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夏の高速は“ボンッ”に要注意! 突然タイヤが破裂する「バースト」なぜ起きる? 周囲を巻き込む恐怖と自己防衛策

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高速道路のトラブル原因、その“4割”がタイヤという現実

 お盆や夏休みの帰省・行楽シーズンは、高速道路を使うクルマが増えます。そこで注意したいのが、高速道路で最も多いタイヤ関連のトラブルです。

Large figure1 gallery11パンクしてしまった車のイメージ(画像:PIXTA)

 JAFの2025年度のロードサービス救援データでは、高速道路での四輪車のタイヤ関連トラブル(パンク・バースト・空気圧不足)は2万6985件に上り、出動理由全体の44.0%を占めました。高速道路では最も多い出動理由で、JAFはバーストが多く見られるのも特徴だとしています。

 高速道路を運営するNEXCO東日本が紹介する全国の高速道路の故障原因でも、傾向は同じです。令和5年(2023年)は、タイヤ(ホイール)の破損が41.0%で最も多く、2位の始動点火系統不良(バッテリー不良、14.3%)を大きく上回りました。

 では、タイヤはなぜ、これほど“ボンッ”と破裂してしまうのでしょうか。

 バーストとパンクは、似ているようで別物です。パンクは、異物が刺さるなどしてタイヤに穴が開き、空気が抜ける状態です。一方バーストは、走行中にタイヤが突然破裂する現象で、大きな音とともに急激に空気が抜け、車両の制御を失いやすくなります。

 バーストを招く大きな要因のひとつが、空気圧不足による異常な発熱です。とくに真夏は路面温度が上がり、長時間の高速走行が重なると、タイヤには厳しい条件となります。

犯人は「熱」と「たわみ」! タイヤが波打つ恐ろしい現象

 空気圧が不足すると、タイヤは走行中に大きなたわみを繰り返し、内部に異常な熱を持ちます。高速走行時には、接地面より後方が波打つように変形する「スタンディングウェーブ現象」が起き、損傷やバーストにつながるおそれがあります。

Large figure2 gallery12高速道路のトラブル発生で最も多いのがタイヤのトラブル(画像:PIXTA)

 この危険性を、JAFが試験機で検証しています。空気圧を半分にしたタイヤは時速200kmで表面が波打ち、温度は100℃を超え、時速210kmでバーストしました。適正な空気圧のタイヤは同じ時速210kmでも外見上の異常はなく、温度も60℃ほどだったといいます。

 JAFは、これは高速域での実験だとしたうえで、空気圧不足のタイヤを長く使い続ければ、法定速度内でもバーストする可能性があるとしています。

 帰省や旅行で人や荷物を多く載せ、長距離を走るときも注意が要ります。許容荷重を超える積載や空気圧不足での走行は、タイヤの変形と発熱を大きくします。

 バーストは、自分のクルマだけの問題ではありません。破裂した破片は路上に散らばり、後続車や並走するクルマにとって危険な落下物になります。路肩での交換作業中にはねられる二次事故もあり、バースト1本が大きな事故の連鎖を生みかねません。

 国土交通省のまとめでは、高速道路会社が2022年度に処理した落下物は30.9万件。また、NEXCO西日本管内の集計では、タイヤなどの自動車部品類が落下物の約11%を占めています。

自分だけの問題じゃない! 出発前に見るべき点検ポイント

 こうしたタイヤトラブルのリスクは、出発前の点検によって減らすことができます。乗用車で見ておきたいのは、大きく3つです。

Large figure3 gallery13並走車のバーストにも要注意(画像:PIXTA)

 1つ目は「空気圧」。日本自動車タイヤ協会によると、空気圧は1か月で5%程度、自然に低下します。月に1度、タイヤが冷えているときにエアゲージで測り、車両指定の空気圧に合わせましょう。

 やっかいなのは、低下が見た目では分かりにくいこと。JAFのテストでは、偏平率の低いタイヤは、空気圧を半分にしても見た目や運転では気づきにくいという結果が出ています。ゲージで測るのが確実です。

 2つ目は「傷や劣化」。側面の深い傷や、内部のコードに達するひび割れ、コブのようなふくらみがないかを確認します。異常があれば走行を続けず、タイヤ販売店や整備工場に相談しましょう。

 3つ目は「溝の深さ」。溝の深さが1.6mmまで減ると、摩耗限界を示す「スリップサイン」が現れます。スリップサインが1か所でも露出したタイヤは使用できません。

 このほか、釘などの異物が刺さっていないか、ホイールの変形がないかも確認を。トラックやバスなどの大型車では、ホイールナットの緩みや脱落、錆汁、過積載も要チェックです。ただし締め付けは自己判断せず、整備工場などに任せましょう。

 夏の高速道路は、クルマにもタイヤにも過酷な環境です。出発前のわずかな点検が、自分と家族、そして周りのクルマの安全を守ることにつながるのです。

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