トランプ政権 米空軍の「空飛ぶ司令塔」更新プロジェクトに大ナタ! 新型機の提案で迷走の模様
- 乗りものニュース |

アメリカ空軍は2025年現在、老朽化したE-3早期警戒管制機の後継としてE-7の導入を計画しています。しかし、トランプ政権はE-7ではなく米海軍がすでに運用しているE-2Dを提案する模様とか。ただ、実は大きな問題をはらんでいるようです。
「現代戦に必須の機体」を巡りアメリカ空軍に激震
トランプ政権による新年度の防衛計画において、アメリカ空軍の空中早期警戒管制機(AWACS)について、大きな方針転換が起こるかもしれません。
E-7早期警戒管制機。E-3AWACSの後継機としてアメリカ空軍に配備される予定であった。写真の機はオーストラリア空軍のもの(画像:アメリカ空軍)。
アメリカ空軍は、長らくE-3「セントリー」をAWACSの主力として運用してきましたが、老朽化が進んだため、その後継としてE-7「ウェッジテイル」の調達を計画中です。しかし、トランプ政権は同機の導入を断念する方向で検討に入ったと見られています。
この方針は、航空機の調達計画の変更にとどまらないと考えられます。なぜならAWACSとは、現代の航空戦における「戦場の全体像を統括し、味方に勝機をもたらす」高度なネットワークシステムの中核であり、その不在は単に早期管制システムに穴が開くということ以上の空白を意味します。
今、アメリカ空軍は早期警戒・空中指揮管制機という極めて戦略的な機能において、かつてない切迫した状況に直面しているようです。
そもそも、E-3「セントリー」は1970年代に開発されたボーイング707を母体とする空中早期警戒機であり、ドーム状の回転式レーダーを背負ったその姿は、まさに「空の眼」の象徴といえるものでした。
長年にわたりアメリカ空軍とNATO(北大西洋条約機構)の航空戦力を支えた存在であり、湾岸戦争やイラク戦争に限らず、近年のウクライナ情勢におけるNATO東方展開においても、その存在は空中監視の中枢として機能しています。
しかし、初飛行から約50年近く経過し、さすがに老朽化が進行。電子機器の更新を重ねたブロック40/45仕様でも、母体となる機体そのものは半世紀前のものですから、エンジンや機体構造の疲労、さらには補修部品の調達難により、整備稼働率は年々低下しているとされます。かつて、アメリカ空軍はE-3を30機以上保有していましたが、2025年現在、稼働機は16機ほどにまで減少しており、演習や実任務への派遣に調整が必要な状況となっています。
この状況に対し、アメリカ空軍が次期AWACSとして白羽の矢を立てたのがE-7「ウェッジテイル」でした。
「E-2DじゃE-3の後継にならない!」そのワケ
E-7は、ボーイング737を母体とする比較的新型の空中早期警戒機で、既にオーストラリア、韓国、イギリスで採用されています。胴体上部に固定式フェイズドアレイレーダー「MESA」を搭載し、機体内部に10名のオペレーターステーションを抱えるこの機体は、まさに「ポストE-3」として期待されていましたが、このたびE-7導入の全面見直しに踏み切ることとなりました。
E-2D「ホークアイ」早期警戒管制機。アメリカ空軍への導入が見込まれるが能力的にはE-7やE-3といった大型機には管制能力において遠く及ばないと考えられる(画像:アメリカ海軍)。
代替案として浮上しているのが、アメリカ海軍などが運用する艦載用の早期警戒機E-2D「ホークアイ」を空軍仕様にするプランです。ただ、E-2Dは本来、空母から発艦する前提で設計された機体のため、行動半径や滞空時間などの性能はE-3やE-7には到底及びません。またプロペラ機のため速度も遅く、そして何より問題なのが、空母搭載用として機体をコンパクトにした結果、機内にオペレーターが3名しか収容できないという点です。
これを「E-3の後継」とみなすのは、さすがに無理があるでしょう。E-2Dは一部任務を代替できるに過ぎず、特に広域における航空管制機能、すなわち複数の戦闘機部隊の同時指揮や戦域全体の航空状況の把握においては能力的に大きな制約があるのは間違いありません。E-2Dの管制能力は、単純に考えてもE-7の3分の1以下であるため、そのまま制御できる戦闘機の数にも限界があるでしょう。
AWACSを空中のレーダーステーションとして、それに専任させ、指揮管制は地上で行ったり、もしくは「スターリンク」のような全地球を覆う低軌道コンステレーションを活用した宇宙配備型早期警戒システムをはじめとした新たなシステムを組んだりするのであれば、E-2Dでもよいかもしれません
しかし、E-3やE-7と同じ運用法をE-2Dで行おうとするのは物理的に無理です。逆に言うと、E-2Dに頼らざるを得ないというのは、アメリカ空軍が「情報優位の空戦」から後退する兆しなのか。それとも、従来の固定観念から脱却し、より柔軟で革新的な戦域管理の構想へと移行するための苦渋の一手なのか、いずれにしても続報に注目するしかないでしょう。
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