横断歩道と思ったら線路!? 「路線図にない路線」の“珍踏切” 信号はなぜか“歩行者用”
- 乗りものニュース |

山口県岩国市の日本製紙岩国工場では、JR岩国駅と工場を結ぶ専用線を介した貨物輸送が行われ、製品を載せたコンテナ貨車が日々行き来しています。この専用線には、思わず二度見してしまうような珍スポットもあります。
専用線で紙製品を出荷
私たちの日常生活に欠かせない「紙」。その紙を作る製紙工場が、原材料や製品を輸送するために自前の線路を持っているものも少なくありません。製紙工場が鉄道を持つとは、ちょっと意外に感じるかもしれません。日本製紙岩国工場(山口県岩国市)は、そのような鉄道設備を備えた工場の一つです。
日本製紙岩国工場内に留置されている入換用機関車とコンテナ貨車(和田 稔撮影)
JR山陽本線の岩国駅東口を出て線路沿いに北(広島方面)へ進むと、やがて架線のない線路が左手に寄り沿うように延びているのが見えます。これが岩国工場の専用線です。JR岩国駅と岩国工場を約1kmの線路で結んでいます。
岩国工場の専用線では、主に紙製品の出荷が行われています。工場内で製品を積み込んだコンテナ貨車を組成し、岩国駅まで入換用機関車で牽引(けんいん)。岩国駅からはJR貨物が運行する貨物列車として、目的地まで運ばれていきます。
空になったコンテナは専用線を介して工場内へ戻され、再び製品輸送に使われます。このサイクルで、基本的に1日2回運行されています。
日本製紙の敷地内を見ると、貨車の留置や入換作業ができるヤードが広がり、さらにその奥の工場エリアへと線路が延びています。地図サイトの空中写真などで観察すると、多くの側線が分かれ、工場の奥まで線路が延びているさまに驚かされるでしょう。
工場内や専用線では、専用の入換用ディーゼル機関車が活躍しています。現在使用されているのは、2016年4月に投入された水色の機関車です。北陸重機工業製で、重量は45t、牽引力800tを誇ります。コンテナ列車16両編成を一度に牽引できるほどの、なかなかのパワーを秘めています。
一方、岩国工場に入る貨車やコンテナはJR貨物所有のものなので、貨車の編成だけを見るとJR線を走る貨物列車そのものです。JR貨物の標準タイプである赤紫色のコンテナを積んだ編成を、水色の専用機関車が牽引する光景は専用線ならではで新鮮。専用機関車は工場の敷地内だけでなく、JR岩国駅まで姿を見せる点も見逃せません。
見上げれば歩行者信号? 専用線の珍風景
この専用線には、見どころがもう一つあります。
工場の手前、専用線と県道110号線(産業道路)が交わる踏切に停止・進行を示す鉄道用の信号機が設置されているのですが、よく見るとそれは、歩行者用の信号機と同じ形式のものなのです。
しかし歩行者用のものとは異なり、人のシルエットは表示されません。設置場所もかなり高く、ポツンと取り付けられた姿はなんとも個性的。道路信号とこの鉄道用信号は、柱に取り付けられた小箱のスイッチで操作しているようです。歩行者用の信号が青になると入換用機関車がコンテナ編成を引いて発車していく様子は、なんだかユニークです。
ちなみにこの踏切に警報器はありませんが、信号機が操作されると警報音が鳴り響きます。遮断棒もないため、遮るものがないまま目の前を貨車が過ぎ去る姿は初めて見ると驚きを感じます。もちろん、列車運転時には運行を担当する係員(岩国産業運輸が担当)が交通整理にあたり、安全には最大限の配慮がなされています。
路線図にも時刻表にも掲載されていない線路。そこで運ばれるのは意外と身近なものだったりするのです。
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