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「バイクにスマホをつけると壊れる説」は本当か 実際何がどう“壊れる”の? 修理のプロに聞いた

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バイクのプロも「やめといたほうがいい」と断言

 バイクのナビとして重宝されているのがスマートフォンです。フードデリバリー、バイク便といった職業ライダーはもちろん、一般ライダーにとっても必須アイテムになっていることでしょう。

Large figure1 gallery5スマートフォンを取り付けたバイクのイメージ(画像:写真AC)

 その一方、「バイクにスマートフォンをつけると、スマートフォンが壊れやすくなる」という説があり、これを嫌がり「絶対につけない」という人も一定数います。実際のところ「バイクにスマホ」は壊れやすくなるものなのでしょうか。

 実は筆者も、バイクにスマートフォンをつけナビとして使いながら運転する便利さにハマっていました。

 そんなことから、今年購入した旧式のベスパのハンドルにも、スマートフォンをつけられないかと考えていたのですが、その話をベスパ専門店のスタッフに話すと「やめたほうがいいよ」とピシャリ。

 旧式のベスパは、現代のバイクよりも振動が強く、そしてギアを左手でチェンジすることもあり、とにかくハンドル周りを動かす機会が多いです。そんな旧式のベスパにスマートフォンはもってのほか、とのこと。

 落下や雨などによる水没などのリスクはもちろんですが、「バイクの振動で、スマートフォン内部の精密部品が破損し、特にカメラがダメになることが多いらしい」とも聞きました。

 信頼するベスパ専門店のスタッフの話でしたが、より詳しく知りたくなり、今度は「スマホ修理のプロ」に詳しく話を聞いてみることにしました。

特に多い故障はたいてい…

 答えてくれたのは、年間5万件以上のスマホ、タブレットなどの修理サービスを行う「スマホ修理王」の藤山敏彦さんです。

「バイクに関連するスマートフォン修理の中で、特に多くて特徴的なものは『走行中の振動によるカメラまわりの不具合』です。近年、バイクのハンドル部分にスマートフォンを固定しナビ代わりに使用される方が増えましたが、同時にカメラのピント不良や映像のブレなどについてご相談いただく機会も随分と増えました」(藤山さん)

 具体的には、カメラを起動すると「映像が小刻みに震える」「ピントが合わない」「ジジジというような異音がする」「撮影画面が波打つ」「写真や動画がブレる」「ズーム時に違和感がある」といった症状を挙げます。

 こうした症状が出ている場合、カメラユニット自体に不具合が発生している可能性があり、「店頭でも『振動による影響を疑う』代表的な症状として確認しています」と藤山さんは話します。

だからカメラに悪影響…「そうも言ってられない」人は?

 なるほど。やはりバイクの振動でスマートフォンが壊れることはあり、特にカメラ機能に不具合を及ぼすことが多い、というのは本当のようでした。

Large figure2 gallery6スマートフォンの不具合を感じたら、放置せずできるだけ早めに修理業者で診てもらうのが賢明(画像:写真AC)

 でも、なぜ「カメラ」に影響が出やすいのでしょうか。

「スマートフォンのカメラには、撮影時のブレを抑えたりピントを合わせたりするために、非常に小さく精密な駆動部品が組み込まれています。iPhoneでいえば、光学式手ぶれ補正(OIS)やクローズドループAFといった機構が代表的です。これらはレンズやセンサーの位置を細かく制御することで、手ぶれやピントずれを補正しています」(藤山さん)

 これらは、通常の手持ち撮影で発生する程度の揺れであれば、問題が起きにくいよう設計されているとのこと。しかし、バイクのハンドルに固定した状態では、エンジンや路面からの振動が継続的に端末へ伝わり、カメラユニット内部の補正機構(駆動部やサスペンション)に負荷がかかり破損につながるリスクが高まるといいます。

 結果的に、カメラの補正機構が正常に動作しなくなり、撮影時のブレやピント不良、異音などにつながることがあるということです。

「これはソフトウェアの不具合ではなく、カメラユニット自体の物理的な故障であることが多く、改善にはユニットの部品交換が必要となるケースが多いです」(藤山さん)

 藤山さんが勤める「スマホ修理王」でももちろん修理の対応を受け付けているそうですが、その費用は症状、機種などによってまちまちだそう。

 例としては、iPhoneの背面カメラ修理は部品代・作業費・消費税込みで7800円から。そして、修理時間は最短で30分から(2026年9月時点)。

 これだけを聞くと、「意外と安くて素早く直せるんだな」と思いますが、できればやはり修理には出したくないもの。普段使いよりもバイクにスマートフォンをつけることで壊れるリスクが格段に高まるのであれば、筆者は「付けない」を選択します。

 ただし、冒頭で触れた職業ライダーは業務上、そうも言っていられないのもわかります。「バイクにスマートフォンをつけなければ仕事にならないのだ」といった場合、どうしたら良いのでしょうか。

「一番の理想は、スマートフォンをバイクのハンドルに長時間固定し続けないこと。ナビ用途であっても『ポケットやバッグに入れて音声案内のみを使う』または『必要なときだけ停車して確認する』など、端末へ直接振動が伝わる時間を減らすことが重要です。どうしてもバイクのハンドル周りにマウントして使用しなければならない場合は、防振機構のあるスマホホルダーや、衝撃を吸収しやすいケースを使用することをオススメします」(藤山さん)

 また、雨天時は防水ケースを使っていても過信せず、端末の発熱や結露、ケーブル接続部からの浸水にも注意が必要だと藤山さんは指摘しました。

どうしても「バイクにスマホ」をつけるなら…!

 また、こういったリスクを踏まえ「いっそ古いスマートフォンをバイクのナビ用にサブ端末化するのも良い」とも助言をくれました。

「バイクにスマートフォンを装着して使う場合、振動によって起こるスマートフォン内部の不具合だけでなく振動・落下・雨・熱など、通常使用よりも端末に負担がかかりやすい環境にあります。そこで古いスマートフォンをバイクのナビ専用に使う場合でも、もちろん前述のような故障や不具合は起きる可能性が高いですが、必要に応じてバッテリー交換や修理を行いながら使い続けることができるかと思います。故障や不具合が起きても、メイン端末ではないですから」(藤山さん)

少しでも不具合を感じたら放置しないで

 最後に藤山さんは「不具合を少しでも感じたら、できるだけ迅速に修理業者に見てもらうべき」とも助言をくれました。

「たとえば、『スマートフォンのカメラが少し震えるだけ』『たまにピントが合わないだけ』といった軽微な不具合に感じるものでも、放っておくと症状が進行したり、ほかの故障を誘発したりすることもあります。ですので、お使いのスマートフォンに少しでも違和感や不調を感じたら、できるだけ早急に専門の修理業者などに見てもらうほうが良いです」(藤山さん)

 藤山さんの「スマホ修理王」では、「データを消したくない」「本体交換などではなく、最小限の修理に収めたい」といった要望にもできる限り対応した修理方法を案内しているといいます。「バイクでのスマートフォン利用はもちろん、通常使用でのトラブルにも全般的に対応していますので、お困りの際はぜひお問い合わせいただければ幸いです」(藤山さん)

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