「もしかして私、マネーリテラシー低い?」30歳から始めるマネ活。最初にすべきこととは?
- マイナビウーマン |
今回のお悩み「30歳になったのにマネーリテラシーが低くて急に焦りが出てきた」
これまでお金に対する意識が低く、貯金等をほとんどしてきませんでした。30代になって将来やお金について考えるようになり、いろいろと周りから遅れている気がして焦ります。まず、何から始めるべきでしょうか?(30代前半/教育関係)
■お金の話しで取り残された経験はありませんか
会社の同僚や学生時代の友人たちとの飲み会などで、「NISA」や「iDeCo」、「オルカン」、「S&P500」などのワードに「???」となり、まるで別の世界の人との会話と思ったり、頭金を貯めて住宅購入をすることになったなどといった話に、なんだか取り残された気持ちになって「私、このままで大丈夫なの?」と、そんな不安の気持ちになった経験があるなら、マネーリテラシーを磨く良いチャンスです。
■そもそもマネーリテラシーとは
マネーリテラシーとはお金に関する知識や判断力を磨くことで、経済的に自立してより良い生活を送るために必要な能力です。でも、難しく考える必要はありません。「家計管理」や「買い物」、「投資」といった日々のお金の中で、自ら学び、そして自分なりのお金の判断基準や能力を磨くことで、家計管理と計画的にお金が貯められるようになるだけではなく、もしものときの備えができます。
さらにマネーリテラシーが高くなることで、「そんな甘い話はあるわけない!」と詐欺や多重債務といった金融トラブルに遭いにくくなります。
■まずは冬のボーナスから。みんなは何に使ってる?
株式会社ロイヤリティマーケティング「第61回Ponta消費意識調査2024年10月発表(※)」によると、冬のボーナスの使い道として「貯金・預金」が減少傾向ながら、11年連続で1位となっています。
また、同調査では貯金・預金の用途について、「老後の生活への備え」が62.6%で最多で、次に多かったのが「将来の消費への備え」(住宅購入、子供の学費など)続いて「病気や災害への備え」で25.2%でした。貯めている人は、漠然と貯めるのではなく、目的や用途を決めていることが分かります。
■マネーリテラシーの身につけ方
マネーリテラシーとは言え、何から始めたら良いのか分からない人も多いはず。でも、お金ってとても身近な存在ですよね。しかしお金には、「家計管理」「貯蓄」「投資」「保険」「年金」「税金」「借入」など、どれも関連づいてはいますが、幅広い知識が必要になります。
◇まずは家計管理と生活設計から
まず最低限身につけるべきマネーリテラシーは、「家計管理」「生活設計」です。「家計管理」は、収入に対して固定費や変動費、貯蓄などに振り分けて、収入の中に収めることです。アプリでも家計簿でも、お金の収支の把握をすることからはじめましょう。「家計管理」ができるようになれば、その先に必要となる出費に備えることができるようになります。
◇ネクストステップは資産運用
「いつ、いくら、何に必要なのか」といったライフプランを作ることで、計画的な貯蓄や投資といった「資産運用」に興味が湧いてくるでしょう。そんな時は「NISA」口座を開設してみてはいかがでしょうか。
年間の非課税投資枠の上限はありますが、投資信託や株式などの金融商品から得られる利益が非課税になる制度です。「長期」「積立」「分散」投資で安定的な資産形成が可能となります。その際、ネット証券で口座開設することで、口座管理手数料や売買手数料が安く、投資の情報も無料で見ることができ投資判断の助けになります。
もし、老後の年金や生活費に不安があるなら「iDeCo」も一案です。「iDeCo」は国民年金や厚生年金などの公的年金に上乗せされる私的年金制度です。「NISA」は運用益が非課税ですが、「iDeCo」は、運用益が非課税なのはもちろんのこと、掛金の全額が所得控除になり、受取時には公的年金等控除または退職所得控除の対象となるため、税制面での優遇が大きいのも特徴です。ただし、原則60歳までは引き出しはできない点は注意が必要でしょう。
もちろん、投資には元本が減るリスクもありますので投資判断はご自身の責任で行いましょう。他にも、転ばぬ先の杖として万が一何かのアクシデントが起きたときに、必要な保障や補償で備える「保険」を考えてみると、いざという時に安心です。
■マネーリテラシーを身につけるメリット
計画的お金を使い、貯蓄や投資で資産形成をして、保険で備えればほぼ完ぺきと言えるでしょう。他にも税金のことに詳しくなることで、ふるさと納税のメリットなども知ることができるでしょう。
お金に興味を持って勉強をしてどんどんマネーリテラシーを磨き高めることで、投資詐欺といったありえない話を信じることも無くなり、自分の資産を自分で守り育てることができるようになります。
また、無計画なキャッシングやリボ払いといった借金も、金利手数料がもったいないから必要なものは貯めてから買おうといった、ごく当たり前のことに気がつくことができ、そのように行動ができるようになります。
■30歳からでも遅くはありません
周囲のお金の話について行けなくて、疎外感や出遅れ感といった焦りを感じてしまったら、そのことに気がついた自分を褒めてあげましょう。その理由は、気づいた時からが貯め時だからです。このままではダメだと自覚して、ひとつひとつクリアしていけば、3カ月後、1年後、3年後、5年後、10年後、30年後……と「あの時気がついて、行動して良かった」と思える日がきっと来るはずですよ。
令和のマネーハック110
まずは焦りを感じた自分を褒めよう! 最低限のマネーリテラシーとして家計管理と生活設計はできるようになりたいところ。次にライフプランを考えて資産運用にトライ。マネーリテラシーを身につけることは自分の資産を守ることにもつながります。
※第61回Ponta消費意識調査2024年10月発表
https://www.loyalty.co.jp/storages/pdf/241029.pdf
(文:丸山晴美、イラスト:itabamoe)
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