妻41歳、夫51歳で第一子が誕生。子育てと高齢親の介護が重なる!? ダブルケア待ったなしの不安が止まらない
- マイナビウーマン |
待望の赤ちゃんを授かった、40代と50代のご夫婦。幸せを感じる一方で、両親の介護と育児の「ダブルケア」に怯えているといいます。
「ダブルケア」待ったなし
(画像はイメージです)
今年、41歳で第1子を出産、育休中の会社員です。
夫は現在51歳で、どちらも高齢の親がいるため、ちょうど子育てにお金がかかりはじめる時期に親の介護も重なりそうです。
これまでは夫婦共働きでバリバリ稼いできましたが、子育てと介護を同時にすることとなったら今まで通り働くことは難しい可能性もありますし、ダブルでお金がかかってくるのではと不安です。
結婚と同時に新居を購入したため、現在の貯蓄額はおよそ1000万ほどで、月10万円のローンもあります。夫は定年まであと10年、私も20年ほどです。今からできることはありますか?
(Gさん/41歳)
早期の行動が鍵!今すぐできる具体的なアクション
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子育てと親の介護が重なる「ダブルケア」と呼ばれる状況は、精神的にも経済的にも大きな負担となります。
また、「お金がかかる」だけでなく「育児と介護に手がかかるぶん、仕事で稼ぎ続けることが難しくなり生活が圧迫される」ことも認識しておかなくてはなりません。
しかし、相談者様のように早めに問題提起し、準備と適切な計画をしていただければこの難しい局面を乗り越えることは可能です。
教育・介護・老後にいくらかかるか洗い出す!
まずはじめに取り組むべきは、家計の収支を徹底的に見直すことです。収入と支出を細かく分析し、無駄な出費がないか確認をします。固定費の見直しや、変動費の削減など、できるところから始めましょう。
また、将来の支出予測も重要です。子どもの成長に伴う教育費の増加、物価・教育費の上昇率、親の介護に必要となる費用など、今後増えていく可能性のある支出を洗い出し、おおよその金額を試算します。この作業により、将来必要となる資金の全体像が見えてきます。
教育費
教育費についての考え方は、家庭の教育方針に大きく影響されます。特に、私立の小中学校に進学するかどうかで費用が異なるため、家庭での入念な話し合いが必要です。0歳から2歳までの保育料は無償ではなく、世帯所得に応じて負担が求められ、妻の給与が保育料に消えることもあります。
一方で保育料が無償となる>2歳から5歳の期間は「貯め時」とされ、この期間は貯蓄を優先することが重要です。
教育費において「大学進学費用」と「高校までのランニングコスト(学費・習い事)」は分けて考える必要があります。高校までの学費や習い事には、毎月最低3万円程度の支出が見込まれ、徐々に増える可能性があります。「無尽蔵に教育につぎ込めるわけではない」ということを認識し、自身の家庭のライフプランをもとに「教育費として使ってもいい毎月の上限額」を設定しておくことが大切です。
大学進学費用は私立大学理系(自宅外通学)の場合、約1000万円の支出が見込まれます。これを15年で貯めるとすると、毎月5~6万円の貯蓄を継続する必要があります。
介護費用
介護がいつから始まっていつ終わるのかということは、誰にもわかりません。そのため、、教育費のように「いくら準備すればいいか」を考えることは難しいです。参考に、公益財団法人生命保険文化センターが2021年に公表した全国実施調査によると、介護費用の総額の平均は約580万円となっています。
介護費用は大きく分けて初期費用と毎月の自己負担2つに分類されます。また、ご両親の病状や「在宅介護 or 施設介護」「(施設介護の場合)民間施設 or 公共施設」によっても自己負担額は大きく異なりますので、サービスに頼る範囲によって介護費用は大きく変動します。
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老後費用
最後に忘れてはいけないのは、ご夫婦の老後資金です。老後の貯蓄目標金額は今後見込まれる給与収入からリタイア後の公的年金の試算を行ったうえで、実際の生活費との差額を求めることで試算が可能です。
老後資金はライフプラン上もっとも遅くに発生する費用であることから、現役時代は目下の教育費等の支出を優先せざるを得ないでしょう。ただ、ケースバイケースではありますが、老後は2人世帯で約2500万円の不足分が発生するといわれています。年金だけで生活できる未来はイメージできません。
こうしたシミュレーションを踏まえ、想定できる範囲での今後の収入と支出を時系列で項目ごとに書き出してグラフ化した「ライフプラン表」を作成します。
これによって、「いつ」「何に対して」「いくら」お金が必要になるのか? が明確になるため、お金の「貯め時」「使い時」がわかりやすくなります。
貯蓄目標を定め、積立を開始
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夫婦の定年後の収入減に備えるため、NISAや個人型確定拠出年金(iDeCo)などを活用しつつ確実に貯めていくことが重要です。
投資信託に代表される運用商品には元金の変動リスクが伴います。しかし、価格変動を伴う商品に対し毎月一定金額の購入を長期間継続することにより購入単価が平準化され、継続年数が増えるごとに元金を下回る可能性が低くなります。
また、定年後も働き続けられるようなスキルアップや副業の準備も検討しましょう。たとえば、夫婦それぞれ年収100万円程度の収入を10年間得ることで額面2000万円程度の収入の増加につながります。
もちろん、夫婦の公的年金の支給額によっては稼いだ分は生活費の赤字補填となり、純粋な貯蓄額増とは言えませんが、夫婦の生涯賃金が増加したことになります。
ダブルケア時代を乗り切るその他資金対策
児童手当の活用
児童手当については「生活費と混同せずに、手を付けずに確実に貯める」ということが重要です。児童手当を全額貯蓄すれば、子ども一人当たり計234万円の貯蓄の原資となります。これは国公立の4年制大学の学費とほぼ同額です(※第一子想定 1.5万円×36ヶ月 1万円×180ヶ月)。
大学進学費用と割り切れるなら、以下のような商品の活用や、運用も視野に入れましょう。
①学資保険
メリット|「教育資金専用」として確実に貯められる
|保険料払込免除特約(契約者が死亡した場合、以降の保険料支払いが不要)
デメリット|中途解約時には元金が割れる可能性が高い
|インフレに対応できない(円貨の場合)
②投資信託
メリット|急な出費に対応可能(いつでも時価で払い戻し可能)
|リスク許容度に応じて運用資産の選択肢が多数
デメリット|元金割れリスク(解約時に利益が出ていない可能性)
③積立預金
メリット|元金保証
|流動性(いつでも引き出せる)
デメリット|金利が低い
リスクに備える保険の見直し・新規加入の検討
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生命保険や医療保険、介護保険の見直しも重要です。主な生計維持者の保障が十分か確認し、両親を被保険者とした民間の介護保険加入も検討しましょう。
保険は少ない掛け金で大きな保障を得られるため、介護費用に対する即効性のある対策となります。そのため、介護費用がかかる局面でも教育費や老後費用に集中した貯蓄計画を進められます。ただし、保険料が家計を圧迫しないよう注意し、必要な保障を見極めることが大切です。
ダブルケアへの備えはプロへの相談や保険活用も一案
相談者夫妻はすでに子育てスタートのタイミングで、介護スタートも待ったなしです。これからどんどん資産が目減りしていくと考えて家計の引き締め&老後資金に備えての運用&大学費用の貯蓄を同時進行で行う必要があります。
貯蓄額を増やすには「収入を増やす」「支出を減らす」「運用させる」の3つしかありません。自力で対策を考えるのは容易ではありませんが、お金のプロ(ファイナンシャルプランナー)に相談することで、ライフプラン表を作成した上で選択肢や自身の価値観が整理されるというメリットがあります。
早めの個別相談で、ご家庭に合った資金計画を立てることをおすすめします。
監修:マネーキャリア
参考:
文部科学省「私立大学等の令和3年度入学者に係る学生納付金等調査結果について」
日本政策金融公庫「教育費負担の実態調査結果」(2021年12月20日発表)
公益財団法人生命保険文化センター「2021(令和3)年度 生命保険に関する全国実態調査」
【監修者】
井村 那奈
フィナンシャルプランナー
1989年生まれ。大学卒業後、金融機関にて資産形成の相談業務に従事。投資信託や債券・保険・相続・信託等幅広い販売経験を武器に、より多くのお客様の「お金のかかりつけ医を目指したい」との思いから2022年に株式会社Wizleapに参画。
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