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現代戦車はなぜ『主力』ばかりなのか? 軽・中・重の分類が消えた理由とは 実は復活の可能性も?

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なぜメイン・バトル・タンク?

 第二次世界大戦中、戦車は軽戦車・中戦車・重戦車・歩兵戦車・騎兵戦車・巡航戦車・駆逐戦車など、さまざまな種類に分類されていました。しかし戦後になると、分類は次第に使われなくなり、やがて「Main Battle Tank(メイン・バトル・タンク)」、略して「MBT」、日本では「主力戦車」と呼ばれる概念へと統一されていきます。なぜこのような変化が起きたのでしょうか。実は、その道を切り開いたのは大戦末期のイギリス軍でした。

Large figure1 gallery8日本の主力戦車の中では最新型の10式戦車(画像:陸上自衛隊)

 もともとイギリス陸軍は、戦車同士の戦闘を想定した機動戦向きの巡航戦車と、重装甲で歩兵を援護する歩兵戦車という二系統に分けて戦車を開発していました。しかし、この考え方は大戦が始まると、多くの問題を抱えていることが明らかになります。

 巡航戦車は機動力こそ高かったものの装甲が薄く、戦車砲も急速に進化するドイツ戦車を相手にするには力不足でした。一方、歩兵戦車は重装甲・重火力を備えていましたが、その反面、自重が大きすぎて速度が出ず、機動力を活かした戦闘ができないという欠点がありました。そのため、機動戦を主体とする戦闘にはまったく対応できなかったのです。

 そこでイギリス軍は、大戦後期にこれら二種類の戦車の長所を融合し、重装甲・重火力・高機動性を兼ね備えた、巡航戦車と歩兵戦車の特性を両立する新型戦車の開発に着手しました。

思惑が違った戦車2種類を統合させて万能戦車に!

 優れた特性を兼ね備えた戦車を開発するといっても、それを支える強力な動力がなければ実現は困難でした。そこでイギリス軍は、ロールス・ロイス製の「ミーティア」エンジンを採用します。このエンジンは、航空機用の「マーリン」エンジンを基に開発された高出力エンジンで、それまでイギリス戦車が搭載していたエンジンの倍以上の出力を誇りました。この強力な動力により、重装甲・重火力・高機動性という、巡航戦車と歩兵戦車の特性を両立することが可能となったのです。

Large figure2 gallery6主力戦車の元祖「センチュリオン」(画像:帝国戦争博物館)

 こうして1945年4月、従来は複数の戦車が分担して担っていたあらゆる任務を一両でこなすことを理想とした万能戦車として、主力戦車の元祖ともいわれる「センチュリオン」が登場しました。

 同戦車は17ポンド砲を搭載し、当時の強敵であったドイツのティーガーI重戦車と互角に撃ち合える火力を備えるとともに、厚い装甲と高い機動性を兼ね備えていました。

 結局、第二次世界大戦には実戦投入されないまま終戦を迎えましたが、その後の朝鮮戦争や中東戦争、印パ紛争などにおいて、その高い性能を実証することになります。この「センチュリオン」を起点として、第1世代主力戦車と呼ばれる車両が、戦後の東西冷戦のさなかに各国で開発されていきました。

 なお、正式に「Main Battle Tank(MBT)」という呼称が用いられるようになったのは、1960年代に登場したイギリス戦車「チーフテン」が最初とされていますが、それ以前から万能戦車としての性能を備えていた「センチュリオン」は、さかのぼって第1世代主力戦車に位置づけられています。

 一方、戦後に東側陣営の大国となったソビエト連邦でも、機動力を保ちつつ重戦車並みの高火力を誇ったドイツのパンター中戦車に対抗するため、開発中に車体以外の設計が陳腐化していたT-44を発展させる試みが行われました。

 その結果、優秀と評価されていたT-44の車体に100mm戦車砲を搭載したT-54が戦後に完成します。この戦車は、当初は中戦車として分類されていましたが、「センチュリオン」と同様に、重装甲・重火力・高機動性を備えた高い汎用性を有していました。そのため、改良型であるT-55とともに、冷戦期における東側陣営の第1世代主力戦車と見なされています。

戦後急速に一本化に向かっていく

 第1世代の主力戦車は、まだ万能化が完全ではなく、機動力や火力を補う目的で軽戦車や重戦車と併用されていた時期もありました。しかし、エンジンの高出力化や装甲技術の革新、砲弾や砲身の進化、さらには戦訓の積み重ねによって、戦車の種類は次第に火力・機動力・防御力をバランスよく備えた主力戦車へと集約されていくことになります。

Large figure3 gallery4インドが開発中の軽戦車「ゾラワール」(画像:インド国防省)

 その象徴の一つが、冷戦期にソ連軍を中核とするワルシャワ条約機構軍が構想した「縦深攻撃」です。西側諸国への侵攻を想定し、東西ドイツ国境全域に配備された1万両以上の戦車を主力とする部隊によって敵戦線を突破・破壊する計画のもと、戦車装備の共通化と運用の平準化が急速に進められました。その結果、加盟国の地理的条件などにかかわらず、戦車はT-55やT-72といったソ連系の主力戦車に一本化されていきます。

 対するNATOをはじめとする西側諸国でも、この流れは基本的に同様でした。各国の地形や軍事思想の違いにより、自動装填装置の有無や、機動力と防御力のどちらを重視するかといった差異はあったものの、砲身については西側で共通の砲弾を使用するという観点から、第2世代主力戦車では「ロイヤル・オードナンス L7」、第3世代以降では「ラインメタル 120mm L44」などが採用されました。加盟国はこれらをライセンス生産して搭載したり、同一仕様の砲を自国で開発したりするようになっていきます。

 冷戦終結後には、コスト削減を目的として、主力戦車を小型化したような軽戦車も登場します。インドネシアとトルコが共同開発したMMWTがその例です。また、アメリカ陸軍も軽戦車相当の火力支援車両としてM10「ブッカー」を開発しましたが、コストと重量が想定以上に増大したことから、調達はわずか1年で中止されました。さらに、インドや中国のように、山岳地域での運用に特化した車両として、軽戦車に近い性格の車両を開発する例も見られます。

 しかし、基本的な任務を幅広くこなせる主力戦車が、陸上戦力の中核として重要である点は現在も変わっていません。今後、よほど大きな技術革新が起こらない限り、主力戦車は文字どおり「主力」として使われ続けるものと考えられます。

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