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「日本最北の乗換駅」の駅弁 超薄味に隠された“意図”って? 食べてみたら「薄味の異常な支配力…」思わず混乱のバランスとは

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薄い!→「あえてです」

 オホーツク観光の陸の玄関口で、「日本最北の乗換駅」とも呼ばれているのがJR網走駅です。ここで長年名物として親しまれている駅弁が、モリヤ商店が提供する「かにめし」です。ラーメンにジンギスカン、焼肉に揚げ物と、とにかく美味しいものだらけの北海道ですが、やはり海鮮は外せません。というわけで、今回実際に食べてみたところ、筆者のライフワークのなかでは珍しい食事体験をすることができました。

Large figure1 gallery5JR網走駅(グルメ満二郎撮影)

 モリヤ商店の「かにめし」の価格は1300円で、創業当時からほぼ変わらぬスタイルを守り続けている看板駅弁です。公式サイトによると、何度も試作を重ねた末にたどり着いた味とのことで、炊き込みご飯の上には、地元の醤油蔵から仕入れた醤油を使って味付けした網走産のカニのほぐし身が、これでもかというほど敷き詰められています。「地元の人々も買いに来るイチオシ弁当」と紹介されているのも納得の構成です。

 まずはご飯とカニのほぐし身を一緒に口に運びます。第一印象は、正直に言うと「かなりさっぱりした味だな」というものでした。駅弁には薄味のものも少なくありませんが、この「かにめし」はそのなかでもトップクラスに優しい味付けです。

 ところが、カニのほぐし身だけをつまんで食べてみると、その印象がガラリと変わります。噛めば噛むほど、カニの旨味と自然な甘みがじわじわと広がってくるのです。なるほど、これはあえて味付けを抑え、カニ本来の風味を前面に押し出すための設計なのだと理解しました。実際、公式ページでも「カニ本来の味と風味を最大限にいかせる薄味に仕上げている」と説明されています。

「かにめし」は、ほぐし身の量もかなり気前よく入っています。普段であれば、おかずを食べてからご飯をかき込むのが筆者の基本動作ですが、この駅弁に限っては順番を逆にした方がしっくりきます。ほぐし身を先に食べ、その余韻を残したままご飯を頬張ると、驚くほどバランスがいいです。さらに、しいたけの甘露煮や昆布の佃煮、お漬物といった脇役たちが、ほどよい“濃い味”として全体を引き締めてくれます。

 モリヤ商店の「かにめし」は、食べ手にある程度の味覚の繊細さと、食べ方のコツを要求してくる駅弁ではありますが、そこを乗り越えると、カニの旨味を真正面から受け止められる一品です。普段はハイカロリーで濃い味の食事ばかりを求めがちな筆者ですが、たまにはこうして目をつぶり、じっくり味わう時間も悪くないと感じました。とはいえ、この後にラーメンを食べに行ったことは、言うまでもありません。

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