目上の人に「お疲れさまです」って言っていいの…? 意外と知らない「ご苦労さまです」との使い分けの“正解”
- オトナンサー |

相手に対するねぎらいの気持ちを伝える言葉として、一般的に用いられる「お疲れさまです」と「ご苦労さまです」。ビジネスシーンでも定番のあいさつとして、日常的に使っている会社員も多いと思います。それゆえに何気なく使いがちなフレーズではありますが、あなたはこの両者の違いを正しく知っていますか? ネット上では「目上の人に『お疲れさまです』って言っていいのか迷う」といった声も聞かれます。特に、この春から新社会人となった人の中には、「上司に『お疲れさまです』って言っていいの…?」と迷っている人もいるかもしれません。
そこで、マナーの観点における「お疲れさまです」と「ご苦労さまです」の違いについて、ヒロコマナーグループ代表で、収益アップに貢献する企業の人財育成マナーコンサルティングをはじめ、皇室のマナー解説やNHK大河ドラマ「龍馬伝」、NHKドラマ「岸辺露伴は動かない 富豪村」、同シリーズ最新作「密漁海岸」のマナー指導などでも活躍するマナーコンサルタント・西出ひろ子さんに教えていただきました。
「どちらを使用しても間違いではない」が…
Q.そもそも、「お疲れさまです」と「ご苦労さまです」という2つの言葉はどう違うのですか。
西出さん「『お疲れさま』も『ご苦労さま』も、相手の苦労をねぎらう意で用いる言葉といわれています。それぞれの言葉の使用する場面と、誰が誰に対してかけた苦労かの違いを考えてみましょう。
『お疲れさま』は、例えば、同じ場所で一緒に仕事をした人同士が、互いにねぎらいの声をかけ合う場面で使用されます。そこに上司が一緒にいることもあるでしょう。
一方、『ご苦労さま』は基本的に、自分側に対して何かをしてくれたときに使用します。例えば、自社に配達をしてくださった方へのねぎらいの気持ちを込めて『ご苦労さまです』と言います。また、上司が部下に依頼した仕事を部下が行ってくれたとき、上司の立場から見ると、部下は自分が依頼したことに対して仕事をしてくれたことになるため、『ご苦労さまです』と言います。この考え方は、文化庁・文化審議会答申『敬語の指針』にも記されています」
Q.ビジネスマナーの観点からみて、目上の人には「お疲れさまです」と「ご苦労さまです」はどちらを使用するのが正しいのでしょうか。
西出さん「まず、言葉としては『どちらを使用しても間違いではない』と、言葉・言語の専門家の方々のご意見があります。私も同感です。
その上でビジネスマナーの観点から見た場合、結論は、目上の人に対しては『ご苦労さまです』は使用しない方がよいといえます。理由は先述の通り、『ご苦労さま』は自分側に対して何かをしてもらったときに使用する言葉だからです。一般的には、上司が部下に指示や依頼をすることが多いため、それをしてもらった上司が部下に対して『ご苦労さまです』と伝えます。そこで『ご苦労さまです』は『目上から目下へ使う言葉』だと言われており、先述の「敬語の指針」にも同様の記載があるのです。
一方で、部下が上司にお願いをして、上司に何かをしてもらうこともあるでしょう。その場合は『“ご苦労さまです”と言ってもよいのでは』と理論上はなりますが、上司に何かしていただいたときには、ねぎらいではなく『ありがとうございます』と感謝・御礼の言葉を使用する方がよいでしょう。
次に『お疲れさまです』は、目上の人に使用してもよいといえます。この場合は、同じ場所、同じ会社で仕事をしていることに対するねぎらいの意の言葉となります。先述の通り、上司と一緒に仕事をすることもありますね。その場合などは『お疲れさまです』と言って問題はないでしょう。
しかしながら、目上の方に『お疲れさまです』を言うのは失礼にあたるのではないか…と思う方のお気持ちも理解できます。相手への敬意の気持ちを大切になさっていらっしゃるお方だと拝察いたします。気になる場合は、『お疲れさまでございます』と、『です』を『ございます』にすることで、敬意が深まります」
Q.「お疲れさまです」と「ご苦労さまです」を使い分ける際のポイントは。
西出さん「『お疲れさまです』と『ご苦労さまです』は、共にねぎらいの気持ちを表現する言葉ですが、比較すると『お疲れさまです』は、相手や、互いに行ったことに対する“気持ち”の部分に対する感謝を表現する言葉と感じます。一方、『ご苦労さまです』は、相手が行ってくれたこと“自体”に対する感謝を伝える言葉と考えます。伝える対象を考えて使い分けることが大切です。
目上の人に『お疲れさまです』を伝えることに違和感のある人は、例えば、新人が上司に対して一日の仕事の終わりに『お疲れさまでした』という代わりに、『本日もご指導ありがとうございました。お先に失礼します』と言うなど、言葉の言い換えで対応すると悩まずに済むかもしれません。
いずれも、相手に対するねぎらいや感謝の気持ちを、あなたの言葉と、表情や態度で伝えることで気持ちは伝わります。互いに相手への感謝の気持ちを忘れずに、誤解を生まない言葉で良好な関係を構築していかれますよう、願っております」
オトナンサー編集部
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