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新NISA「増えていない」とやめると数百万の損? 将来的に資産爆増させる“複利”の驚くべき力

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新NISAの運用で最も重要視すべき「複利」とは?(画像はイメージ)
新NISAの運用で最も重要視すべき「複利」とは?(画像はイメージ)

新NISAの運用で最も重要視すべき「複利」とは?(画像はイメージ)新NISAの運用で最も重要視すべき「複利」とは?(画像はイメージ)

 2024年以降に新NISAを始めた人は多いと思いますが、お金がどのように増えていくのかよく分からず、何となく預けていませんか。新NISAの運用で最も重要視すべきなのが「複利」という仕組みです。これを理解しているかどうかで、10年後、20年後の資産額には数百万単位の差がつくこともあります。複利の仕組みや、複利を殺してしまうNG行為などについて、資産運用の支援事業を行う、Financial DC Japan社長の岩崎陽介さんに聞きました。

複利は雪だるまのように増えていく

Q.そもそも「複利」とはどのようなものなのでしょうか。「利息に利息がつく」ということなのでしょうか。

岩崎さん「『利息に利息がつく』という理解で問題ありません。もう少し丁寧に言うと、運用で増えた利息(運用益)が元本に組み込まれ、その膨らんだ金額に対して、さらに利息がつく仕組みのことです。

具体的に数字で見ていきましょう。例えば100万円を年利5%で運用したとします。1年目は5万円の利息がつきますね。ここまでは普通です。ポイントは2年目です。元本は100万円のままではなく、利息を加えた105万円になっていて、これに5%がかかるため、利息は5万円ではなく5万2500円になります。3年目は110万2500円に対して5%というように、毎年つく利息の額が、少しずつ増えていくのです。

最初の1年で増えるのはたった2500円。『これだけ?』と感じるかもしれません。ただ、これが10年、20年、30年と積み重なると、信じられないほどの差になってきます。

月3万円・年利5%で20年間積み立てた場合を例にとると、運用環境によりますが、元本720万円に対して、最終的な資産は約1230万円前後。仮に銀行預金(メガバンク普通預金:年0.3%)に同じ額を置いていた場合の利息はわずか22万円ほどですから、約500万円もの差がつく計算です。

さらに月5万円・年利7%で運用した場合は次の通りです」

・5年で約360万円(元本300万、運用益60万)
・10年で約870万円(元本600万、運用益270万)
・20年で約2619万円(元本1200万、運用益1419万)
・30年で約6135万円(元本1800万、運用益4335万)

30年たつ頃には、運用益だけで元本の倍以上。最初は地味でも、後半で一気に伸びていくのが複利の特徴です。

米国の著名な投資家であるウォーレン・バフェットさんは人生を『雪だるま』に例えました。最初は小さな雪玉で、転がしてもなかなか大きくなりませんが、転がし続けるうちに核がどんどん大きくなり、ある時点から一転がしごとに『バサッ』と雪がつくようになります。長い坂道(時間)と湿った雪(元本)があれば、雪だるまは想像を超える大きさに育つ、これが複利のイメージです。

高リターン商品やレバレッジ型に手を出すのはNG

Q.では、新NISAの初心者がやりがちな、複利の効果を減少させてしまうNG行為はありますか。

岩崎さん「新NISA初心者がやりがちなNG行為を、5つ挙げます」

(1)「資産が増えていない気がする」と途中でやめてしまう
最も多い失敗です。複利のグラフを描くと、最初の数年はほぼ横ばいで、ある時点から急に角度がついてきます。多くの人が、この「加速する直前」でやめてしまうのです。「貯金と変わらない」「やっている意味あるのかな」と感じる時期こそ、実は最も大事な「燃料を積み込んでいる段階」。そこでやめると、その先の爆発力をまるごと失ってしまいます。

(2)「毎月分配型ファンド」を選んでしまう
「毎月お金が振り込まれる」と聞くと魅力的に感じますが、複利の観点では非常にもったいない選択です。本来なら運用で増えた分も再投資されてさらに増えていくはずが、毎月払い出されると元本に戻されないため、雪だるまが大きくなりません。中には元本を取り崩して分配金を出している商品、いわゆる「タコ足配当」「特別分配金」があります。米国の運用会社からすると「なぜ日本人はこんなに分配金を欲しがるのか」と首をかしげるほど、海外では一般的でない仕組みです。

(3)焦って高リターン商品やレバレッジ型に手を出す
「入金力がないから、せめてリターンの高いものを」と無理をする人がいますが、これは複利の前提を壊します。レバレッジ型などの高リスク商品は、うまくいけば加速しますが、下落時のダメージも倍増します。一度大きく減らすと、複利の起点がリセットされてしまうため、長期では不利になります。

(4)短期で売買してしまう(特にNISA枠で)
NISAは本来、短期売買のための制度ではなく、長期の資産形成のための制度として設計されています。「売却した枠は翌年以降に復活」という現行ルールも、頻繁な売買を想定していないことの表れです。「ちょっともうかったから売って次へ」を繰り返すと、複利が積み上がる前にリセットされ、結果的に増えにくくなります。

(5)1000万円たまったときや節目で「行動を変えてしまう」
ある程度たまった段階で「ここからリスクを取ろう」「もう守りに入ろう」と急に方針を変える人がいます。ですが、1000万円到達は「爆増のスタート地点」。ここまで続けてきた行動が正しかった証拠なので、変える必要はありません。淡々と同じことを続けるのが、最も強い戦略です。

複利の効果を最大化するには?

Q.複利の効果を最大化する方法について、教えてください。

岩崎さん「ポイントは次の4つです」

(1)「時間」を最大限に使う
複利は時間をかければかけるほど効きます。早く始めて、長く続けるという、この方法に勝る最大化策はありません。「50代・60代だから今さら遅い」と思う人も多いですが、運用は一生涯のものです。取り崩しながらも運用は継続できるので、まだまだ十分な時間はあります。

(2)「入金力」を高めて元本を厚くする
複利は元本が大きいほど威力が増します。元本100万円の5%は5万円ですが、1000万円なら50万円、3000万円なら150万円。同じ年利でも、元本によって実感できる加速度がまったく違います。日本人の家計は半分以上が現金預金ですが、生活防衛資金を確保した上で、余剰資金は投資に回す比率を上げていくことが大切です。

(3)「NISA」をフル活用する
通常、運用益には約20%(正確には20.315%)の税金がかかりますが、NISA口座内なら売却益も配当も完全非課税。同じ運用成績でも、税金で削られない分、複利の伸びがそのまま手元に残ります。今は生涯1800万円の枠があるので、これを早く埋められた人ほど、複利の恩恵を最大化できます。

(4)「良質な世界株式ファンド」で運用する
複利は「想定リターン」が前提なので、長期で安定して成長してきたものを選ぶことが重要です。世界株式や米国株式のインデックスファンドは、過去の長期実績で年5〜7%程度のリターンが期待できる王道。「長期・積立・分散」の原則を守れば、複利の力は確実に効いてきます。

複利の最大の敵は、「途中でやめてしまう自分自身」です。人間の脳は変化を「足し算」で捉えるようにできているので、「掛け算」で増える複利を直感的に過小評価してしまいます。「思ったより増えていない」と感じる時期は、実は誰にでも訪れる正常な感覚。そこでやめずに、焦らず、地道に、淡々と続けることさえ守れば、10年後、20年後の景色は確実に変わります。

オトナンサー編集部

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