正月太りの元凶!? 「餅の食べ過ぎで太る」は本当? 管理栄養士が教える“上手な食べ方”
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1月は、「餅」を食べる機会が多くなる時期です。餅が好きな人は多いと思いますが、「餅は太りやすい」というイメージを持つ人は少なくないようです。SNS上では「餅は太る」「餅のカロリーは?」「つい餅を食べ過ぎてしまう」などの声が上がっています。
「餅を食べ過ぎると太る」のは本当なのでしょうか。餅の主な栄養素のほか、餅を食べるときの注意点について、管理栄養士の岸百合恵さんが解説します。
カロリーオーバーになりやすい食べ物
餅の主な栄養素は炭水化物です。多量ではないですが、カリウムや亜鉛、ビタミンB1、ビタミンB6なども含まれています。
また、餅のカロリーは100グラム(角餅約2個)当たり234キロカロリーです。同量の白米は168キロカロリー(白米1膳150グラムとすると252キロカロリー)、ゆでうどんは105キロカロリー(1玉240グラムでは252キロカロリー)です。同じ量で比較すると、餅はカロリーが高いですが、1食分と考えると、角餅は2個程度で適量といえそうです。
「餅を食べると太る」といわれることがありますが、確かにカロリーオーバーになってしまいやすい食べ物ということはいえると思います。なぜなら、同量の白米よりもカロリーが高いということ、やわらかくて食べやすい餅は、一度に食べる量が1個や2個だけではなく、3個、4個とすぐに何個も食べられてしまうためです。
お汁粉やきなこ餅のように甘いものと組み合わせたり、お雑煮やうどんに入れておかずにしたりするなど、味付けによって、おやつにも食事にもできるため、飽きずに食べられることや、トッピングによるカロリーも加算されること、また、調理法によっては食事全体の栄養バランスが崩れてしまいやすい点も、餅が太りやすい原因として挙げられます。
さらに、餅だけを食べてしまうと、血糖値が急激に上がりやすく、余った糖質は脂肪として蓄えられやすくなります。加えて、お正月の時期は体をあまり動かさないことも多く、太りやすさに拍車をかけてしまうことで、「餅は太る」というイメージにつながっているのかもしれません。
栄養素的な観点で餅と組み合わせた方がよい食材について、紹介します。まずお勧めなのは「のり」で、シンプルに焼いた餅にのりを巻いて食べるのがよいです。のりは食物繊維やマグネシウムなどのミネラルを含むため、血糖値の上昇を緩やかにし、糖の燃焼を高めてくれます。
また、「大根おろし餅」は、ダイコンの辛み成分が消化酵素の働きをサポートし、新陳代謝を促す効果や、食物繊維により血糖上昇を抑制し、腸内環境を改善する効果が期待できます。
お正月の定番である雑煮も、野菜やキノコを入れて具だくさんにすると、1品でビタミンやミネラルなどのバランスが取りやすくなります。野菜やキノコの食物繊維の効果で、大根おろしやのりと同様に血糖値の上昇を抑えることもできます。鶏肉などを入れれば、タンパク質も一緒に摂取できます。
餅を食べる際の注意点ですが、餅をメインとして食べてしまうと、カロリーや糖質をどうしても取り過ぎてしまいがちです。白米や麺類など、他の主食のカロリーを大まかにでも把握、比較して、食べ過ぎないようにしましょう。食べる個数は1食につき角餅なら2個程度、丸餅なら3個程度を目安にしてください。
そして、餅単品ではなく、野菜を多めに取りつつ、肉や魚も一緒に摂取できる献立がよいと思います。全体のバランスを取ることを意識しながら、季節の行事やお料理を楽しみましょう。
オトナンサー編集部
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