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【介護】現場のリアル 介護福祉士が語る「大変なこと」と「やりがい」

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「介護現場」のリアルとは…
「介護現場」のリアルとは…

 介護職と聞くと、「大変な仕事」というイメージを持っている人は多いのではないでしょうか。そこで、介護福祉士の鹿見勇輔さんに、実際に現場で働いている人たちがどんなところに大変さを感じているのか、また、苦労に対処する方法、同職ならではのやりがいなど、さまざまな疑問について聞いてみました。

介護現場で大変なのは「人間関係」「利用者対応」、そして…

 鹿見さんに、介護現場で大変なことを質問したところ、まず「職場の人間関係」を挙げながら、「介護現場では同職種や多職種でチームを作って、介護をすることがほとんどです。複数の人たちが集まると意見が異なることもありますし、集団の力が働き、間違った考えのもとで介護が行われることもあります。人間なので好きや嫌いという感情も生じてしまいやすく、職場の人間関係が悪化する可能性があります。人間関係の悪さは退職理由の上位になっています」と話します。

 そして、人間関係の大変さを対処するには、「人間関係は悪くなるものと認識する」ことが大切だと言います。続けて、「そもそも人間はネガティブな感情を抱きやすいので、人間関係が悪くなるものと認識しておかなければいけません。そのため、意図的に人間関係をよくするように努めることが大切です。まずは職場内であいさつをすること、そして意見が違う相手に対して、その意見を出してきた背景や考え、思いを想像し、尊重できていれば関係性はよくなります」と語っていました。

 次に大変なこととして、「認知症・精神疾患の利用者の対応」と話します。理由については、「年齢とともに認知機能は低下していくものです。また、うつ病の方も増えてきており、その対応が困難なときは多々あります。介護職員の声掛けを理解してもらえないこと、ひどい時には暴言や暴力を振るわれることもあります。介護現場は人手不足なことも多く、時間に追われていたり、一人の介護職員が複数の利用者の対応をしないといけなかったりする場合も。原因を考えながらお一人お一人に合わせた支援ができないことに対して、申し訳なさを感じてしまいます」と胸の内も吐露してくれました。

 そこで重要なのが「病気への理解」だといい、「介護サービスを利用する方は、何らかの病気や障害をお持ちです。そこから生じる不安や恐怖があることを理解する必要があります。そのネガティブな感情から、他者に対しての攻撃が発生している可能性もあります。誰しも『医療や介護を受けたくない』と思うのは当然で、介護が中心でこの世の中がまわっているのではないと認識しておく必要があります」と丁寧に教えてくれました。

 そして、最も大変なこととして挙げたのが、「介護記録等の書類作成」でした。「介護サービスは無形性と言われるように、『目に見えないサービス』です。実際にサービスを提供したかどうかを後から確認するためには、介護記録等の書類を残しておかなければいけません。介護現場では年々、書類を作成する量が多くなり、その結果、利用者に関わる時間が減ってしまっています。そこに憤りを感じている介護職員は多いのではないでしょうか」と本音を明かします。

 鹿見さんは、この問題を解決するためには「ICT化」が大切だと訴えつつ、「介護現場においても、ICT化が進んできています。今までは手書きで記録を取っていましたが、タブレットを持ち歩き、その場で入力できるなど効率良く仕事が行えるようになってきました。また音声入力もできるため、文字を手で書く必要がなくなってきました。時代の流れにおいていかれないようにすれば、職員の負担を減らすことができ、介護現場の改善にもつながるはずです」と思いを語ります。

介護現場では、うれしいことも多いもの

 介護現場でのリアルを明かす鹿見さんですが、この職業ならではのやりがいや楽しみ、うれしい出来事も多いといいます。「介護現場で一番のやりがいは、利用者に好意的な反応をいただけることだと思います。介護現場では、生産と消費が同時に行われます。介護サービスを提供した瞬間に、利用者が介護サービスを受けることになるんです。そのため、介護職員は利用者から直接『ありがとう』という言葉を聞く立場にあります。『ありがとう』と声をかけられると、自分がやっている仕事に意味があると思えますよね。もっと介護の仕事を頑張ろうという気にさせてくれます」。

 また、「介護の仕事をしていると、利用者のできることが増える場面に立ち会うことも多くあります。この瞬間は、とても楽しくうれしいものです。高齢者は年齢とともに、今までできていたことが徐々にできなくなってきます。例えば、足腰が弱まり自力では歩けなくなった人がいるとします。でも、車椅子を使えば、一人で移動ができるようになることがある。片麻痺の影響により右手で箸が持てなくなった人が、左手であればスプーンやフォークを使って食事をすることができるようになることもあるんです。介護が必要となると、できないことも増えますが、それと同時に工夫をすればできることが増えて、今までとほぼ同じ生活を送ってもらうことができる。その手助けができるのは、この仕事ならではの喜びだと思います」と語ります。

 そして、介護の仕事の面白いところの一つとして、「『勉強し続けること』ができる点があります。介護保険制度ができたのは2000年。医師や看護師の業界に比べると、介護業界はまだまだ新しい業界です。『介護サービスの質の向上』と言われることがありますが、何がよい介護かが明確になっておらず、介護現場では現在も試行錯誤しながら介護を行っています。その分、介護業界はこれから発展していく可能性があると感じます。介護業界の発展のためには、介護職員が学び続け、知識や技術を向上させることが大切です。これから自らの手で、介護保険制度を作っていく面白さがあります」と声を弾ませていました。

※ ※ ※

 介護の仕事には、確かに大変なことが多くあります。しかしその分、利用者との関わりの中で得られる喜びや成長の実感も大きいものです。鹿見さんの言葉から、介護職の奥深さと可能性を感じました。

オトナンサー編集部

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