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これがホントに引退した車両!? 「短命の名車」が廃車前に美しい姿を披露 “粋なイベント”で最後の花道飾る

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廃車前に美しく保たれた車内も公開

 小田急電鉄は2025年12月6日(土)と7日(日)の2日間、神奈川県相模原市の大野総合車両所で、白いロマンスカーとして親しまれた50000形「VSE」50001編成のお別れ見学会を開催しました。

Large figure1 gallery13喜多見検車区から大野総合車両所に回送されてきた50000形「VSE」50001編成(乗りものニュース編集部撮影)

「VSE」は建築家の岡部憲明氏がデザインを手がけ、2005年に就役。ロマンスカー伝統の前面展望や連接車構造を引継ぎ、連接車としては世界で初めて高位置空気ばねによる車体傾斜制御を実現させました。

 ただ、車両の経年劣化や連接台車を採用したことで主要機器の更新が困難となり、2023年12月の最終運行をもって引退しています。その後は全2編成(50001編成、50002編成)が東京都世田谷区の喜多見検車区に長らく留置されていました。

 50001編成に関しては、ロマンスカーミュージアムに展示する先頭の展望車(50001号車)を残して解体されることが決まり、廃車のため2025年12月6日未明に喜多見検車区から大野総合車両所に回送され、約2年ぶりに本線を走行しました。

 50001編成のお別れ見学会は、小田急トラベルのツアーとして土日に午前と午後の部が各2回開催。抽選で選ばれた参加者がフル編成(10両)では最後となる姿を目に焼き付けていました。

 当日は外観と側面の撮影が可能だったほか、車内も公開されました。車内は座席のヘッドカバーがなく、トイレとカフェカウンターが閉鎖されていたものの、ほとんど現役時代と変わらない美しい状態が維持され、廃車を控えた車両とは思えないほどでした。

 参加者は久々に、木材を使用した温かみのある内装やドーム型の天井、窓に向けて少しだけ角度がつけられた座席など、VSEならではの車内を体感することができました。

 参加者の中には、花束や小田急の子育て応援マスコット「もころん」のぬいぐるみ、乗車券類などを持ち込み、名車との別れを惜しんでいた人も。50001編成は特別なイベントで最後の花道を飾りました。

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