顔出しの動画配信で同級生の親からクレーム「同じクラスにしないで」。苦難をを乗り越え、一児の母となった佐藤そるとさんが思うこと

SNSクリエイターとして活躍する佐藤そるとさん。SNSでの発信を先取りして紆余曲折あった彼女が、批判を浴びながらも自己肯定感が高まった理由と娘・こぶしちゃんへの思いを綴っています。

＼YouTube、Instagram、Xなどで発信するクリエイターのママとしての日常／

15歳から動画を撮影して投稿を始め、 SNSクリエイターとして活動してきた佐藤そるとさんの子育てエッセイ。 自身を気まぐれに生きてきた「社会不適合者出身」という彼女が「見た目よりずっと真面目で普通に子育てをする」日常を綴りました。

子育てに奮闘するママにも、ママになることに不安がある人にもおすすめの、読めば心が軽くなる等身大のエッセイです。

今回は「「きまぐれで生まれた」って思える人生は幸せ」を書籍『社会不適合者だった私がママになった話』（KADOKAWA）から抜粋してお届けします。

「きまぐれで生まれた」って思える人生は幸せ

『生まれたことすら、自分のきまぐれ』って本を出したこともある私だけど、こぶしちゃんを産んだのは、きまぐれなんかじゃない。

私は子どもを授かりにくい体だったから、なおさらそう感じるのかもしれないけれど、子どもっていうのは奇跡の結果として生まれるものなんだなって思うんです。

だけど今になって考えるのは、「自分のきまぐれで生まれた」「生まれたかったから生まれた」って感じられるほど、自分の人生を自分の意思で生きてきた私は幸せだなっていうこと。

だって、人生のはじまりは、どう考えたって受け身でしかないわけですよ。

それさえも自分で決めたことのように捉えられるっていうのは、自分の人生に対する肯定感なしにはできないことですよね。

思い返せば私は、SNSで動画投稿をはじめた学生の頃から自分の行動を否定されることが多かったんです。

当時は今よりもずっと動画を投稿する学生が少なくて、その中でも私のように、顔を出して発信している人はわずかしかいなくて。

その頃から私は、人に迷惑をかけないように十分に配慮をしていたつもりです。

でも、それにもかかわらず迷惑行為のように捉えられて、「あいつはヤバい」って決めつけられることが多かったんですよね。

私の活動をよく思わない保護者から学校にクレームが入って、ママが呼び出されることもたびたびありました。保護者の中には、私を警戒して「娘と同じクラスにしないでください」って学校に申し入れる人もいたほどです。

学校の中には私に寄り添ってくれる先生も、応援してくれる先生もいました。それに何より、どんなときもママが私を肯定し続けてくれました。

（佐藤そるとさんInstagramより）

それでもやっぱり、たくさんの人たちから否定され続けるのはつらかった。

だからこそ「自分で自分を肯定しよう」って気持ちが強くなったのかもしれない。

自分で選んで進んできた道だから、まずは自分が自分を肯定しよう。

そんな気持ちの積み重ねが、「生まれたことすら、自分のきまぐれ」と思うほどの自己肯定感につながっているのかもしれません。

ちなみに、もしもこぶしちゃんが将来「生まれたことすら、自分のきまぐれ」って言い出したとしたら。私はきっと大喜びすると思います。

彼女が今後、自分の生き方を否定されるような出来事に遭遇したとしても、かつての私がそうであったように自分を強く肯定し続けてほしい。だから私は、少しでもその後押しができるように、いつまでもこぶしちゃんを肯定し続けていきたいですね。

こぶしちゃんの人生は、こぶしちゃんのもの。

私は、私の強い願いによってこぶしちゃんを産んだわけですが、そんなのはこぶしちゃんの人生にとってはどうでもいいことかもしれません。

もしも彼女が、この世に生まれたことを「自分のきまぐれ」って感じるくらいに人生を楽しめるようになったら、それはもう最高に愛おしいことだと思っています。

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この続きは、ぜひ書籍でご覧ください。

※本記事は、『社会不適合者だった私がママになった話』著：佐藤 そると／KADOKAWA　より抜粋・再編集して作成しました。

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