅野久美子

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