上田-長野の“高スペック新国道”どうなったのか? 千曲川の対岸に約30km! トンネル貫通から6年経ったが
- 乗りものニュース |
国土交通省関東地方整備局は2024年12月、第4回目となる事業評価監視委員会を開催。長野県で事業中の国道18号「坂城更埴バイパス」について再評価が行われました。
延伸まであとちょっと!? 「千曲川の向こうの新国道」
国土交通省関東地方整備局は2024年12月、第4回目となる事業評価監視委員会を開催。長野県で事業中の国道18号「坂城更埴バイパス」について再評価が行われました。
坂城更埴バイパス、千曲市内の延伸部。2023年(画像:長野国道事務所)。
坂城更埴バイパスは、長野県東信地域の坂城町から千曲市を結ぶ計画延長19.2kmのバイパスです。この地域では千曲川の北側に上信越道、北陸新幹線、しなの鉄道、そして国道18号現道が並行していますが、バイパスは千曲川の南側を通ります。
東側ですでに開通している上田坂城バイパス(4.9km)などとともに、約27.5kmの「上田篠ノ井バイパス」とも総称され、地元では「新国道」とも呼ばれています。長野市へ通じる篠ノ井バイパスとつながり、上田-長野間がまるごとバイパス化されます。
といっても、坂城更埴バイパスで開通しているのは千曲市内の3.0kmのみ(暫定2車線)。そして事業化されているのは「坂城町区間」3.8kmと、千曲市内の「延伸部」2.6kmに留まります。
両区間は2021年度にも再評価が行われ、「坂城町区間」は事業期間が2025年度から2027年度に、千曲市内の「延伸部」は2021年度から2025年度に、それぞれ延長されています。
今回、事業期間の延長は明言されなかったものの、2021年度再評価からの用地取得率の進捗としては、「坂城町区間」は81%から87%の進捗に留まりました。千曲市内の「延伸部」は99%で変化なしですが、ほぼ全区間で工事中となっています。
前者の区間では「大型物件の移転先の確保に時間を要している」、後者の区間では「埋蔵文化財調査において多くの遺構・遺物が出土し調査に時間を要している」とのこと。
後者では2018年に「稲荷山トンネル」が貫通し、2024年度には内部の舗装も完成しましたが、開通時期について発表はありませんでした。
両区間とも、国道18号の渋滞を緩和し、交通事故の減少などが期待されています。しかしながら、坂城町-千曲市間の大部分(約9km)など事業化されていない区間も多く、“川の向こうの新国道”が一つにつながるのは、まだまだ先になりそうです。
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