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「高校受験」が不登校の子の転換点になる?不登校の子ども専門の家庭教師に聞く

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  • マイナビウーマン
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今、増えている子どもの不登校。勉強が遅れることや、進路に影響することも心配ですね。不登校専門オンラインプロ家庭教師イエローシードラビー代表で『ずっと不登校でも1年で希望の高校に合格する方法』(日本実業出版社)著者の植木和実先生に不登校の子の勉強や進路、将来の考え方をうかがうインタビューの第1回。(全4回)

不登校ならなおさら「どう社会に出ていくか」戦略を立てる

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――令和5年度の文部科学省調査(※)では、不登校の児童・生徒が過去最多となっています。したがって、不登校に悩む保護者も増えています。

植木和実先生(以下、植木) 不登校の子が増えたのは、子どもたちが変わったというより社会が変わったという印象を受けています。これまで「できれば行きたくない」と我慢しながら登校していた子たちが、行かない選択をするようになったことも大きいと個人的に思います。私が家庭教師を始めた20年ほど前は、まだ周囲の目が厳しく「学校に行くのが当たり前」という風潮がありました。それが今では「多様性を認めましょう」と変わってきています。

――休むことが認められるようになったものの、「無理に来なくていい」では、親としては学校から見放された気持ちになりそうです。

植木 そうかもしれませんね。学校の先生も多様性を鑑みて個人を尊重してくださいますが、その分、子どものことがすべて保護者の肩に乗っている、というのが現状です。ただでさえ共働きのご家庭も多く、本当に忙しい中で、今まで学校が担っていた教育の全てをご家族が担うことは本当に大変なことだと思います。それでは保護者の負担が大きすぎる。不登校に悩む親子のお話をたくさん聞いて、どうにかして助けたい気持ちでした。

一番大事なのは、「自分の人生を自分で幸せに創っていける力をつけること」です。もし今、心身の不調があるなら、その対処方法や工夫を身につけること、自分をよく知り、社会を知り、どうやって調和させながら幸せに生きるか戦略を練ることだと思っています。

幸せは一人ひとり異なります。「何が好きか」「どんなことをするのが嬉しいのか」親子で観察することが、一番の近道だったりもします。小さい頃は、どんなことが好きだったかも大きなヒントになります。そして、勉強は、自分を幸せにするための有用なツールの一つです。たとえ小学校から不登校でも、学力が担保できれば、その後の選択肢を狭めることなく前に進むことができます。そのうえで、私は中学校の勉強をマスターして高校入試に備えることをおすすめしています。

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――目先の登校ではなく、その先の受験に備えるのですね。

植木 不登校の生徒たちの原因や背景は様々で、いろいろな解決策があります。もちろん、小学生の不登校と中学生の不登校では状況も異なりますが、教え子のなかには「小学校から不登校で気がつけば中2、中3。義務教育が終わることを実感し、ここからみんなに追いつきたいけれど、どうしよう」という生徒も少なくありませんでした。また、「今、小学校低学年で不登校になっていて、これから先、勉強も難しくなるだろうし、どうしたらいいかとても不安」とお話しくださる保護者の方もいらっしゃいます。

今は学びも多様性の時代。個性ややりたいことを活かして自分に合った道や学び方を選択することもできますが、みんなとの合流を目指す場合、たとえば、「ここでみんなと合流しましょう」という目標が明確になれば、一つの指標になります。不登校の時間の中で、自分の個性ややりたいことがわかり、将来、どう自分を幸せにしていくか作戦を練り、みんなと合流できる、というのが理想だと思います。そのために重要な点の一つが高校受験です。

――高校受験が不登校を脱するポイントになるのでしょうか。

植木 もちろん、さまざまなポイントがあると思うのですが、「大きなチャンスの一つ」と捉えていいと思います。20年前から、家庭教師として同じ教え方をしていますが、小学校からずっと不登校だったけれど、高校に合格したことを機に再び学校に通うようになった生徒を何人も見てきました。

高校入試に向けて勉強をするうちに、成績が上がって自信をもって学校に通えるようになる子たちもたくさんいます。その意味で、成績は子どもたちにとって私たちが思うより大きな価値をもつものなのだと認識しています。

教え子たちの中には、発達障害や学習障害などの特性を持つ生徒もいましたが、皆それぞれに学力を伸ばし幸せそうに合格し、好きな道に進み、今はもう家庭を持つ子たちもいます。小学校で勉強する内容は、中学校の勉強範囲にほとんど含まれているので、中学校の内容を習得すれば高校受験に間に合います。逆に、それまでにある程度遅れを取り戻しておかないと、その先の大学受験への対応が難しくなるかも知れません。だから義務教育でもある中3までがひとつの区切り、「みんなとの合流したい」という気持ちのある生徒にとっては、合流点ですね。

もし小学校高学年で不登校なら、中学の勉強を先取りを

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――では、不登校の子の高校受験対策はいつから始めたらよいでしょうか。

植木 たとえ小学校から不登校でも、1年あれば中学3年生までの学習範囲を習得して高校入試に合格することは可能です。小2から不登校でほとんど教科書も開かず、中3の5月から指導を始めた生徒も最終的には偏差値70近い公立高校に合格しました。これは極端な例かも知れませんが、同じような子はたくさんいます。もちろん、早くから始めるに越したことはなく、その意味で小学校から始めても構わないと私は思っています。

――小学校からですか? 少し早いかな、と思ってしまいますが……。

植木 中学の学習内容は、小学生でも理解できると思いますよ。以前、小学5年生の保護者からこんな質問がありました。「勉強は苦手だし、友達もいないし、やりたいこともない。親ができることはありますか?」と。私の答えは「中学の勉強を先取りしてみてはどうですか」です。5年生から楽しんで中学の予習をしておけば、中学に入ったらヒーローだよ!って。

――小5から中学の予習、という発想はありませんでした。

植木 中学受験のようなことはしなくてOKです。純粋に中学の予習を保護者や指導者と一緒にやっておけば、中学入学後の授業でも「全部知ってる!」という状態になりますよね。それは生徒たちの安心に直結するようです。私たち大人は、「勉強をするから成績が上がる」と考えますが、生徒たちを見ていると、勉強ができるようになるとやる気が出るようです。「できる」に勝るやる気のもとはありません。

インタビュー第2回では、不登校の子の家庭学習の方法などについて伺います。

※ 文部科学省「令和5年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果の概要」(令和6年10月31日)

(取材・文:佐藤華奈子/編集:マイナビ子育て編集部)

植木先生の著書『これだけで大丈夫! ずっと不登校でも1年で希望の高校に合格する方法』では、不登校から高校合格までの具体的な方法がわかりやすく解説されています。

具体的な学習の進め方や教科別の学習ポイントなど、詳しく知りたい方はぜひ手にとってみてください。

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