ホウレンソウの“あく抜き” なぜ必要? サボると体に悪影響? 管理栄養士に聞いて分かった“納得の理由”
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ホウレンソウの調理手順として、必ず出てくるのが「あく抜き」です。なぜこのあく抜きが必要なのかご存じでしょうか。もしあく抜きをせずにホウレンソウを調理した場合、どのようなデメリットがあるのでしょうか。管理栄養士の桜井このさんに教えていただきました。
ホウレンソウに含まれる「シュウ酸」がえぐみの原因に
Q.ホウレンソウを調理するときは、必ずあく抜きをしないといけないのでしょうか。
桜井さん「ホウレンソウには『シュウ酸』という成分が含まれていて、これがえぐみにつながってしまったり、取り過ぎることで結石になりやすくなったりというデメリットがあります。そのため、あく抜きという形で下ごしらえをして、水に溶けやすい性質であるシュウ酸を排出することが重要になるんです」
Q.もしあく抜きを忘れてしまった場合、どんなリスクが考えられるでしょうか。
桜井さん「シュウ酸は良くないものというイメージがある人は多いかもしれませんが、あく抜きをしなかったら食べられないわけではないんです。1回分の調理程度では問題がないことがほとんどで、毎日大量に摂取するような場合に問題が出る可能性があるという感覚です。
ちなみに、シュウ酸の排出を助けてくれる栄養素として、カルシウムが挙げられます。あく抜きを忘れてしまったという場合は、乳製品や小魚などと一緒に取っていただくと、健康へのリスクが軽減できるかなと思います」
Q.ホウレンソウのあく抜きを上手に行う方法はありますか。
桜井さん「先述のようにシュウ酸は水に溶ける性質があるため、ゆでてあく抜きをするのが一般的ですが、実は水につけておくだけでも効果があります。土やほこりなどが表面に付いているので、つける前にはよく洗っておくと良いですね。
また、シュウ酸は根元の部分に多く含まれているため、ゆでる場合はまず根元からゆでて、少し時間を置いて葉の部分を沈めましょう。3分ほど火を通したら十分にあく抜きができますよ」
* * *
あく抜きを行わずにホウレンソウを調理すると、独特のえぐみが出て食べづらくなってしまったり、結石を引き起こしたりするリスクがあることが分かりました。少し面倒ですが、あく抜きを行うことでホウレンソウの味わいが格段に良くなり、健康リスクも抑えられるということなので、事前にしっかりと下ごしらえをしておきたいですね。
オトナンサー編集部
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