陸自V-22「オスプレイ」木更津への暫定配備開始…なぜ木更津? この後はどうなるの?
- 乗りものニュース |

陸上自衛隊へのV-22「オスプレイ」の配備が開始されました。最初は木更津駐屯地へ暫定配備とのことですが、なぜ木更津なのでしょうか。また、暫定配備の5年間、「オスプレイ」はどう過ごすのでしょうか。
暫定配備1機目の陸自「オスプレイ」が木更津駐屯地へ到着
2020年7月10日(金)16時5分に、陸上自衛隊のV-22「オスプレイ(JG-1705)」が、アメリカ海兵隊岩国航空基地(山口県岩国市)から木更津駐屯地(千葉県木更津市)に到着しました。
陸上自衛隊木更津駐屯地へ到着するV-22「オスプレイ」(2020年7月10日、武若雅哉撮影)。
陸上自衛隊として初めて運用するV-22「オスプレイ」は、なぜ木更津駐屯地へと運ばれてきたのでしょうか。
そもそも、陸上自衛隊のV-22「オスプレイ」は、佐賀県にある佐賀空港に展開する予定でした。しかし配備には根強い反対の声があり、そうしたなかで施設建設のための用地買収に遅れが生じ、なおかつ2018年2月にAH-64D「アパッチ」の墜落事故も発生、それらの影響が長引いていることから、2020年の佐賀空港への配備を見送り、その代替地として木更津駐屯地が選ばれました。
木更津駐屯地は、陸上総隊の隷下部隊である「第1ヘリコプター団」や、東部方面航空隊隷下の「第4対戦車ヘリコプター隊」などの多くのヘリコプター部隊が所在している、陸上自衛隊でも規模が大きい駐屯地のひとつです。
なぜ木更津駐屯地に「オスプレイ」が暫定配備されるの?
木更津駐屯地内では、2017年からアメリカ海兵隊のMV-22「オスプレイ」が、富士重工業(当時。現スバル)によって整備されており、今回、陸上自衛隊のV-22「オスプレイ」が木更津駐屯地に配備された理由のひとつとして「すでに機体の整備ノウハウを持っている」ということが挙げられます。
滑走路をタキシングし、回頭しているV-22「オスプレイ」。飛行時間が短いため、エンジン周辺はまだ汚れていない(2020年7月10日、武若雅哉撮影)。
そのほかの理由として、陸上自衛隊が計画する島しょ防衛態勢を早期に確立するため、実質的にV-22「オスプレイ」へ搭乗することになる「水陸機動団」が所在する長崎県の相浦駐屯地まで比較的、近距離となる木更津駐屯地への配備が決まったといわれています。
従来のヘリコプターであれば、木更津駐屯地から相浦駐屯地までは途中2回から3回の給油を繰り返し、約6時間程度の飛行時間が必要でしたが、V-22「オスプレイ」であれば無給油で到達可能で、飛行時間も3時間程度となっています。
相浦駐屯地から近い駐屯地はほかにも多くありますが、どこもV-22「オスプレイ」の整備拠点としての機能は持っておらず、木更津駐屯地が選定されたのは必然的なものといえるでしょう。
7月10日(金)から5年間、木更津駐屯地への暫定配備が決まっているV-22「オスプレイ」は、この5年間をどう過ごすのでしょうか。
木更津での5年間「オスプレイ」は何をするの?
V-22「オスプレイ」は、陸上自衛隊として今回初めて導入される機体です。そのため、これまで限られた一部のパイロットや整備員たちが渡米し、V-22「オスプレイ」の運用に必要な知識と技術を修得してきました。
しかし、この時に派遣された隊員は必要最低限の数となるため、最初に実施されるのは、渡米せずに新編部隊の立ち上げや、V-22「オスプレイ」の受け入れ準備をしてきた隊員たちに対して、木更津駐屯地で実機を用いた教育を施すことになります。
誘導路をタキシングするためエンジンナセルを前傾させる「オスプレイ」。この後、格納庫前の駐機スポットへと向かっていった(2020年7月10日、武若雅哉撮影)。
ここで想定される教育は、おもに「飛行」「整備」「補給」などです。
「飛行」は、パイロットや機上整備員たちに対して行われ、駐屯地内での試験飛行から、洋上、山間部などでの試験飛行などが含まれます。
「整備」は、V-22「オスプレイ」の機体に関する基礎的な整備教育や、日々のフライト前後に行われる整備、飛行時間に応じて行われる整備、そして部品の故障にともなう整備などが含まれます。
「補給」は、ネジ1本にいたるまで厳密に管理されている機体の部品やオイルなどの発注や調達など、機体の維持管理に必要な分野が含まれます。
木更津でのV-22「オスプレイ」の5年間にはこうした、隊員が様々なことを学び、機体を実践配備するための準備期間が含まれています。このあいだに隊員たちの練度が向上し、実任務に対応できると判断されれば、木更津駐屯地を起点として全国へと飛び立つことになるでしょう。
V-22「オスプレイ」のおもな役割は、島しょ防衛において「水陸機動団」を南西方面へと輸送することです。ほかにも大量の物資を搭載し、既存のヘリコプターよりも素早く遠方まで移動することができるため、災害発生時に人員及び救援物資の輸送で運用することも想定されています。
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