「停止線の位置変わりました」理由は交差点のコンパクト化…小さくするとなぜ安全に?
- 乗りものニュース |

大きな交差点の安全対策として進められる「交差点のコンパクト化」、どういうことなのでしょうか。歩行者や自動車どうしの事故を防ぐ目的がありますが、ドライバーにとっては走りづらくなる側面もあります。
停止線や横断歩道を「前に出す」ことで「コンパクト化」
「停止線の位置が変わりました」――このような看板が設置されている交差点は、それ以前に「交差点のコンパクト化」と呼ばれる改良工事が行われたところかもしれません。
「交差点のコンパクト化」は、道路関係の用語集などで、「停止線を現状よりも前に出すこと」と記されています。つまり、こちらの停止線と、交差点の向かい側の停止線との距離を縮めることで、交差点の面積がより小さくなる、というわけです。
大きな交差点の例(2020年6月、乗りものニュース編集部撮影)。
「『交差点はなるべくコンパクトに』というのは近年、警察からもよく言われることですね」と、ある国土交通省OBは話しますが、実際にはどのような効果があるのでしょうか。
たとえば、京都駅の西側に位置する国道1号の堀川塩小路交差点で、2020年6月10日(水)からコンパクト化工事が始まっており、ここでは、堀川通北行きの停止線と横断歩道が、やや前方へ移設されます。
所管する京都国道事務所によると、この工事の主眼は、堀川通北行きの右折車線を延長することだそうです。堀川通の南から京都駅方面へ右折するクルマが多いことから、右折車線の車列が後ろへ延びて、直進車を阻害することによる渋滞が発生しており、これを防ぐ狙いがあります。このような渋滞は、急ブレーキからの追突事故にもつながります。
このほか、歩道橋の階段も一部、撤去されます。この階段があるため歩道が狭く、横断歩道の手前から車道に出て横断歩道に入っていく、いわゆる斜め横断の歩行者も多いため、見通しをよくする狙いがあるとのこと。京都国道事務所によると、一般的に交差点のコンパクト化には見通しをよくすることも含まれるといい、それを今回は、歩道橋の階段を撤去することで実現するといいます。
左折車にちょっと意地悪? 速度を落とさせる仕組み
前出の国土交通省OBによると、「交差点のコンパクト化」は一般的に、停止線や横断歩道を前に移設することだけでなく、左折箇所における「隅切り半径の縮小」、つまり左折の角度を小さく(きつく)することも、そのひとつだといいます。
「大きな交差点で、左折の角度が大きいとスピードが出てしまいます。そこで、交差点の角の歩道部を道路側に広げるなどして、左折の進路をわざと急にすると、クルマは自然とスピードを落とすようになるわけです。これには、交差点全体の見通しをよくする効果もあります」(国土交通省OB)。
堀川塩小路交差点で行われる交差点コンパクト化の概要。堀川通北行きの停止線と横断歩道を前方に移設し、歩道橋の階段が一部撤去される(画像:京都国道事務所)。
このほか、国土技術総合研究所の資料によると、停止線の前方移設は、黄色信号で進行しようか停まろうか迷いがちな「ジレンマゾーン」の縮小に、横断歩道の前方移設は、右左折車から横断歩行者を見つけやすくすることに、それぞれ効果があるといいます。
このような交差点のコンパクト化は、1996(平成8)年に国土交通省と警察庁が連携した「事故多発地点緊急対策事業」の対策メニューのひとつとして打ち出され、全国で順次、進められています。たとえば、名古屋市の名二環(名古屋第二環状自動車道)に並行する国道302号の猪高台交差点では、コンパクト化により赤信号で交差点へ進入するクルマの台数が約45%、左折時の速度が約18%、それぞれ低減したというデータもあります。
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