原子力空母で水泳大会!? ストレス発散に効果てきめん「軍艦ピクニック」 それ全て税金で揃えたのかよ!
- 乗りものニュース |

アメリカ海軍の艦船は、任務で母港を出発すると数か月、長い場合は1年以上も帰還せずに航海を続けます。そのため、乗員のストレス発散を目的に、定期的に洋上イベントが催されるのだとか。なかには驚愕のものもあるようです。
“鋼鉄の浜辺でピクニック”ってどういうこと?
世界中の海を活動範囲とするアメリカ海軍の艦船は、ひとたび任務で母港を出発すると数か月、長い場合は1年以上も帰還せずに航海を続けます。補給のために時々寄港することはありますが、ほとんどの期間、乗組員は艦内で生活し、仕事をする「職住一致」の環境です。
スイムコールを楽しむ潜水艦「オリンピア」の乗組員(画像:アメリカ海軍)。
外部と行き来ができない航海中の艦船は、国際宇宙ステーションや南極の観測基地などと同じく、一種の「閉鎖環境」といえます。24時間体制の任務ということもあってストレスも溜まりやすく、精神衛生を考えると良いとはいえません。
そこでアメリカ海軍では、祝日などに乗組員が楽しめるレクリエーションの機会を設け、気分転換を図っています。代表的なものが「スチールビーチ・ピクニック」と呼ばれるイベントです。
これは甲板を鋼鉄の浜辺(ビーチ)に見立て、「そこでピクニックをしよう!」というもの。この時ばかりは食事も食堂ではなく、甲板にピクニックテーブルと椅子を持ち出し、BBQをして楽しみます。なお、この時のために、艦内にはBBQグリルをはじめ、パラソルなどピクニック用品が常備されているとか。
屋外で食事をするだけではありません。ゲームや各種スポーツといったレクリエーションのプログラムも複数用意されており、乗組員は思い思いにエンジョイしています。これまた、なぜか艦内にはバスケットゴールや、船によっては本格的なロデオマシーンまで搭載されています。これらの品々、予算で購入している場合は、どのような名目で申請しているのか非常に気になります。
普段交流がない他部署の人間と知り合うチャンス!
ほかにも、打ちっぱなしのためにゴルフクラブや、釣り道具などを個人的に持ち込んでいる乗組員もいます。これらレクリエーションでは、普段仕事で顔を合わすことがない別のセクションの乗組員と交流する良い機会になるため、息が詰まりがちになる人間関係の面でもプラスに働くようです。
空母「ジョージ・ワシントン」でのスチールビーチ・ピクニック(画像:アメリカ海軍)。
気分転換を図るイベントは、スチールビーチ・ピクニックだけではありません。航海中に船を止め、甲板から海に飛び込んで海水浴を楽しむ「スイムコール」というものも、メジャーなものとして知られています。
空母や強襲揚陸艦の場合、航空機運搬用のエレベータを途中まで下ろし、そこから高飛び込みすることも。水深が数百m以上もある洋上ですが、さすがは海軍の軍人。楽しそうに泳ぐ姿が広報写真などで公開されています。もちろん、不測の事態に備えて短艇を出し、フォローすることも忘れてはいません。
仕事も余暇も全力で、というのはアメリカ人の気質を象徴しているように思われますが、適宜ストレス解消を図るというのはメンタルヘルス面でも重要だといえるでしょう。
このようにメリハリをつけた生活が、ハードな任務への集中をもたらしているのかもしれません。
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