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うちの国も入れないとヤバ…! ウクライナ戦3年 世界の目の色が変わった「勝ち組兵器」3選

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  • 乗りものニュース
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開戦から丸3年が経過したウクライナ戦争ですが、そこで価値を証明し、各国から注目を集める兵器が少なくありません。評価が一転したような「勝ち組」兵器、どのようなものが挙げられるのでしょうか。

無人機対処で機関砲が復活

 2025年2月24日で、ロシアがウクライナへ侵攻してから3年が経過しました。この戦い(以下ウクライナ戦争)で価値を実証した兵器は、当然のことながら他国からの引き合いや、自国での開発が加速した「勝ち組」になっています。今回はそのような「勝ち組」兵器をいくつか紹介しましょう。

「ミサイルの時代でしょ」から一転 スカイレンジャー30

 地対空ミサイルの普及が進むにつれて、ミサイルに比べれば攻撃可能な距離が短く、命中精度も低い対空機関砲は、対空攻撃手段の主役の座を地対空ミサイルに譲り、補助的な攻撃手段と見なされていました。

Large figure1 gallery5 2022年にパリで開催された防衛装備展示会「ユーロサトリ2022」で展示された「スカイレンジャー30」の砲塔(竹内 修撮影)。

ウクライナ戦争では、両陣営ともUAS(無人航空機システム)や、より小型の民生品ドローンを有効な攻撃手段として活用しています。UASやドローンは戦闘機などの有人航空機に比べて低空を低速で飛行することが多く、わざわざミサイルを使用しなくても機関砲で迎撃できます。

 UASやドローンは有人航空機に比べて安価で、製造にも有人航空機ほどの時間を必要としません。このため大量生産と戦場への投入が容易です。誘導能力を備えたミサイルは機関砲弾よりも命中精度は高いのですが、高性能であるが故に価格も高く、また製造に時間もかかります。このためUASやドローンの迎撃に使用するのは費用対効果が低く、大量に投入された場合、迎撃に使用するミサイルが尽きてしまうという事態も起こり得ます。

 機関砲弾はミサイルに比べれば安価ですし、大量生産もできますので、UASやドローンの迎撃手段として適しています。ドイツからウクライナに供与された「ゲパルト」対空戦車のような時代遅れと見なされていた兵器も、UASやドローンの迎撃で重宝されています。

 このような対空機関砲再評価の流れの中で、最大の「勝ち組」となったのが、ドイツのラインメタルが開発した「スカイレンジャー30」システムでしょう。スカイレンジャー30はサーブ「ビゲン」戦闘機などに搭載されていた30mm機関砲と、「スティンガー」などの短距離地対空ミサイルを組み合わせたシステムで、軽量なため装輪装甲車への搭載も可能になっています。

 戦場の新たなる脅威となったUASやドローンの迎撃に有効と考えられているスカイレンジャー30はウクライナ侵攻後、ドイツ、オーストリア、デンマーク、オランダから正式に受注を獲得しており、イタリアやアメリカでも導入が有力視されています。

「正規戦では役立たず」を覆したトルコ製無人機 バイラクタルTB2

 前にも述べたように、この戦争ではUASとドローンの有用性が実証されています。ロシアのウクライナ侵攻前、UASは対テロ戦のような、攻撃する側とされる側に能力差がある「非対称戦」では有効な兵器と見なされていましたが、両陣営が戦闘機や地対空ミサイルなどを保有する国家対国家の「正規戦」では、それほど役には立たないと考えられていました。

Large figure2 gallery6 トルコ製無人機バイラクタルTB2(画像:バイカル・テクノロジーズ)。

 そこで、ウクライナが戦争の序盤に偵察や攻撃に活用し、UASが条件次第では正規戦でも役に立つと実証した「バイラクタルTB2」も、勝ち組兵器の一つと言えるでしょう。

 バイラクタルTB2は、2014(平成26)年から2022年2月までの間に、開発国のトルコやウクライナなど11か国に採用されていましたが、ロシアとの戦いで有用性が実証された2022年2月以降の2年間でさらに16か国から正式に採用を獲得。日本を含めた多くの国で導入が検討されています。

新規生産&ミサイル迎撃能力が強みの「最強戦車」 レオパルト2&トロフィー自己防御システム

 膠着した戦線を突破する兵器として、戦車が依然として有用な存在であることも、この戦争では実証されています。ウクライナ軍はアメリカから供与されたM1エイブラムス、イギリスから供与されたチェレンジャー2も運用しています。ただ両戦車の新規生産は行われていません。

Large figure3 gallery7 「トロフィー」のレーダーアンテナアレイ。砲塔に4枚装着されており、360度全周を警戒できる(竹内 修撮影)。

 このため、ドイツなどからウクライナに供与され有用性が実証されたレオパルト2の最新型レオパルト2A8に注目が集まっています。2025年2月の時点で、ロシアの脅威と対峙しているドイツ、ノルウェー、オランダ、チェコ、リトアニア、クロアチア、スウェーデンから引き合いが殺到。スペインなど他のヨーロッパ諸国でも発注が検討されています。

 レオパルト2A8には、イスラエルが開発した自己防御システム「トロフィー」が搭載されています。これは、レーダーでドローンや対戦車ミサイルの接近を感知すると、コンピュータが接近してくる物体の方向量を計算して、自動的に迎撃体を発射するものです。

 戦車がドローンや対戦車ミサイルなどに対して脆弱であることも、ウクライナ戦争では実証されてしまいましたが、にもかかわらずレオパルト2A8に引き合いが殺到している理由の一つは、イスラエルが実戦で有用性を実証したトロフィーを装備している点にあるのかもしれません。

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