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博物館の展示品がまさかの戦力化! 強奪されてしまった兵器5選

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  • 乗りものニュース
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戦場などで敵兵器の鹵獲はさほど珍しいことではありませんが、強奪となるとだいぶお話が違ってきます。そしてそれは、決してフィクションの中だけのお話でもありません。歴史に刻まれる大事件から珍事まで、5つのケースを挙げました。

アニメや漫画だと最新兵器が奪われたりするが…

 戦地などで、降伏した敵対勢力から武装解除の際に装備品を取り上げたり、敵が撤退時に放棄した兵器を我がものとし再利用したりすることを「鹵(ろ)獲」と呼びます。創作物などでは、こうした一般的な鹵獲に当てはまらない、「敵対勢力からパイロットごと最新兵器がやってくる」「兵器ごと陣営を変える軍人が現れる」「ただの一般人に盗まれる」といったケースが見られ、そして現実でもそれらに似たようなことが起きています。

Large 211129 wep 01ベレンコ中尉亡命事件で広く世界に知られることとなったMiG-25。写真は同型機。

最新兵器のMiG-25と亡命「ベレンコ中尉亡命事件」

「パイロットごと最新兵器がやってくる」ケースに関しては日本が舞台になった有名な事件があります。「ベレンコ中尉亡命事件」です。

 東西冷戦のただなかであった1976(昭和51)年9月6日、突如、戦闘機と思われる飛行物体が北海道の函館空港に強行着陸します。乗っていたのはソビエト連邦防空軍のヴィクトル・ベレンコ中尉、そしてその飛行物体は当時、ソ連兵器のなかでも特に秘密のベールに包まれていた、超音速戦闘機MiG-25でした。

 ベレンコ中尉はその後、アメリカに亡命を希望し、乗機だったMiG-25は日米が協力して検査する権利を行使した上で、ソ連に返還されることになります。この調査以前、MiG-25は「マッハ3クラスの高速を有し、運動性能にも優れる制空戦闘機」というのが西側諸国の認識でしたが、調査の結果、自国領域へ侵入してきた超音速軍用機を迎撃するために、速度と高高度飛行に重きを置いた迎撃機で、航続距離も運動性能も想定していたより脅威ではないことが判明しました。

 ベレンコ中尉の亡命理由のひとつに軍での待遇の悪さがあったため、この事件はソ連空軍・防空軍における待遇改善の一因となり、日本では、低空で侵入してきた同機をレーダーで一時、見失ったため、戦闘機のレーダーのルックダウン能力強化や早期警戒機導入のきっかけにもなりました。

本当の祖国のために装備ごと脱走「クロアチア紛争」

「兵器ごと陣営を変える軍人が現れる」ケースに当たる事例は、クロアチアがユーゴスラビア連邦からの独立を宣言して以降、軍事衝突に発展した、クロアチアでは祖国戦争と呼ばれるクロアチア紛争時に見られました。

 クロアチア人と、独立に反対するセルビア人との軍事衝突が始まる直前、ユーゴスラビア当局は自国領内の全航空機を支配下に置いたため、後手に回ったクロアチア側には満足な航空戦力がありませんでした。しかし、ユーゴスラビア連邦空軍所属だったクロアチア人パイロット数名が、監視の目をかいくぐりMiG-21ごと脱走することに成功し、これがクロアチア空軍の基盤となりました。

Large 211129 wep 02ルドルフ・ペレシンの生誕地に設置された、彼を顕彰する記念碑(画像:Jerry Gunner、CC BY 2.0〈https://bit.ly/3obnGUq〉、via Wikimedia Commons)。

 この脱走したパイロットのなかで最も有名なのがルドルフ・ペレシンで、彼はビハチの空軍基地からMiG-21Rごと脱走し、1991(平成3)年10月25日、オーストリアのクラーゲンフルト空港に着陸し「私はクロアチア人です。(私が)クロアチア人を撃つことはできませんし、撃たないでしょう!」というメッセージを世界に訴えました。

 ペレシンの乗っていた機体自体はオーストリアに没収されてしまいましたが、ペレシンに続く形で3人のパイロットがMiG-21と共にクロアチア領内の空港へ脱走することに成功し、クロアチアの航空戦力が強化されました。

 ペレシンはその後クロアチア空軍に加わり、1995(平成7)年に同紛争で戦死してしまいますが、脱走の際に使用した乗機は、28年後の2019年5月にオーストリアからクロアチアへ返還され、現在は博物館に展示されているようです。

まるでゲームな「サンディエゴ戦車暴走事件」

「ただの一般人に盗まれる」例として有名なのが1995(平成7)年5月17日に発生した、カリフォルニア州サンディエゴのアメリカ合衆国州兵兵器庫からM60「パットン」戦車が盗み出された事件です。ただこの事件の犯人は退役軍人であるので、「ただの一般人」という部分は当てはまりません。

Large 211129 wep 03M60「パットン」戦車。サンディエゴの事件で使用されたものと同型(画像:DanielCD、CC BY-SA 3.0〈https://bit.ly/3xGynBo〉、via Wikimedia Commons)。

 この事件では、自暴自棄になった男性の操縦するM60「パットン」戦車が、停車中の車、消火栓、道路標識や信号を破壊しながら暴走しました。幸い使用可能な砲弾は戦車に搭載されていなかったので、砲撃されることはありませんでした。最終的に戦車は道路の中央分離帯に引っ掛かり止まります。

 まるでどこぞのゲームのようなお話ですが、戦車が盗まれた当日はゲートが無防備に開いており、容易に侵入できる状態だったそうです。さらにゲートが閉じられていたとしても有刺鉄線が破損している部分があり、侵入が可能であったことから、セキュリティの不備が問題になりました。

博物館の展示品も戦力化!

 2014(平成26)年には、2021年現在でもウクライナのドンバス地方で続いているドンバス戦争で、スターリン3型重戦車とも呼ばれるIS-3が博物館から持ち出され戦力化されたこともあります。

 ウクライナ東部ドネツクのコンスタンチノフカに野外展示のモニュメントとして台座に置かれていたIS-3を親ロシア派武装集団が奪い、砲弾が発射できる状態にしました。ほかにもドネツクの親ロシア派は、博物館にあった戦車や榴弾砲を奪い、戦力化を図りました。

Large 211129 wep 04モニュメントとして展示されているIS-3重戦車(画像:Ninara from Helsinki、Finland、CC BY 2.0〈https://bit.ly/3ocejEa〉、via Wikimedia Commons)。

 実は2021年の1月にも軍用車が盗難された事件がアメリカで発生しました。バイデン大統領就任式前に暴動などへの懸念が広がる1月15日、カリフォルニア州ロサンゼルス郊外にある州兵の施設から、装甲が強化された軍用車両の「ハンビー」が盗まれる事件が発生しています。FBIは盗難車の発見につながる情報には1万ドルの懸賞金をかけたそうです。

※ ※ ※

 さすがに敵の兵士が潜入し、最新兵器を強奪とはいきませんが、盗んだり、亡命したりするなどで兵器が持ち出されるケースはありました。軍隊とはいえセキュリティが完璧とはいかないようですね。

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