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いずれ首都高が貫く? 埼玉のど真ん中に残る“田んぼの迷宮” 抜け道利用が「オススメできない」その理由

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  • 乗りものニュース
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首都高の埼玉新都心線を延伸し、東北道までつなげる構想の「核都市広域幹線道路」は、広大な「見沼田んぼ」を貫きます。抜け道利用が課題とされる都市部に残った貴重な緑地、どのようなエリアなのでしょうか。

見沼田んぼを横断するかもしれない首都高

 埼玉県内を走る首都高は、「川口線」が東北道に、「6号三郷線」が常磐道につながっていますが、「埼玉大宮線」とそれに連なる「埼玉新都心線」は、開通以来どの高速道路ともつながることなく、さいたま市内の「さいたま見沼」出入口を終点とする“盲腸線”のまま、現在に至っています。その状況が変わろうとしています。

Large figure1 gallery10見沼田んぼの田植え風景。奥の首都高(高架)を延伸する構想が動いている(画像:PIXTA)

 現在、両路線の接点となる「与野JCT」から北に延びる「新大宮上尾道路」が事業化され上尾市内までの延伸工事が進められています。一方、埼玉新都心線では、終点のさいたま見沼から本線をさらに東進させ、「見沼田んぼ」を通り抜けて東北道へのあらたなアプローチにするという「核都市広域幹線道路」の事業化に向けた動きが進められています。

 核都市広域幹線道路の整備理由の一つとして、首都高から東北道まで、見沼田んぼを抜け道として利用する交通が多く、生活交通との錯綜が生じていることが課題として挙げられています。では、その見沼田んぼとは、どういったエリアなのでしょうか。

 GoogleMapでさいたま見沼出入口付近の衛星画像を見ると、すぐ南を東西に芝川が流れ、その両岸にきれいに区画整理された農地が広がっていることがわかります。ここから東、そして南北に続く一帯が見沼田んぼで、野菜や果物を中心とした都市型農業が盛んに行われています。

 この見沼田んぼが開かれたのは江戸時代中期で、遠く利根川が流れる下中条村(現在の行田市)から引かれた農業用水路「見沼代用水」がこのエリア北側で東縁(ひがしべり)/西縁(にしべり)に分かれて高台を通り、その高低差を活かして各地で農地を潤したあと、東縁と西縁に挟まれた低地にある芝川に流れ込むという、すぐれた構造を特徴としていました。

 ただ埼玉県内は、戦後の都市化の流れにより、東京に近い地域や鉄道駅周辺を中心に都市化が急速に進展します。見沼田んぼも西縁の北部や東縁の南部では宅地化が進みましたが、その中心部は県による開発規制により、灌漑設備や農地などの近代化を行いつつも、都会には珍しい自然豊かな土地として、旧来の姿を止めています。

一度入ると「出られないかも!?」

 こうした成り立ちを持つ土地だけに、道路の開発も、一部をのぞき農業用を目的としたものにとどめられ、ここ特有の状況がそこかしこに見られます。そのため、近接する都市部の道路を走る感覚でうっかりこのエリアに入り込むと、戸惑うことも少なくありません。

Large figure2 gallery11大型車が通れないような狭い道が多いが、「14トン制限」の橋がところどころに(植村祐介撮影)

 まず見沼田んぼ内の道路で特徴的なのは、案内看板の少なさです。さらにいったん農地内の碁盤目状の道路に入り込むと、目印になりそうな建物などはありません。いまでこそカーナビやスマホの地図アプリで自車位置周辺の道路状況が確認できますが、そうしたものがない時代は「同じ景色が繰り返される迷路」だったと言っても過言ではなかったのです。

 そして日が落ちて夜になると、文字通り「真っ暗闇」になります。車道と農地とを隔てる縁石などはなく、交差点でも「どこが農地の角か」を示す手がかりはありません。そのため道路からの脱輪や、道路脇の障害物への乗り上げ、衝突には細心の注意が必要です。

 もちろん、昼間でかつカーナビやスマホのナビアプリで自車位置を確認できていたとしても、安心はできません。

 もともと、このエリアに用事のないクルマが入ってくることを想定していないためか、幅員が2mほどであっても、クルマの通行を可とし、かつ一方通行の規制がない道路もところどころに見られるからです。「規制されていないから大丈夫」と進入すると、場合によっては「こんなところをクルマが通っていいのか」と心細い思いをすることになるはずです。

無言の圧力をかける「バリア」

 また主に見沼田んぼ南部に見られる、車幅制限の“バリア”にも注意が必要です。

Large figure3 gallery12見沼田んぼのなかでは自転車も安心できない。芝川沿いのサイクリングロードは橋にぶつかると行き止まりとなる(植村祐介撮影)

これは高度成長期以降の開発ブームの際、産業廃棄物を見沼田んぼに不法投棄する大型ダンプなどの進入を規制するために設置されたもので、3ナンバーのクルマであればギリギリ通り抜けられるだけの幅を持っています。

 ただ一般道にあるような幅を具体的な数字で示す車幅制限の標識はなく、また黄色と黒の警告色の帯が欠落したままで、コンクリートむき出しのものもあります。そのため、とくに夜間にはクルマとバリアとの接触事故が絶えません。バリアそのものの構造が強固なこともあり、スピードが出た状態で衝突すると、廃車に直結するレベルのダメージを受けることになるはずです。

 このような特有の道路事情を持つ見沼田んぼですが、渋滞する幹線道路をパスする抜け道として利用する地元のドライバーは確かに少なくありません。しかし、そうした行為を真似て土地鑑のないドライバーが入り込むことは、あまりおすすめできないと言うべきでしょう。

 なお冒頭でご案内した首都高埼玉新都心線の延伸部「核都市広域幹線道路」は、現時点では構想段階として、地元検討会が開催されているレベルにとどまっています。開通に向けては見沼田んぼの環境保全問題もかかわることから、まだ時間がかかると考えてよさそうですが、国土交通省は東北道の高架橋に横断幕を掲げるなどして「核都市広域幹線道路」の認知に努めています。

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