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1日で10万円稼げるバイトに「ラッキー」と飛びつかない子に。パックンがすすめる「親子の会話」【インタビュー】

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  • マイナビウーマン
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わかりやすくお金や政治の話を解説してくれるコメンテーターとしても人気のパックンに、子育てとマネー教育について聞きました!

投資歴約30年の投資家で、金融教育の講演活動なども行うお笑いコンビ「パックンマックン」のパックンことパトリック・ハーランさん(54)。

このほど『パックンの森のお金塾 子ども投資』をリリースしたパックンにインタビュー。前編では二児の父であるパックンに、子どもたちへのお小遣いや投資教育について聞きました。後編では、お金をめぐる価値観、お金との向き合い方について聞きました。

■子どもの質問に答えられないなら「いい質問だね!」

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ーー子どもへのマネー教育は、日本とアメリカでどのような違いがありますか? 

パックン アメリカでは、約30州で高校での金融教育が義務化されていて、ファイナンシャルリテラシーを学ぶことを高校卒業の要件としています。ただ、州によって定められている教育方針は違うし、学区によってカリキュラムも違うから一概には言えません。僕はラッキーなことに、親からも学校でも教えてもらって学生時代に投資のことを理解していましたが、そうじゃないアメリカ人もいます。アメリカ人がみんなファイナンシャルリテラシーが抜群、というわけではないです。

 ただ僕の経験上では、日本の金融教育はちょっと足りないと思いますね。日本はアメリカと違って文部科学省が教育課程の基準を定められるのだから、もっと金融教育を増やしていいんじゃないかな。予算はどうやって立てるのか、エンゲル係数とは何か、投資での複利効果のことなど、義務教育の一環として教えてほしいと思います。僕の本もぜひ参考にしてほしいなぁ!

ーー親自身も金融の正しい知識を知っておくことが必要ですね。

パックン 親もお金の知識についてあいまいな部分はありますよね。せめて子どもから質問されたときには答えられるようにしておきたいものです。質問に答えられないときには、ひとまず「いい質問だね!」と言えば大丈夫。「じゃあ一緒に調べようか」と、子どもと一緒に学ぶ姿勢をとってほしいと思います。

 最近はトランプ政権の関税政策が話題になっていますね。関税はどういう仕組みなのか、関税を理解するのに重要な国際収支とはどういうものかなど、子どもに聞かれて答えられなければ「いい質問だね」と言って、一緒に調べてみましょう。そうやって親が学ぶ姿を見た子どもは「学校を卒業しても学び続けるものだ」と理解して、生涯学習の姿勢が身につくと思います。

■年収や月給について日常的に会話をしよう

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ーー親子でニュース番組を見ながら会話するのもいいですね。最近では、中・高校生が闇バイトに関与する事件もあり、親としては不安に思うことも。マネー教育の観点から、その危険性をどんなふうに教えるといいでしょうか。

パックン このニュースについて考えることも、お金の価値観を教える一環になりますね。お金を稼ぐためにどれくらいの努力と労力が必要なのかを、日常的に親子で話すといいでしょう。

 たとえば、公立学校の先生は公務員なので年収などが公開されています。平均年収が約500万円だとすると、年収は月給×12か月に賞与(4.4か月)となるので、月収は約30万円くらい。家賃がその1/3とすると10万円、そこから子どもの教育費や光熱費などを除けば手元に残るのは15万くらい。1カ月働いて、1日5000円くらいで生活すると考えられます。

ーー実際にはそこから税金なども引かれるので、手取りはもっと低くなりますね。そうしたシミュレーションをしておくことで、「1日で10万円稼げるバイト」などの甘い話に「おかしい」と気づけるようになるのですね。

パックン そうそう。こうやって考えた経験がある子どもは、1日で10万円稼げるバイトを見つけたら「ラッキー!」じゃなくて「ありえなくない?」と気づくはず。

 だけど、残念ながら闇バイトに巻き込まれている子は、毎日お父さんお母さんと話すチャンスがないかもしれないですね。金融教育よりも、まず「今日は何した?」「明日はどんな予定?」と親子で毎日コミュニケーションを取って、すぐに相談できる関係性が何よりも大事です。

 子どもにはお金より大事なことがいっぱいあります。勉強以外の友だちとの経験や、習い事などでの学びも大事なんです。もちろん、親子関係も。金融教育をしようとして、その関係性が崩れたら悲しいです。まずはなんでも話せる親子関係を大事にしたいですね。

■お金は幸せに生きるためのひとつのツールにすぎない

ーーわが家は3人子どもがいるのですが、同じように教えていても、子どもによってお金の扱い方が違います。とくに第二子の長女は、ある分すべて使ってしまうタイプで……。

パックン そのまま社会人になったら困ることは間違いないと思います。消費者金融を利用するようになってしまったら大変! そうなる前に、予算を立てて管理する方法を身につけたいですね。テレビをつけると消費者金融のCMがたくさん流れますが、高い金利が付く借金はとても危険です。僕はCMを見るたび、子どもに「絶対に消費者金融でお金を借りたらいけないよ」と言っています。

 お小遣いをあるだけ使ってしまって欲しいものを手に入れられないなら、「貯金箱を作って一緒に貯めてみよう」とママが力を貸してあげるといいかもしれませんね。娘さんが勝手に開けられないようにして、どれだけ貯まったか定期的に見てみましょう。お小遣いのうちどれくらいの金額を何カ月貯金すれば欲しいものが買えるか、わかると思います。

ーーでは、パックンがもし“ひとつだけ”子どもにお金について教えられるとしたら、どんなことを教えたいですか?

パックン いい質問ですね(笑)。以前の本にも書いたけれど「お金に踊らされないでいこう」ということです。世の中にはお金に踊らされている大人もいっぱいいますよね。僕も子どものころ家が貧しかったときに、毎日お金のことばかり考えてつらかったです。でも、今はお金のことを考えるのが楽しくなった。それは、お金に踊らされているのではなくて、好きな踊りをしていたら、たまたまそれで稼げるようになったからです。

 子どもにはお金中心の人生を送ってほしくないです。お金は目的じゃなくてあくまでもツール。そのツールを使って何が作れるのか、どういう生活ができるのか、どういう安心感が買えるのかを教えていきたいです。お金を生かして自分の夢をかなえて、理想の人生を築いてほしいなと思っています。

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パックン(パトリック・ハーランさん)/タレント

1970年11月14日生まれ。アメリカ・コロラド州出身。投資歴約30年。日本人の妻との間に2人の子どもを持つパパ。10才の誕生日の翌日から新聞配達をして家計を助け、93年ハーバード大学比較宗教学部を卒業。同年来日。97年、吉田眞とお笑いコンビ「パックンマックン」を結成。タレント・コメンテーター・投資家としてのほか、大学講師や客員教授も務める。

(取材・構成:早川奈緒子)

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